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イーストン校内。最近、どこに行ってもカルパッチョがいることに驚く名前。それでいて、名前を見つけるとついてくる。名前は行き倒れているのを放っておけなくて助けただけなのだが。
「カルパッチョさん」
「?」
「あの、もう気持ちは十分伝わりましたから大丈夫ですよ」
「気持ち……?」
カルパッチョは首を傾げる。いやいや、首を傾げたいのはこっちだと言い出したい気持ちを抑える名前。
「あなた程の有名人とこんなにばったり、何度も出くわす偶然が重なるわけはないでしょう」
「偶然なんて確率論。ありえなくはないだろ」
「そ、そうですけど! でも……ここまで重なるとちょっと運命を感じずにはいられないです」
反応を確かめるように、チラッとカルパッチョを窺う名前。最初は本当に偶然と思っていたが、今は違う。
「まぁ、実際は君が言う通り……偶然ではないよ。だから運命とか抽象的なものでもないし」
「そういう言い方すると、わたしに会いたいみたいに聞こえますよ。良くないですよ」
「別に会いたいわけじゃない。観察したいだけ」
不思議そうに名前を見るカルパッチョは、本当にそう思っているらしい。あくまで観察対象なのだろうか。
「コホン……。それを世間では『気になる』と言います」
「何が違う?」
「うーん、わたしの勝手なイメージですけど。観察は、相手の様子や状態とかを見るって意味で、気になるは相手を知りたいって意味ではないかと」
名前がこれで合っているだろうかと頭を捻りながら答えれば、カルパッチョは腑に落ちたようで。
「わかった。じゃあ君が気になるんだけど、どうすればいい?」
「いや、ちょっ……ストレート! 普通、相手にどうしたらいいか聞く人はいないですよ!」
「効率的だろ。別に隠すことでもない」
恥ずかしげもなくそう言うカルパッチョに対して、逆に名前は困惑する。何で発言した本人が平然としているのに、言われたこっちの体が熱くなるんだ。
「じゃあ……えーと、そうですね。とりあえずご飯でも一緒に食べて、親睦を深めましょうか? なにか好きな物はあるんですか」
「果物はすき」
「果物以外は?」
「魚料理きらい。他はどうでもいい」
「極端……」
でも偏食家なのは非常にカルパッチョらしいと名前は笑ってしまう。性格が反映されていると言ったら失礼かもしれないが。
「何?」
「いや、なんでもないです。じゃあ明日のお昼、中庭で」
コクンと頷いて、カルパッチョは名前の前から去っていった。というかこれ、ちょっとしたデートなんじゃないのか……。赤くなった頬を押さえ、名前は一人うつむいた。
「カルパッチョさん」
「?」
「あの、もう気持ちは十分伝わりましたから大丈夫ですよ」
「気持ち……?」
カルパッチョは首を傾げる。いやいや、首を傾げたいのはこっちだと言い出したい気持ちを抑える名前。
「あなた程の有名人とこんなにばったり、何度も出くわす偶然が重なるわけはないでしょう」
「偶然なんて確率論。ありえなくはないだろ」
「そ、そうですけど! でも……ここまで重なるとちょっと運命を感じずにはいられないです」
反応を確かめるように、チラッとカルパッチョを窺う名前。最初は本当に偶然と思っていたが、今は違う。
「まぁ、実際は君が言う通り……偶然ではないよ。だから運命とか抽象的なものでもないし」
「そういう言い方すると、わたしに会いたいみたいに聞こえますよ。良くないですよ」
「別に会いたいわけじゃない。観察したいだけ」
不思議そうに名前を見るカルパッチョは、本当にそう思っているらしい。あくまで観察対象なのだろうか。
「コホン……。それを世間では『気になる』と言います」
「何が違う?」
「うーん、わたしの勝手なイメージですけど。観察は、相手の様子や状態とかを見るって意味で、気になるは相手を知りたいって意味ではないかと」
名前がこれで合っているだろうかと頭を捻りながら答えれば、カルパッチョは腑に落ちたようで。
「わかった。じゃあ君が気になるんだけど、どうすればいい?」
「いや、ちょっ……ストレート! 普通、相手にどうしたらいいか聞く人はいないですよ!」
「効率的だろ。別に隠すことでもない」
恥ずかしげもなくそう言うカルパッチョに対して、逆に名前は困惑する。何で発言した本人が平然としているのに、言われたこっちの体が熱くなるんだ。
「じゃあ……えーと、そうですね。とりあえずご飯でも一緒に食べて、親睦を深めましょうか? なにか好きな物はあるんですか」
「果物はすき」
「果物以外は?」
「魚料理きらい。他はどうでもいい」
「極端……」
でも偏食家なのは非常にカルパッチョらしいと名前は笑ってしまう。性格が反映されていると言ったら失礼かもしれないが。
「何?」
「いや、なんでもないです。じゃあ明日のお昼、中庭で」
コクンと頷いて、カルパッチョは名前の前から去っていった。というかこれ、ちょっとしたデートなんじゃないのか……。赤くなった頬を押さえ、名前は一人うつむいた。