ロ兄術廻戦
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『オレ飯食うのすげー好きなんすよ。七海さんは?』
「私も好きです」
『じゃあ夕飯一緒に行きません?』
「構いませんが…どちらへ」
『ふふ、オレの行きつけの中華です』
任務後、補助監督の運転する車の後部座席であっさりと夕飯を決めた平手流星二級術師と七海建人一級術師。平手は補助監督にタクシーよろしく目的地である中華料理屋までの道のりを指示し、スマホを弄り始めた。
『あーもしもし流星だけど。今から2人向かう。席空いてる?ん、ありがとう。あと15分くらいで着く。じゃあまた後で…よし席確保ー。七海さんメシ楽しみにしててくださいね』
「ええ」
平手は猪野の同期だそうだ。猪野が言っていた。猪野曰く、「ジャラジャラと耳にピアス着けてますけど、普通に常識人つーか実家が神社だから神の声を聞くためにピアス着けてるらしいんで、そんなに怖がらないであげてください。流星は鎖鎌を使うので、戦闘スタイルは七海さんと似てますよ。それと任務後のご飯を頬張る姿は必見です。ご飯が吸い込まれていくのは圧巻ですよ」とのこと。平手は痩せ型だが、本当にそんなに食べるのか。それが見てみたいという好奇心もあって夕飯の誘いを了承したのが正直なところである。
かなり年季の入った暖簾をくぐると、先程の電話の相手と思しき店員がこちらに向かって陽気に手を上げる。平手もそれに手を上げて返し、テーブルへ着くよりも早く『ビール2つと餃子2つ、回鍋肉、レバニラ、青菜炒め、エビマヨ、麻婆豆腐、ナムル、あとはおまかせで一品…と、焼豚炒飯』と注文した。水と同時に提供された青島ビールで早速乾杯すると、ビールが喉の奥に染み渡る感じがした。
『すみません、全部勝手に頼んじゃって』
「大丈夫ですよ」
『よかった。いや嬉しいな、七海さんとメシ食えるなんて。いつか誘いたいって思ってたんです』
「そうですか」
程なくして続々と運ばれてきた料理に舌鼓を打ちながら、平手がもりもりと炒飯を頬張る姿をぼんやりと眺める。猪野から聞いたとおり、食べっぷりが良い。なんだかその姿はどことなく旧友と重なって見えた気がする。七海はつつ、とビールを伝う水滴を指でなぞった。
『あれ七海さん、大丈夫すか?疲れてます?もしかして腹減ってない?』
「いえ、少し考え事をしていました」
『それなら良いっすけど。あ、この炒飯食います?』
「少しいただきます」
手際良く平手が皿に取り分け、七海に手渡す。
大ぶりの焼豚がごろごろと入っていて中々に食べ応えのある炒飯だ。
『誰かとメシ食うのって良いですよね。オレ一人っ子だったんで高専の時揃って食うのが楽しくて楽しくて。だから今でも任務の後のメシは誰かを誘って食ったりするんです』
「一人は嫌いですか」
『嫌いですね。オレ寂しがりなんで』
それからしばらくすると、平手の顔が段々と赤くなってきた。どうやら飲みすぎたらしい。そういえば猪野から「流星に飲ませる酒は3杯まで」と聞いていたような。
『店長、お冷ふたつちょうだい。それからおあいそ』
水を飲んで少し醒めたのか、先程よりはしゃっきりしたが、それでもまだ少し不安だ。先輩だからと七海が会計を済ませると、平手はその場で土下座した。
『さーせん、ありがとうございます。ご馳走様です…』
「いえ。こういう時は先輩が奢ると、相場は決まっていますから」
「いえ。今日はオレが無理やり連れてきたようなモンなんで…」
