恋人のいる生活
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ーーーただい」
ま、と言い終わる前に玄関の赤い靴に気づいた。
夕方には着くと言っていたギアッチョの言葉を思い出す。
空港に着くのが夕方だと思っていたので、ギアッチョの夕飯を買いそびれたなぁ、と考えながら買い物袋の中身を冷蔵庫に入れた。
リビングのドアを開けるとギアッチョがソファの片隅で規則正しい呼吸で身体をわずかに上下させていた。
二人掛けのソファはビンテージもので、私が気に入って買ってもらったものだった。
何時から寝ているのだろう。
もう外は陽が傾いているというのに部屋は暗いままだ。
疲れた恋人を起こすわけにはいかないので部屋着に着替えて隣に座った。
最初こそ雑誌を読んだり、SNSのチェックをしていたが、次第に久々に会えたというのにピクリともしない恋人に苛立ちを覚えてきた。
ギアッチョはまだ寝ている。
私は身体を横に倒すとギアッチョの膝の上に頭を置いた。
ギアッチョがぽんぽん、と頭を撫でるので私は上を向いた。
「おかえり」
「おう」
恥ずかしそうに私を見つめる目は優しさに満ちていた。
「ギアッチョの夜ご飯、ないよ」
「どっか飯でも食いに行くか」
「そーだね、準備する」
1/2ページ