名字と名前を入れてください
6.陽だまり
*名前変換*
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
本格的に目を覚ましてからは、回復が早かった。
実弥もそうだったが、
特に痣が出た者たちの回復力は桁違いだ。
茉子の反対を押し切り、
義勇は1人で家に戻った。
自分より、
炭治郎や他の隊士の治療を優先して欲しかった。
しかし——
「おはようございまーすっ」
「…………」
笑顔の茉子。
義勇はため息を吐いた。
茉子は、蝶屋敷での診察治療を行いながら
朝はいつも、義勇の家を訪れるようになった。
これでは、茉子の負担が増えてしまう。
そんなつもりではなかったのに。
「……俺なら大丈夫だと言っただろう。お前は皆のことを……」
「ん?ちゃんとやってますよ?みんな順調です」
「……違う。俺が言っているのは……」
「あ、腕出してくださいね」
「…………」
素直に腕を差し出してしまうのは、なぜだろう。
茉子は包帯を外して、義勇の腕を見る。
「……うん、いいですね」
茉子はそう言って微笑む。
「………」
義勇は、傷口から目を逸らした。
茉子は慣れた手つきで消毒して、
綺麗な包帯を巻き直す。
その手に、躊躇いはなかった。
「……無理はするな」
「え?してませんよ?」
「…………」
茉子のまっすぐな瞳。嘘偽りはない。
「肺の音、聴きますね。息吸ってください」
「…………」
つい指示に従う義勇。
聴診器を外した茉子を見て、再び口を開く。
「……疲れるだろう」
「疲れてるように見えます?」
「………」
見えない。
むしろ元気さえ感じる。
「今は、みんな屋敷にいて人手も十分だし。怪我人増えないし。私もたくさん眠れてますから」
以前は、
合間に任務が入ったり
任務帰りに負傷者が押し寄せたり
薬を作ったりと多忙であった。
その生活に、慣れてしまっていた。
「………そうか」
義勇はそれ以上、問わなかった。
時が経つにつれて、
みんなの治療も落ち着いてくると
時間ができたからと言って、
ご飯も作っていくようになった。
片手でも食べやすいように、
主食はおにぎりにしてみたり。
おかずは、スプーンで掬いやすいように
小さめにしてみたりした。
鍛錬と薬学の勉強ばかりで、
実はあまり料理をしてこなかった茉子は、
蝶屋敷に戻っては
アオイに色々と教えてもらっていた。
結えなくなった長い髪。
切ってほしいというので、短くした。
そんなふうに、少しずつ日常は形を変えていった。
治療に追われていた日々も落ち着き
辺りには、穏やかな気配が立ち込めていた。