ここ最近、病院生活をし続けていたが、今回はもう退院できるまで復帰した。
というか、元々身体に傷一つ無かった。
何故あんな高い所から落ちたのに、傷一つ無かったのか…しかも、何故病院に神楽ちゃんが居たのか。もしも私を受け止めてくれたのなら神楽ちゃんはあんなに元気な筈はない。
疑問が次々と出てるが、一つも解決はしない。

そう、思いに耽っていると、


「おい七海、どうしたの？ボーとしてるアル…悩み事だったらこの私に任せるアル！」


そうだった。神楽ちゃんが江戸の街を案内してくれているのだった。江戸には色々のものがあって、私が居たあの田舎よりも発展している。
こんな所で悩みを言うなんて忝ないが神楽ちゃんに聞いてみよう。



「う、うん…それがね。何で私落ちて来たのに傷一つ無いのか分からなくて…」



「！何だぁ、その事アルか？それは江戸のチンピラ警察が七海をキャッチしたアルヨ！…ほら彼奴ネ…ッチ、こんな真昼間からふらつき歩いてるアル。うぉっ！寄りによって…本当に暇人アルな…」



そう神楽ちゃんが指を指した先には…



「あのサド野郎ネ」


「お、沖田君！」



はっ…気付いた時にはもう遅い。大きな声で叫んで居た…しかし、あの…あの！真選みっ…


ドクンッ！



目の前が傾いた…アレッ。何でまたっ！！
本当にもう…懲り懲りなのっ…



「七海っ！大丈夫アルか？！」



「う、うん…多分貧血だよ…心配かけちゃってごめんね…」



「ううん！無理するなヨ！」



「ありがとう…」



「おい…」



「？！…」



「何でィ、お前今俺の事…あ、あん時の。」



「おいサド、お前じゃないアル、七海ヨ！」



「あ、龍本七海と言います…あの、先日は本当にありがとうございました…何と言えば…」



「あぁ、気にしないでくだせぇ。っていうか何で俺の名前知ってるんでさぁ？」



「あ、いえ…何でも…」


流石に、貴方の事昔から知って…








アレ？今何て？



「わ、私貴方の名前知りませんけど…」




「？七海、今サドの事沖田って叫んでたヨ？」



「え、嘘？」



「何でィ？記憶喪失ですかぃ？」



「い、いや…そんな筈は無いです…」



「そうですかィ…知ってんだか知らないんだか分からねぇが、俺沖田総悟っていいやす」



「沖田さん…よ、よろしくお願いします」



「へい…」



「七海、こいつによろしくなんて、言わなくても良いアルヨ。関わって得した事無いヨ！」



「チャイナ娘、てめぇは黙ってろぃ。」



「フンッ私は七海に言ったアルヨ」



「可愛くない女でさぁ」



「あ、あの！沖田さん、私…」



「心配しなくて良いでさぁ、お前が落ちて来たのは何処の高さか分かりやせんが、落ちてくるまで５分もかきったんでさぁ。そんで市民から通報受けてひっ飛んで来たって訳でさぁ。本当は土方って言うマヨネーズでギッタギタの野郎に捕まえられる筈だったんでぃ。それは可愛そうだったんで俺が捕まえる事になったんでさぁ」


「マヨネーズ？ギタギタ？」


「そつでさぁ、真選組ってしってやすかぃ？その副長気取っているクソでさぁ。」



「ふ、副長を気取っている！？最悪じゃないですか！」



「お、七海もそうおもいやすかぃ？」



「はい！」




「そうかそうか…この鬼の副長に、最悪だと？」



「沖田さん、この人がマヨネーズギッタギタで副長気取っているクズ野郎ですか？」



「へい」


「おーーい、総悟今こいつなんつった？」



「マヨネーズギッタギタで副長気取っているクズ野郎」



「そうか…おいてめぇ！侮辱行為した罪で逮捕してやる…神妙にお縄に着きやがれ！」




バコォーーン…




「うるさいネ、静かにしろヨ」



「っチ、良い所だったのに…」



「おい、てめぇら。いい加減にしろ…」




よく分からないけど、第一印象は悪そうかも…