1〜25日目!
あの後、トラックが真っ二つになった後の話。
いさおから「帰りましょうか」と手を差し伸べられた。銀時はバツが悪くて、その手から視線を逸らして俯いてしまう。
しかし、いさおはそんな銀時の態度を気にせず、手が取られないと分かると、銀時の脇腹を両手で掴み、立ち上がらせた。
「ぎょわっ!!」
「帰りましょう、ご主人様」
ニコリと笑ういさおに、銀時は毒気が抜かれて、ため息を吐く。
馬鹿らしくなったのだ。
いさおは俺を庇ってくれた。
俺のことを思ってくれた。
それだけで十分じゃないか。
男だろうが、そんなこともう関係ない。
銀時は照れくさそうに「おう」と返事をして、一緒に来た道を戻っていった。
「待ってくれーー!!君たちが帰ってしまったら、この状況をどう説明するんだーー!!」
後ろから男の声が聞こえたような気がしたが、考えることをやめた銀時は聞こえないことにしたのだった。
帰宅後は、松陽にこっぴどくこんこんと銀時は怒られた。もちろん、えっちなこと目的だったのか、包丁片手に尋問もされたが、なんとかそれは誤魔化すことが出来たため、ここでは省略する。
「それにしても、頼み忘れてもなんとかなるもんですねー」
「え、なにが?」
「ん?あー、その銀時がくれたチラシの中古OMね、手続き間違えたらしくて、頼んでなかったことにされてたんですよ」
え、どういうことだ?
間違えて?頼んでないことに?
あのチラシのOMを?
え、じゃあ、なんでいさおが俺の家に来たんだ?
ひんやりとした風が通ったのか、ぶるりと銀時の体が震えた。自身の腕をさすり、ごくりと生唾を飲む。
「じゃあさ、松陽はOMを頼んでないのか?」
「そうなんですよ。あれからまた頼むの忘れちゃって。でも良かった良かった。いさおが来てくれて」
ニコニコとする松陽とニコニコとしているいさお。
え、いやいや。いやいや!
そこは疑うところだろう!
なんでいさおがここにきたかを!!
頼んでもないOMがきたことを!!
そう、なんでなのか。
銀時は、隣にいるいさおを横目で見る。
「如何しました? ご主人様?」
笑顔のままいさおはこちらを向いて聞く。その笑顔がなぜか怖くて……。
銀時はぎこちなく首を横に振るのだった。
おわり
いさおから「帰りましょうか」と手を差し伸べられた。銀時はバツが悪くて、その手から視線を逸らして俯いてしまう。
しかし、いさおはそんな銀時の態度を気にせず、手が取られないと分かると、銀時の脇腹を両手で掴み、立ち上がらせた。
「ぎょわっ!!」
「帰りましょう、ご主人様」
ニコリと笑ういさおに、銀時は毒気が抜かれて、ため息を吐く。
馬鹿らしくなったのだ。
いさおは俺を庇ってくれた。
俺のことを思ってくれた。
それだけで十分じゃないか。
男だろうが、そんなこともう関係ない。
銀時は照れくさそうに「おう」と返事をして、一緒に来た道を戻っていった。
「待ってくれーー!!君たちが帰ってしまったら、この状況をどう説明するんだーー!!」
後ろから男の声が聞こえたような気がしたが、考えることをやめた銀時は聞こえないことにしたのだった。
帰宅後は、松陽にこっぴどくこんこんと銀時は怒られた。もちろん、えっちなこと目的だったのか、包丁片手に尋問もされたが、なんとかそれは誤魔化すことが出来たため、ここでは省略する。
「それにしても、頼み忘れてもなんとかなるもんですねー」
「え、なにが?」
「ん?あー、その銀時がくれたチラシの中古OMね、手続き間違えたらしくて、頼んでなかったことにされてたんですよ」
え、どういうことだ?
間違えて?頼んでないことに?
あのチラシのOMを?
え、じゃあ、なんでいさおが俺の家に来たんだ?
ひんやりとした風が通ったのか、ぶるりと銀時の体が震えた。自身の腕をさすり、ごくりと生唾を飲む。
「じゃあさ、松陽はOMを頼んでないのか?」
「そうなんですよ。あれからまた頼むの忘れちゃって。でも良かった良かった。いさおが来てくれて」
ニコニコとする松陽とニコニコとしているいさお。
え、いやいや。いやいや!
そこは疑うところだろう!
なんでいさおがここにきたかを!!
頼んでもないOMがきたことを!!
そう、なんでなのか。
銀時は、隣にいるいさおを横目で見る。
「如何しました? ご主人様?」
笑顔のままいさおはこちらを向いて聞く。その笑顔がなぜか怖くて……。
銀時はぎこちなく首を横に振るのだった。
おわり