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この世界で定番のデートスポットといえば、マーチェット通り。ようやくアビスと来れることになった名前はわくわくであった。
「……な、な、」
「どうしたのですか?」
アビスが焦る名前を落ち着かせるように、優しく聞く。
「お財布がない! あー……多分、机の上にそのまま置いて来ちゃった」
「名前……そんな悲しそうな顔をしないで」
「ご、ごめんね……絶対返すから」
アビスは名前に首をゆっくり振って、微笑んだ。
「フフッ、構いませんよ。それに元々……今日は私が全て払うつもりでしたので」
「いやいや、それは悪いよ! 」
「遠慮する必要はありません。ちゃんと自分で働いて貯めたお金ですので」
「い、いつの間に……」
「勉強は苦手ではないので、イーストン内で少し家庭教師を」
「アビスくんが……家庭教師……!?」
夢主は目を白黒させて、アビスの顔を見た。
「? ……そんなに驚くことではないでしょう。この左目も眼帯で隠せばなんて事はありませんし」
「眼帯で、隠せば、なんてことはないの……!?」
「どうしたんです、さっきから……」
ふるふると震える名前におろおろするアビス。
「そんなの、ずるい!」
「ず、ずるい? 」
「みんなお金払ってアビスくん独り占めして! わたしも、わたしも……眼帯つけた色気溢れるアビスくんに家庭教師されたいよ〜……」
そもそものデートよりもそっちが気になる名前。アビスは急に泣き出した名前をなだめるように背中をさする。
「そんな、泣かなくてもいいでしょう。アナタが願うならいくらでもしてあげますから……」
「いくら……?」
お金のマークを作って首を傾げる名前が可笑しくて、アビスはクスクスと声を出して笑った。
「フッ、アナタからお金なんてもらうわけないでしょう。そ、それに……彼女なんですから……」
名前は嬉しそうに笑って、アビスの袖を引っ張った。
「アビスくん……。じゃあさ、オプションで眼帯の有無とメガネ、それから髪もポニーテールか、ルーズサイドテールか選べるようにしよう! それとね、洋服もせっかくだからローブじゃなくて、黒の細身なジャケット……それから」
「えっと……半分以上、何を言っているのやら分かりませんが、アナタが望むのなら叶えましょう。だから、笑って。今日はせっかくの『デート』なんですから」
「うん!」
アビスから差し出された手をギュッと握って、名前は軽快に一歩を踏み出す。自分から差し出してきたくせに、いざ名前に手を握られるとアビスは頬を朱に染めて。そんな彼が可愛くて堪らないのはナイショの話。
「……な、な、」
「どうしたのですか?」
アビスが焦る名前を落ち着かせるように、優しく聞く。
「お財布がない! あー……多分、机の上にそのまま置いて来ちゃった」
「名前……そんな悲しそうな顔をしないで」
「ご、ごめんね……絶対返すから」
アビスは名前に首をゆっくり振って、微笑んだ。
「フフッ、構いませんよ。それに元々……今日は私が全て払うつもりでしたので」
「いやいや、それは悪いよ! 」
「遠慮する必要はありません。ちゃんと自分で働いて貯めたお金ですので」
「い、いつの間に……」
「勉強は苦手ではないので、イーストン内で少し家庭教師を」
「アビスくんが……家庭教師……!?」
夢主は目を白黒させて、アビスの顔を見た。
「? ……そんなに驚くことではないでしょう。この左目も眼帯で隠せばなんて事はありませんし」
「眼帯で、隠せば、なんてことはないの……!?」
「どうしたんです、さっきから……」
ふるふると震える名前におろおろするアビス。
「そんなの、ずるい!」
「ず、ずるい? 」
「みんなお金払ってアビスくん独り占めして! わたしも、わたしも……眼帯つけた色気溢れるアビスくんに家庭教師されたいよ〜……」
そもそものデートよりもそっちが気になる名前。アビスは急に泣き出した名前をなだめるように背中をさする。
「そんな、泣かなくてもいいでしょう。アナタが願うならいくらでもしてあげますから……」
「いくら……?」
お金のマークを作って首を傾げる名前が可笑しくて、アビスはクスクスと声を出して笑った。
「フッ、アナタからお金なんてもらうわけないでしょう。そ、それに……彼女なんですから……」
名前は嬉しそうに笑って、アビスの袖を引っ張った。
「アビスくん……。じゃあさ、オプションで眼帯の有無とメガネ、それから髪もポニーテールか、ルーズサイドテールか選べるようにしよう! それとね、洋服もせっかくだからローブじゃなくて、黒の細身なジャケット……それから」
「えっと……半分以上、何を言っているのやら分かりませんが、アナタが望むのなら叶えましょう。だから、笑って。今日はせっかくの『デート』なんですから」
「うん!」
アビスから差し出された手をギュッと握って、名前は軽快に一歩を踏み出す。自分から差し出してきたくせに、いざ名前に手を握られるとアビスは頬を朱に染めて。そんな彼が可愛くて堪らないのはナイショの話。
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