月の一 終着駅にして始発駅
古びた寝台列車は揺れる
少年と青年の、たった二人の乗客を乗せて
もうすぐ終着駅
二駅、一駅と近づいていく
終着駅は少年の故郷
目的を果たせぬままの帰郷
だが、青年は知っていた
そこは終着駅であり、始発駅である事を
ここからが、本当の「始まり」なのだと
少年と青年の、たった二人の乗客を乗せて
もうすぐ終着駅
二駅、一駅と近づいていく
終着駅は少年の故郷
目的を果たせぬままの帰郷
だが、青年は知っていた
そこは終着駅であり、始発駅である事を
ここからが、本当の「始まり」なのだと
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