マグダレーナさんの妄想書架

【パターン3. アキリーズ×ガルタン(※ガルタン襲い受け)】






「………何してる」
「何って、見ての通りだが?」
「襲うなボケ!」
「襲っているつもりは無いぞ。据え膳状態を用意してやってるだけだ」
「充分襲ってるわ!!」

何が悲しゅうて野郎に乗っかられにゃならんのだ。
これを襲われてると言わずしてどうしろと。

「アレか、なんか変なモンでも食ったか?…や、お前無駄に頑丈だし違うか。するってーと何だ、なんか精神に来たか?よし嫁さんの術治療受けてこい今すぐ」

腹を軽く蹴飛ばす。
…微動だにせんのはどういう事だこのやろう。
体格も腕力も俺の方に利がある筈なのに、力尽くで押し返せないとかどんな惨状だ。

「心配しなくても、俺は正気だ」
「何処がだ」
「全部」
「あーはいはい、元からおかしいヤツだってのは知ってるよ」
「知っているならいいだろう」
「なんでそうなんだよ!?よかねえよ!!」

普段だったら嗜好やら性癖やらを特別どうたら言うつもりは無いが、これはひどい。ひどすぎる。
どう見ても単なる思い付きで襲われてます助けてください。

だいいちお前、見目『だけ』は可愛い、滅茶苦茶気の合う嫁居るだろうが。
いくらあいつでも流石にコレは引―――

「ルディなら大丈夫だ」
「その心は」
「あいつはあいつでベスマと仲良くやっている」
「ついに百合に目覚めましたか腹黒女子共ぉ!?」

身体の自由が利いたら頭掻き毟ってたに違い無い。
利かないので…泣いた。泣けてきた。

「取り敢えずお前退け。溜まってんならキチガってないで素直に女郎屋行け」
「俺は正気だと言っているだろう」
「冷静にンな事言える方がタチ悪いわ!」
「…ああ、」
「あ?」

一瞬、黒い笑顔が引っ込んだ。
やっと自分の愚行に気付いたか、なんて淡い期待も束の間。

「どうもノリが悪いと思っていたんだ。さてはお前、ネコの方がお好みd」
「ちっがーーーーーう!!」

―――嗚呼、誰か助けて。



※※※



ク「………。」

マ「あ、今ちょっと『アリだな』って思ったでしょ。思いましたね!?」

ク「え、いや違」

マ「いいんですよぉ遠慮しなくて。ノンケな友人関係からの突然の発展とヘタレ攻め逆レ○プは王道ですから」

ク「何さらっと酷い単語発してるのよ!いやそれ以前に一国の主でなんて妄想を………」

マ「どうしました?」

ク「(言えない…ガルタン様がちょっと『それやっとけばよかったかも』とか思ってるなんて…言えない…!)」

マ「クラウ?…あ、もしかして気に入りました?ならこれシリーズものなんで私の薄い本コレクション貸しt」

ク「よし、貸せ」

マ「はいどうぞv」

ク「…ってええええ!?今の私じゃない!!何してくれちゃってるんですかガルタン様!?」
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