ロ兄術廻戦
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最近流星を見るだけで心拍数が上がるし、声をかけた時なんかは特に酷い。変に声が裏返る。これでは格好がつかなくて踏んだり蹴ったりだという話を傑と硝子に話したところ、二人は腹を抱えて笑いあったあと神妙な面持ちで「「悟、それは恋だ」」と、声を揃えて教えてくれた。
これが…恋?
俺みたいな世間知らずのお坊ちゃんが恋をしているこの状況。傑はすんなりと受け入れ、流星へのアタック方法を色々と教えてくれた。ちなみに硝子には鼻で笑われた。俺はこの初恋を絶対モノにしたい。翌日、任務から帰ってきた流星に早速声をかけた。
「流星」
『ん?どうした悟』
「今週の土日、どっちか空いてね?出かけようぜ」
『悪い。用事あるんだ』
「は?両方とも?」
ここでキレたら元も子もない。傑から教えてもらったアンガーマネジメント、深呼吸をしてから大人しく引き下がろうとしたその時。
『…来週なら空いてるけど』
「マジ?」
『マジだよ』
「じゃあ水族館か遊園地どっちに行きたい?」
『…ふ、なにそれ。デート?』
流星が悟の問いかけにクスリと笑う。やめてくれ、そのちょっと大人じみた笑い方。最高に俺に効く。効果は抜群だ。
「そ、そんなところ」
『いーよ。それなら土曜日で。行先は水族館がいいな』
「マジ?」
『マジだって。じゃあ土曜日楽しみにしてるから』
「…おう!!」
そうして来たる土曜日。
俺はこの日に向けて、傑から色々なことを教えてもらっていた。今日はそれら全てを実践する日だ。
浮き足立って流星の部屋をノックしてみるが、返事はない。ドアノブを回せば容易に扉が開いたので中を確認すると、流星はまだ布団の中にいた。恐らく昨日までの任務の疲れが残っているのだろう。
「おい流星起きろよ」
『さとる…?…寝坊したか…やっちまった…』
目を擦る寝起きの顔がハムスターみたいで可愛すぎる。可愛いから許す。
流星は寝ぼけながらも歯を磨き、着替えを始めた。いや好きな奴の生着替えは目の毒すぎるだろ。
そんなこんなで高専の寮を出発する。振り向けば傑が自室の窓から敬礼をしていたので、俺もそれに倣って敬礼を返した。待ってろよ、傑。絶対俺は大水槽の前での告白を成功させて帰ってくるからな。
水族館行きのバスに二人揃って揺られていると、流星が唐突に悟に尋ねた。
『なあ、悟って俺のこと好きなのか?』
「え!?あ、ああ」
『俺も好きだよ』
え!?今のって…もしかして告白!?
悟がしどろもどろになっているところへ、流星が上目遣いで畳み掛けた。
『だから今日は本当にデートだな』
そう言って流星がクスリと笑いかけた。
傑、俺のHPはもうゼロです。
「悟、今日のデートはどうだった?」
「失敗だったけど成功した」
「は?」
傑は燃え尽きながらも微笑む悟を見て、なんとも言えない表情を浮かべた。
「まあ、君が成功と言うのなら良かったんじゃないか」
これが…恋?
俺みたいな世間知らずのお坊ちゃんが恋をしているこの状況。傑はすんなりと受け入れ、流星へのアタック方法を色々と教えてくれた。ちなみに硝子には鼻で笑われた。俺はこの初恋を絶対モノにしたい。翌日、任務から帰ってきた流星に早速声をかけた。
「流星」
『ん?どうした悟』
「今週の土日、どっちか空いてね?出かけようぜ」
『悪い。用事あるんだ』
「は?両方とも?」
ここでキレたら元も子もない。傑から教えてもらったアンガーマネジメント、深呼吸をしてから大人しく引き下がろうとしたその時。
『…来週なら空いてるけど』
「マジ?」
『マジだよ』
「じゃあ水族館か遊園地どっちに行きたい?」
『…ふ、なにそれ。デート?』
流星が悟の問いかけにクスリと笑う。やめてくれ、そのちょっと大人じみた笑い方。最高に俺に効く。効果は抜群だ。
「そ、そんなところ」
『いーよ。それなら土曜日で。行先は水族館がいいな』
「マジ?」
『マジだって。じゃあ土曜日楽しみにしてるから』
「…おう!!」
そうして来たる土曜日。
俺はこの日に向けて、傑から色々なことを教えてもらっていた。今日はそれら全てを実践する日だ。
浮き足立って流星の部屋をノックしてみるが、返事はない。ドアノブを回せば容易に扉が開いたので中を確認すると、流星はまだ布団の中にいた。恐らく昨日までの任務の疲れが残っているのだろう。
「おい流星起きろよ」
『さとる…?…寝坊したか…やっちまった…』
目を擦る寝起きの顔がハムスターみたいで可愛すぎる。可愛いから許す。
流星は寝ぼけながらも歯を磨き、着替えを始めた。いや好きな奴の生着替えは目の毒すぎるだろ。
そんなこんなで高専の寮を出発する。振り向けば傑が自室の窓から敬礼をしていたので、俺もそれに倣って敬礼を返した。待ってろよ、傑。絶対俺は大水槽の前での告白を成功させて帰ってくるからな。
水族館行きのバスに二人揃って揺られていると、流星が唐突に悟に尋ねた。
『なあ、悟って俺のこと好きなのか?』
「え!?あ、ああ」
『俺も好きだよ』
え!?今のって…もしかして告白!?
悟がしどろもどろになっているところへ、流星が上目遣いで畳み掛けた。
『だから今日は本当にデートだな』
そう言って流星がクスリと笑いかけた。
傑、俺のHPはもうゼロです。
「悟、今日のデートはどうだった?」
「失敗だったけど成功した」
「は?」
傑は燃え尽きながらも微笑む悟を見て、なんとも言えない表情を浮かべた。
「まあ、君が成功と言うのなら良かったんじゃないか」
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