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3.隣に立つ理由
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茉子は、夜の村を背に、刀を握り直した。
「あれ?来ないの?」
嘲るような声。
「さっきの速さはどうした?」
茉子は答えない。
呼吸を、浅く、細く。
香を、体の内側に回す。
『香の呼吸 花ノ舞......』
踏み込まない。
跳ねない。
前に出ない。
『——乱華香』
茉子の周りに風が起こり、藤の花の香りが舞う。
鬼は思わず後ずさるが、この技は攻撃の威力は持たない。
香の呼吸は、長期戦向き。
露ほど削れないが、呼吸を保てる。
「......そんな小細工もできるんだ」
しかし、鬼は迫って来る。
露の呼吸でやっと追いつけるこの鬼のスピード。
今の呼吸では逃げきれない。
茉子は、刃を横に流し、距離を保つが——
鬼の爪が、頬を掠める。
茉子の髪が、数本切れた。
「……いいね」
鬼は、楽しそうに笑う。
「そうやって我慢するの、好きだよ」
(……うるさい)
「次は、どこにする?
足切り裂いて、動けなくしてやろうか?
ほら。本気出さなきゃ、避けられないよ?」
鬼は、来ると確信していた。
「おいでよ」
その瞬間。
茉子は、一歩踏み出しかけて、止まった。
(……ダメだ。次は絶対、当てなきゃいけない......
まだ、整えきれていない......)
露の“気配”だけが、立ち上がって止む。
鬼が、舌打ちした。
「……惜しいな。今の、出してたら壊れてたのに」
——誘導だった。
茉子は、ようやく理解する。
この鬼は、
露を使わせて、削って、折る。
「......どいつもこいつも」
茉子は、小さな声で、吐き捨てるように言った。
「あれ?来ないの?」
嘲るような声。
「さっきの速さはどうした?」
茉子は答えない。
呼吸を、浅く、細く。
香を、体の内側に回す。
『香の呼吸 花ノ舞......』
踏み込まない。
跳ねない。
前に出ない。
『——乱華香』
茉子の周りに風が起こり、藤の花の香りが舞う。
鬼は思わず後ずさるが、この技は攻撃の威力は持たない。
香の呼吸は、長期戦向き。
露ほど削れないが、呼吸を保てる。
「......そんな小細工もできるんだ」
しかし、鬼は迫って来る。
露の呼吸でやっと追いつけるこの鬼のスピード。
今の呼吸では逃げきれない。
茉子は、刃を横に流し、距離を保つが——
鬼の爪が、頬を掠める。
茉子の髪が、数本切れた。
「……いいね」
鬼は、楽しそうに笑う。
「そうやって我慢するの、好きだよ」
(……うるさい)
「次は、どこにする?
足切り裂いて、動けなくしてやろうか?
ほら。本気出さなきゃ、避けられないよ?」
鬼は、来ると確信していた。
「おいでよ」
その瞬間。
茉子は、一歩踏み出しかけて、止まった。
(……ダメだ。次は絶対、当てなきゃいけない......
まだ、整えきれていない......)
露の“気配”だけが、立ち上がって止む。
鬼が、舌打ちした。
「……惜しいな。今の、出してたら壊れてたのに」
——誘導だった。
茉子は、ようやく理解する。
この鬼は、
露を使わせて、削って、折る。
「......どいつもこいつも」
茉子は、小さな声で、吐き捨てるように言った。