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夜。
藤の花の香りが、静かに風に流れている。
お春は、隊服のボタンを縫い付け直してくれていた。
特に壊れたり外れたりはしていなかったが、強めに、しっかりと縫い付けている。
「茉子ちゃんの布団は、えっとね、奥の....
あ、ちょっと冨岡くん、案内してきてくれる?
今、手離せないから」
「........」
お春は、手を止めず、それだけ義勇に言った。
(す、すごい扱い.....)
茉子は驚くが、義勇は静かに奥の方へと歩いていく。
茉子は、お春に会釈したあと、義勇のあとをついて行った。
——夜.....
昨日の夜とは全く違う夜を過ごしているのに
ふと思い出してしまう。
「ここだ」
義勇は足を止めた。
戸を開けるとそこには、布団が敷かれていた。
「……ありがとうございます」
そう言う茉子の表情は、鬼殺隊の茉子の表情に戻っていた。
義勇は、一歩だけ進みかけて、止まる。
何かを言うつもりだったわけではない。
ただ——
背後の気配が、さっきより静かになったのを確かめただけだ。
呼吸は、乱れていない。
義勇は、それを確認してから、何も言わずに歩き出した。
-------------
藤の花の香りが、静かに風に流れている。
家の中は灯りが落とされている。
茉子は、布団の中で目を閉じたまま、眠れずにいた。
昼間は平気だった。
歩けたし、笑えたし、呼吸も整っていた。
——でも、夜になると。
(……まだ、少し)
胸の奥に、違和感が残っている。
痛みというほどではない。
ただ、引っかかる。
茉子は、そっと息を吸って、吐く。
いつものリズム。
崩れてはいない。
(いくら努力を積み重ねても、崩されたら一瞬.....)
「……」
小さく、声にならない息が漏れる。
(.........ちょっと、怖かったな)
自分でも驚くほど、小さな本音。
俺から離れるな。
合わせるな。
(冨岡さんがいてくれたから、なんとか立っていられた)
——でも、もし、いなかったら?
(頼ってちゃ、だめだ.....)
それでも、明日も立てる。
そう思えたから、目を閉じた。
障子の向こう側から、微かに、布が擦れる音がした。
藤の花の香りが、静かに風に流れている。
お春は、隊服のボタンを縫い付け直してくれていた。
特に壊れたり外れたりはしていなかったが、強めに、しっかりと縫い付けている。
「茉子ちゃんの布団は、えっとね、奥の....
あ、ちょっと冨岡くん、案内してきてくれる?
今、手離せないから」
「........」
お春は、手を止めず、それだけ義勇に言った。
(す、すごい扱い.....)
茉子は驚くが、義勇は静かに奥の方へと歩いていく。
茉子は、お春に会釈したあと、義勇のあとをついて行った。
——夜.....
昨日の夜とは全く違う夜を過ごしているのに
ふと思い出してしまう。
「ここだ」
義勇は足を止めた。
戸を開けるとそこには、布団が敷かれていた。
「……ありがとうございます」
そう言う茉子の表情は、鬼殺隊の茉子の表情に戻っていた。
義勇は、一歩だけ進みかけて、止まる。
何かを言うつもりだったわけではない。
ただ——
背後の気配が、さっきより静かになったのを確かめただけだ。
呼吸は、乱れていない。
義勇は、それを確認してから、何も言わずに歩き出した。
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藤の花の香りが、静かに風に流れている。
家の中は灯りが落とされている。
茉子は、布団の中で目を閉じたまま、眠れずにいた。
昼間は平気だった。
歩けたし、笑えたし、呼吸も整っていた。
——でも、夜になると。
(……まだ、少し)
胸の奥に、違和感が残っている。
痛みというほどではない。
ただ、引っかかる。
茉子は、そっと息を吸って、吐く。
いつものリズム。
崩れてはいない。
(いくら努力を積み重ねても、崩されたら一瞬.....)
「……」
小さく、声にならない息が漏れる。
(.........ちょっと、怖かったな)
自分でも驚くほど、小さな本音。
俺から離れるな。
合わせるな。
(冨岡さんがいてくれたから、なんとか立っていられた)
——でも、もし、いなかったら?
(頼ってちゃ、だめだ.....)
それでも、明日も立てる。
そう思えたから、目を閉じた。
障子の向こう側から、微かに、布が擦れる音がした。