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何だこの空気。ランスの不満気な目線が夢主に刺さる
「他の男とあんまり話すな、名前」
あのランス・クラウンから、そんな注意を受けることがよもやこようとは。目の前に立つランスくんは、いかにも機嫌が悪そうで。
「急にどうしたのランスくん」
「お前はオレのものだという認識だが」
「まぁ、確かにそうですが……」
「ではなぜ、オレの手があいてるのにオレに質問してこない」
「……え、もしかして? 妬いてる?」
「別にそういう訳ではないが」と言いつつ、ランスくんはぎゅっと抱きついてきて、首あたりに顔を埋めてきた。つい、わたしの妄想なんじゃないかと錯覚してしまうが現実なのである。それに毎回思うけど、いい匂いするからやめて。
「ほら、今回は課題授業の班が違うじゃない! わたし、ドットくん達とだし、ランスくんはマッシュくん達と一緒じゃん。だから、ドットくんに分からない部分聞くの当然っていうか、彼も物知りだし」
「オレの方が物知りだし、ドットだけはダメだ。アイツは品がないから死ぬほど嫌いだ。あと女ってだけで目の色変えるから危ないぞ」
わたしの肩に手を置いて言い聞かせるように言うな。
「もー! ランスくんが物知りなのは分かってるよ! 全く、本当ドットくんのこと目の敵にしてるよね」
そうなのだ。彼らは犬猿の仲なのだ。ドットくんの「ツラが良い奴が死ぬほど嫌い」も異常甚だしいが、ランスくんの「品がない奴は死ぬほど嫌い」も負けてない。でも、ランスくんの言ってることの方がまだ筋が通ってるか。
「隙あらばお前にも手を出してくるかもしれない」
「心配し過ぎだってば! そのお兄ちゃん気質良くないよ、過保護なんだから」
「しかしだな……」
「ドットくん、勉強家だし、確かに女好きだけど硬派な女好きだし。最近はレモンちゃん一筋だしね」
「女好きに硬派も軟派もない」
「そ、そうだけど、でも」
「でも、何だ?」と耳元で囁いてくるランスくんが色っぽくて堪らないんだけどどうしたらいいの。こんなボーナスステージ始まるって聞いてないよ今日。
「ううっ、ごめんなさい」
「ダメだ、許さない」
「どうしたら許してくれる?」
「この後、オレの部屋に来たら許してやる」
あの妹のアンナちゃんコレクションが咲き乱れる部屋に来いと。あの部屋で悪いことする気もないけど、しちゃいけない気すらするもんね。むしろ教会? 聖なる場と言っても過言ではないか。
「……じゃあ、ドットくんに教えてもらったあとお邪魔するね」
ムニッと頬を引っ張られて、「そこはすぐ行くね」だろと言われ、非常に嫌そうな顔をされる。綺麗な水色の髪が頬をくすぐってちょっとこそばゆい。
「だってこの後に教えてもらう約束しちゃったし」
「何? じゃあシカトしろ」
「えぇ? わたしからお願いしてシカトはおかしいでしょう。それにハーブティー入れてくれるっていうからお願いしちゃったしなー」
「まさか、お前……オレを置いて奴の部屋に行く気か?」
わたしの肩に両手を置いて、静かに話すランスくんの目は据わっていて。待って、めっちゃ怖い。
「そんな浮気みたいに言わないでよ、失敬な。わたしはランスくん一筋なんだから」
「それは分かっているが……」
わたしの前髪をサラリと触り、じーっと目を見つめ、整ったお顔立ちで、ランスくんは不満そうにこう言った。
「今日は、どうしてもオレの願いを聞いてくれないのか?」と。
何でこんなに甘えたさんなんですか。いつもはこんなんじゃないじゃん! ずるいよ、その端正な顔立ちで、じっと見られたらもう断れないじゃない。
「こんなん好きになっちゃうよ〜、もう……」
「これ以上?」
「これ以上!」
ランスくんって皆には笑わないってイメージついてるみたいだけど、わたしの前では結構笑ってくれるんだよね。今もほら、わたしの答えを聞いて、満足そうに口角を上げてくれたもの。
