名字と名前を入れてください
番外編
*名前変換*
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
蝶屋敷に着く頃には、すっかり朝日が昇っていた。
「あ!水柱様!お疲れ様です!」
戸を開けた先には、アオイがいた。
「ちょうどよかった!茉子一緒ですか?人手がちょっと足りなくて、寝てからでいいので手を借りれないか……と……って……え?」
水柱に抱っこされている幼女を見て、アオイは固まった。
「……まさかとは……思いますけど……」
アオイは、ゆっくりと顔を上げた。
義勇はため息を吐く。
「えっと、これはどういう……?」
「……わからない」
「「………………」」
二人が沈黙していると、部屋の奥から何やら走ってくる音が聞こえてきた。
「あ!やっぱり、冨岡さんだ!」
「………」
走ってきたのは、ちょうど屋敷内で過ごしていたところの炭治郎だった。
匂いで察知したのだろう。
「あれ?どうしたんですかこの子………ん?」
炭治郎もまた、ピタリと止まった。
「なになに〜?どうしたのぉ〜?!……え?」
「おお、なんだなんだ!」
善逸、伊之助も、炭治郎の声につられてやってきた。
善逸も固まる。
「なんだこりゃ。茉子じゃねーか」
「「「「……………」」」」
「んん〜………」
騒がしくしているうちに、茉子の瞼が動き出した。
茉子は義勇の胸で顔を擦りながら、声を上げる。
「……ぎゆう……」
眠たそうに義勇の名を呼ぶその姿に、アオイ、炭治郎、善逸は——
「「「か、かわいい!!」」」
思わず、ほわほわした。
そのあとアオイはハッとする。
「しのぶ様、今は留守なんです。もうすぐ戻ると思いますが。茉子の身体に異常はなさそうですか?」
「……今のところは」
「そうですか……」
「ぎゆう、おうちついた?」
「……ああ」
茉子は、義勇から離れないまま、辺りを見回した。
炭治郎はにこにこしながら、茉子に話しかけた。
「かわいいなぁ。3歳くらいかなぁ?」
「うん!#dn=1#ね、3さい!」
「そうか!自分でちゃんと言えて、すごいなぁ」
褒められた茉子は、誇らしげに「うん!」と答えた。嬉しそうだ。
「#dn=1#ね、さっきね、ハートのいしみつけたんだよ!」
「へぇ〜いいなぁ」
「ぎゆう、さっきのいしちょうだい!」
「……さっきの石?」
先ほど持たされた石たちは、山に置いてきた。
茉子を抱えながら、二本の日輪刀を持ち、懐には簪も預かっていたため、山道を走る前に置いてきたのだ。
(……必要だったのか……)
ただの石だと思っていた。まさかあれが
ハート型だったとは。
「…………」
「……なくしちゃったの?」
「……すまない」
「…………」
それを聞いた茉子は、声を上げて泣き出した。
「ばかー!ぎゆうのばかー!!」
「…………」
大泣きしているが、茉子は未だ義勇の腕の中だ。
アオイと善逸は、思わず笑いそうになるのを必死に堪えていた。
炭治郎は優しく微笑み、再び茉子に話しかける。
「茉子、あっちにもいろんな石あるぞ」
「………ほんと?」
「うん、ちょうちょも飛んでるし」
「ちょうちょ?!」
「あとは何があったかなぁ?一緒に探そうか」
「うん!!」
茉子はピタリと泣き止んだ。
義勇の腕から降りると、あっさりと炭治郎の方へと駆け寄る。
炭治郎はしゃがんで茉子に視線を合わせると、にっこりと笑った。
「俺は、炭治郎」
「たんじろー!」
「あっちは、善逸」
「ぜんいつ。かみ、きいろいね」
「うん、雷に打たれたらこうなったんだよぉ」
「かみなり?かっこいい!」
「えぇ〜?そうかなぁ??」
なぜか満更でもなさそうな善逸。
「こっちが伊之助」
「いもすけ」
「伊之助だ!」
「いも……い、いもすけ……」
「言えねぇのか!仕方ねぇな。親分でいいぜ」
「おやぶん!」
「よーし!」
「おやぶん、ぶたさんなの?」
「イノシシだよ!!」
三人と茉子は楽しそうに、庭の方へと歩いていった。
炭治郎は自然と、小さな茉子の手を取っていた。
「……ええっと……水柱様もお疲れでしょうし、中へどうぞ」
「…………」
しのぶに状況を説明するまでは、帰れない。
義勇は静かに足を進めた。
「……あれ?そちらは?」
「…………」
義勇の手には、葉っぱと、松ぼっくり。
アオイは思わず苦笑した。
「……ハートの石以外は、お持ちだったんですね……」
「…………」
「……お疲れ様です」
「…………」
義勇はそれを握ったまま、中へと入っていった。
義勇は縁側に座っていた。
「すごい!たんじろー、みて!ちょうちょいっぱい!」
「ほんとだな!綺麗だなぁ」
「つかまえたい!」
「そっかぁ。じゃあ追いかけてみようか」
「うん!」
茉子は飛び跳ねる。
「お〜すごいすごい!茉子はジャンプが上手だな!」
「うん!」
「ちょうちょさんもびっくりしてるかもなぁ」
「へへ!すごいでしょ!」
にこにことご機嫌な茉子。
「おーっし!茉子!次!走るぞ!」
「うん!おやぶんとはしるー!」
伊之助は走り担当。
しかし加減を知らないので、すぐに追い越してしまう。
「まってよぉ!おやぶん、はやすぎる……うぅ……」
「あー!!待った待った!ほら!特別に、俺の背中に乗せてやる!」
半泣きの茉子を背中に乗せ、伊之助は
猪のように走る。
茉子はキャッキャと楽しそうに笑った。
「おやぶん!はやいねぇ!!きゃー!!」
「おうよ!」
伊之助は、茉子を振り落とす勢いで爆走している。
「………っ」
義勇は思わず立ち上がった。
ちょうどその時
「茉子ちゃーん!聴いて聴いて〜!」
善逸は、ふにゃりと笑いながら、葉っぱを口にあてて音を鳴らした。
「わー!ぜんいつ!すごぉい!!」
茉子は伊之助から飛び降りて、善逸の元へと駆け寄った。
「#dn=1#もやる!」
「あ、どうだろう?茉子ちゃんにはちょっと難しいかも……っ」
「………うぅ……できないぃぃ」
「あー!!待った待った!!えーっと、茉子ちゃん、好きな歌は?!」
「……しゃぼんだま……」
「やるやる!聴いててね!」
茉子は、善逸の奏でる音色を聴き、目を輝かせた。
「すごいすごい!葉っぱなのに!まほうみたい!」
「えぇ?そうかなぁ?!」
「#dn=1#、うたえるよ!」
「よーし、じゃあもう一回だっ」
茉子が歌うと、炭治郎はまた茉子の側へと寄り、「上手だなぁ」と褒めていた。
常に、小さな茉子に視線を合わせている。
「…………」
義勇は再び、その場に座った。