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微かに、足音が聞こえる。
茉子の音だと、すぐにわかる。
義勇は先に戸を開けた。
「わっ……!義勇さん、帰ってきてたんですね」
「入れ」
「あ、はい、お邪魔します」
茉子は靴を脱ぎ、綺麗に靴を揃える。
「今日はお休みなんですか?」
「ああ」
「良かった。任務続きでしたもんね。
お怪我ないですか?」
「……ない」
義勇は短く返事をしてそのまま縁側に座った。
茉子も後ろからついていく。
隣に腰掛けようとすると、
手首を掴まれ引き寄せられた。
「……お前はここだ」
「……えっ……?」
そう言って、義勇の膝の上に乗せられる。
驚いて振り向こうとした瞬間、
後ろから腕が回る。
支えるように、静かに抱き留められた。
茉子の顔は熱を持つ。
「ぎ、義勇さんっ……?」
そう言って見上げながら振り向くと
すぐ近くに義勇の顔があった。
茉子は咄嗟に視線を正面に戻す。
「……疲れているだろう」
「……えっ……?」
「いつもより足音がゆっくりだ」
「……そんなことは……」
…………ある。
ここのところ隊士たちの負傷が耐えず
しのぶも別任務に向かっていたため
1人で治療にあたっていた。
そんなことはお構いなしに任務が来る時もあった。
「……初めて喋った時も、
似たようなこと言われた気がします」
「……あの時は、僅かに動きが鈍かったな」
義勇と茉子が会話したのは、
何度か任務をこなしたあとのことだった。
義勇の任務に毎回付いて行っていたので
疲れていた時だ。
「義勇さんは、なんでもお見通しですね」
「……そんなことはない」
今日の茉子の変化も、ほんの僅かだった。
普通なら誰も気が付かないだろう。
「……ただ」
腕の力を少しだけ強める。
そして、茉子の頭に 顎を軽く乗せた。
「……見てしまう」
「………?」
「……お前が今、何をしているのか」
いつもより小さな声。
「……それって……」
茉子は何か言いかけたが
耳を赤くして、少し俯いた。
視界には、抱きしめてくれている義勇の腕。
「……お、降りますっ……!
義勇さんも疲れてますよね?重たいし……っ」
義勇は何も言わず、動かない。
「……疲れて……いるかも知れないな」
もう少し、腕の力が強まる。
「……お前に触れると、安心する」
茉子は、目を大きくしたあと、
静かに義勇の腕に手を添える。
そして微笑んで、義勇に体を預けた。
「……じゃあ、私と一緒ですね」
そう言って、
茉子が再び顔を上げた、その瞬間。
義勇の唇が、静かに重なった。
触れるだけの、やわらかな口づけ。
そっと離れて——
ほんのわずかな間を置いてから、
もう一度、確かめるように唇が重なる。
そしてまた静かに離すと
義勇は、茉子の肩に顎を乗せたまま目を閉じた。
「……茉子」
柔らかな風が吹く。
「……少し、このままでいろ」
茉子は一瞬息を止めたあと、
くすっと笑った。
「……今日の義勇さん、甘えんぼさんですね」
「……違う」
義勇はそれだけ言って、少し沈黙する。
「……お前が来るからだ」
「………え?」
(……私、引っ張られましたけど……?)
義勇は小さく息を吸った。
「……離したくないだけだ」
茉子は、ふふっと笑う。
「……何だ」
「……いいえ。嬉しいなって思って」
茉子もまた、
義勇の腕に添える手に少し力を込める。
「お側にいます」
義勇は目を閉じたまま、小さく答えた。
「……ああ」
縁側を、静かな風が通り抜ける。
義勇は目を閉じたまま動かない。
茉子もまた、その腕の中で静かに過ごしていた。
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膝の上に乗りたいだけの話w
甘えたいのに甘え方が下手すぎる義勇さん。
かわいい!もっと甘やかしたい!←
短くてすみません……!
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