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また、ある任務の日。
茉子は、隊士が負傷した肩の応急処置をしていた。
包帯を巻くその処置は、必然的に距離が近くなる。
「まだ痛みますか?大丈夫ですか?」
そう言って茉子に顔を覗き込まれた隊士は、思わず頬を赤く染める。
「だ、大丈夫です。ありがとう....」
「そうですか。良かったです。
調子が戻らなければ、いつでも蝶屋敷にいらして下さい」
茉子は笑顔でそう言って、手際よく包帯などを片付けていた。
少し離れた場所で、義勇は刀を拭いていた。
本来なら、周囲の会話など意識に入らない距離だが。
治療されていた様子を見た別の隊士が、肘でつつく。
「おい、さすがに見惚れすぎだろ」
隊士が、声を潜める。
「.....いや、わかるけどな?癒しだよな」
「ていうか、可愛すぎる。優しいし」
「俺の同期も言ってたわそれ。手当も丁寧だしな」
「てかお前さ。この距離まで来られてみ?やばいよ?」
笑い声が、小さく漏れる。
義勇の手が、一瞬だけ止まった。
(...........)
不快ではない。
腹が立つわけでもない。
事実だ、とも思う。
それなのに、なぜかその会話が耳に残る。
今まで、
他の隊士が誰を褒めようが、
誰に好意を向けようが、
気にしたことなど一度もなかった。
「冨岡さん?」
茉子の声で、我に返る。
「お待たせしました。もう行けます」
「ああ」
短く答え、歩き出す。
背中越しに、まだ隊士たちの気配がある。
(……距離が、近い)
そう思って、はじめて気づいた。
会話が聞こえた理由は、
耳が良くなったわけでも、警戒していたわけでもない。
——ただ、茉子のすぐそばに、いたからだ。
義勇は、無意識に歩調を少しだけ落とす。
茉子が並ぶ位置を、自然と作る。
理由は、わからないまま。
ただ、
さっきの会話が、もう耳に入らない距離に戻るまで。
茉子は、隊士が負傷した肩の応急処置をしていた。
包帯を巻くその処置は、必然的に距離が近くなる。
「まだ痛みますか?大丈夫ですか?」
そう言って茉子に顔を覗き込まれた隊士は、思わず頬を赤く染める。
「だ、大丈夫です。ありがとう....」
「そうですか。良かったです。
調子が戻らなければ、いつでも蝶屋敷にいらして下さい」
茉子は笑顔でそう言って、手際よく包帯などを片付けていた。
少し離れた場所で、義勇は刀を拭いていた。
本来なら、周囲の会話など意識に入らない距離だが。
治療されていた様子を見た別の隊士が、肘でつつく。
「おい、さすがに見惚れすぎだろ」
隊士が、声を潜める。
「.....いや、わかるけどな?癒しだよな」
「ていうか、可愛すぎる。優しいし」
「俺の同期も言ってたわそれ。手当も丁寧だしな」
「てかお前さ。この距離まで来られてみ?やばいよ?」
笑い声が、小さく漏れる。
義勇の手が、一瞬だけ止まった。
(...........)
不快ではない。
腹が立つわけでもない。
事実だ、とも思う。
それなのに、なぜかその会話が耳に残る。
今まで、
他の隊士が誰を褒めようが、
誰に好意を向けようが、
気にしたことなど一度もなかった。
「冨岡さん?」
茉子の声で、我に返る。
「お待たせしました。もう行けます」
「ああ」
短く答え、歩き出す。
背中越しに、まだ隊士たちの気配がある。
(……距離が、近い)
そう思って、はじめて気づいた。
会話が聞こえた理由は、
耳が良くなったわけでも、警戒していたわけでもない。
——ただ、茉子のすぐそばに、いたからだ。
義勇は、無意識に歩調を少しだけ落とす。
茉子が並ぶ位置を、自然と作る。
理由は、わからないまま。
ただ、
さっきの会話が、もう耳に入らない距離に戻るまで。