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ボーダー女子は王子を知りたい



ボーダーに入ってから、色々とわたしの生活は変化しているように思える。家とアルバイト先を行き来するばかりの生活から、今では家と本部を行き来するようになっていた。
他にも、同じ学校にボーダーの人たちがいて、本部で見たことあると声をかけられて知り合ったりする。話しかけられるたび、身近にこんなに関係者がいたんだと思ったら、交友関係が一気に広がった。それでもほとんどが正隊員で、わたし一人はたくさんの人に色々アドバイスを貰ったりしながらB級を目指している。そのうちの一人と一緒にいるようになって今。

「本部まで一緒に行こうよ」

「おっけ。ちょっと待ってて」

荷物をまとめていると教室に王子がやってきて、ボーダーまで一緒に行くお誘いを受けた。
一緒に歩いていると彼に視線が集まっているのが隣でよくわかる。隣のわたしにも視線を向けられるのだが、この圧に慣れる日が来るのだろうか。まあ数秒後には会話の方に集中するので気にならなくなる。王子との会話は弾んで楽しいから、本部に着くまでの時間は、結構好きだったりする。

「今日は弓場隊の任務はないから、面倒見てあげられるよ。隊室で戦闘しよう」

「わあ王子くんありがとう~お願いします~」


名前が王子で普通の人なら名前負けするが、この男は顔が名前負けしていない。つまり、王子様のように顔が整っているイケメンなのだ。王子は庶民派だから近寄り難さも少ない。皆も言ってる。
王子とはボーダー本部で偶然声をかけたりかけられたり、仲良くなってそのうちに一緒にいることが当たり前になっていた。わたしをボーダーに誘ってくれた友人は残念ながら戦闘員ではなく、オペレーター研修などで多忙のためあまり本部では話していない。だから友人を除いた同い年の中では、王子一彰という男とよく話していることになると思う。同じポジション、同じトリガーを使うことから彼に色々と教えてもらっていた。何も分からない初心者のわたしに丁寧にトリガーを教えてくれたり、王子は良いやつである。


「弧月にしてからC級ランク戦で勝ち星増えてきたらしいね。そろそろBに上がれるんじゃないかな」

「うん。この調子だと今週にはなれるかも」

「ぼくの弟子って名乗ってもいいからね」

「あはは。ありがとう」

一度本人に聞いてみたことがある。どうしてここまで面倒を見てくれるのかと。そしたら、

「仲間が増えるのは良いことだよね」

の一言だった。どうやら彼は仲間が増えるのが嬉しいみたいだ。荒船くんや影浦くん、同じ歳の隊員は沢山いるけれど、わたしをつきっきりで面倒を見てくれるのは王子だった。そんな彼の期待に応えようと今日もわたしは頑張っている。

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