ともかく、ドットくん、こっちからお願いしておきながらごめんね。この埋め合わせは必ず。
「他の男とあんまり話すな、名前」
あのランス・クラウンから、そんな注意を受けることがよもやこようとは。目の前に立つランスくんは、いかにも機嫌が悪そうで。
「急にどうしたのランスくん」
「お前はオレのものだという認識だが」
「まぁ、確かにそうですが……」
「ではなぜ、オレの手があいてるのにオレに質問してこない」
「……え、もしかして? 妬いてる?」
「別にそういう訳ではないが」と言いつつ、ランスくんはぎゅっと抱きついてきて、首あたりに顔を埋めてきた。つい、わたしの妄想なんじゃないかと錯覚してしまうが現実なのである。それに毎回思うけど、いい匂いするからやめて。
「ほら、今回は課題授業の班が違うじゃない! わたし、ドットくん達とだし、ランスくんはマッシュくん達と一緒じゃん。だから、ドットくんに分からない部分聞くの当然っていうか、彼も物知りだし」
「オレの方が物知りだし、ドットだけはダメだ。アイツは品がないから死ぬほど嫌いだ。あと女ってだけで目の色変えるから危ないぞ」
わたしの肩に手を置いて言い聞かせるように言うな。
「もー! ランスくんが物知りなのは分かってるよ! 全く、本当ドットくんのこと目の敵にしてるよね」
そうなのだ。彼らは犬猿の仲なのだ。ドットくんの「ツラが良い奴が死ぬほど嫌い」も異常甚だしいが、ランスくんの「品がない奴は死ぬほど嫌い」も負けてない。でも、ランスくんの言ってることの方がまだ筋が通ってるか。
「隙あらばお前にも手を出してくるかもしれない」
「心配し過ぎだってば! そのお兄ちゃん気質良くないよ、過保護なんだから」
「しかしだな……」
「ドットくん、勉強家だし、確かに女好きだけど硬派な女好きだし。最近はレモンちゃん一筋だしね」
「女好きに硬派も軟派もない」
「そ、そうだけど、でも」
「でも、何だ?」と耳元で囁いてくるランスくんが色っぽくて堪らないんだけどどうしたらいいの。こんなボーナスステージ始まるって聞いてないよ今日。
「ううっ、ごめんなさい」
「ダメだ、許さない」
「どうしたら許してくれる?」
「この後、オレの部屋に来たら許してやる」
あの妹のアンナちゃんコレクションが咲き乱れる部屋に来いと。あの部屋で悪いことする気もないけど、しちゃいけない気すらするもんね。むしろ教会? 聖なる場と言っても過言ではないか。
「……じゃあ、ドットくんに教えてもらったあとお邪魔するね」
ムニッと頬を引っ張られて、「そこはすぐ行くね」だろと言われ、非常に嫌そうな顔をされる。綺麗な水色の髪が頬をくすぐってちょっとこそばゆい。
「だってこの後に教えてもらう約束しちゃったし」
「何? じゃあシカトしろ」
「えぇ? わたしからお願いしてシカトはおかしいでしょう。それにハーブティー入れてくれるっていうからお願いしちゃったしなー」
「まさか、お前……オレを置いて奴の部屋に行く気か?」
わたしの肩に両手を置いて、静かに話すランスくんの目は据わっていて。待って、めっちゃ怖い。
「そんな浮気みたいに言わないでよ、失敬な。わたしはランスくん一筋なんだから」
「それは分かっているが……」
わたしの前髪をサラリと触り、じーっと目を見つめ、整ったお顔立ちで、ランスくんは不満そうにこう言った。
「今日は、どうしてもオレの願いを聞いてくれないのか?」と。
何でこんなに甘えたさんなんですか。いつもはこんなんじゃないじゃん! ずるいよ、その端正な顔立ちで、じっと見られたらもう断れないじゃない。
「こんなん好きになっちゃうよ〜、もう……」
「これ以上?」
「これ以上!」
ランスくんって皆には笑わないってイメージついてるみたいだけど、わたしの前では結構笑ってくれるんだよね。今もほら、わたしの答えを聞いて、満足そうに口角を上げてくれたもの。
ともかく、ドットくん、こっちからお願いしておきながらごめんね。この埋め合わせは必ず。