そんなことより早くその頭が地面にめり込みそうな土下座を解いてほしい。このままではなんだか面倒くさいことになりそうだと察した七海は、タクシーを呼び平手を押し込んだ。しかし帰り道を聞き出そうにも、平手の口から漏れ出る住所には色んな地名が入り混ざっていて、正確な住所は分かりそうもない。七海は諦めて自分の家に平手を招き入れることにした。
帰宅して早々にソファに座らせ水を与えると、平手は生き返ったような顔をした。
『あー、眠気とやる気が出てきた』
「それ普通はどちらかでしょう」
『七海さんは一人は嫌いですか』
それは先程中華料理屋で自身が平手に問うたものだ。
七海は部屋着に着替えた後、平手の隣に腰を下ろした。
「嫌いではありませんが、誰かといる方が良い時もあります」
『それってどんな時ですか』
「そうですね、寂しい時、とか」
『やっぱり七海さんも俺と同じ。寂しがり屋だ』
平手は七海を抱き込み、深い口付けをした。状況を理解できていない七海の背がソファに沈み込む。
どのくらい経っただろうか。
「ちょっと…んむ…っ…はァ…ッ…!!」
『…は、可愛いですね、七海さん。ブチ犯したくなっちゃいます。ずっと思ってたんですけど七海さんて、胸おっきいですよね。うわ、ピンクの乳首もぷっくりしてて可愛い』
「ど、どこ触って…!!」
たくし上げられた部屋着の下から覗く自身の胸に、七海は思わず赤面した。
『そう言われても…めっちゃ乳首反応してますよ』
「ン…ッ」
『あれ、すっごい敏感ですね。この感じだと大分弄ってます?七海さんエロいなあ。ねえ七海さん。これからもっとえっちなことしません?』
「はァ…はァ…あの、平手くん」
『流星って呼んでくださいよ』
「流星…」
『天才ですね』
平手は七海のセットされた髪を乱すように、わしわしと撫でた。
『…すゥ』
「流星…流星?」
『…』
寝た。
翌朝。仕返しとばかりに寝込みを襲われた流星には、昨日の記憶がなかった。しかし自身の白濁に塗れ責任を取れと詰め寄る七海を前に断ることもできず、押し切られる形で交際が始まった。めでたしめでたし。
「私も好きです」
『じゃあ夕飯一緒に行きません?』
「構いませんが…どちらへ」
『ふふ、オレの行きつけの中華です』
任務後、補助監督の運転する車の後部座席であっさりと夕飯を決めた平手流星二級術師と七海建人一級術師。平手は補助監督にタクシーよろしく目的地である中華料理屋までの道のりを指示し、スマホを弄り始めた。
『あーもしもし流星だけど。今から2人向かう。席空いてる?ん、ありがとう。あと15分くらいで着く。じゃあまた後で…よし席確保ー。七海さんメシ楽しみにしててくださいね』
「ええ」
平手は猪野の同期だそうだ。猪野が言っていた。猪野曰く、「ジャラジャラと耳にピアス着けてますけど、普通に常識人つーか実家が神社だから神の声を聞くためにピアス着けてるらしいんで、そんなに怖がらないであげてください。流星は鎖鎌を使うので、戦闘スタイルは七海さんと似てますよ。それと任務後のご飯を頬張る姿は必見です。ご飯が吸い込まれていくのは圧巻ですよ」とのこと。平手は痩せ型だが、本当にそんなに食べるのか。それが見てみたいという好奇心もあって夕飯の誘いを了承したのが正直なところである。
かなり年季の入った暖簾をくぐると、先程の電話の相手と思しき店員がこちらに向かって陽気に手を上げる。平手もそれに手を上げて返し、テーブルへ着くよりも早く『ビール2つと餃子2つ、回鍋肉、レバニラ、青菜炒め、エビマヨ、麻婆豆腐、ナムル、あとはおまかせで一品…と、焼豚炒飯』と注文した。水と同時に提供された青島ビールで早速乾杯すると、ビールが喉の奥に染み渡る感じがした。
『すみません、全部勝手に頼んじゃって』
「大丈夫ですよ」
『よかった。いや嬉しいな、七海さんとメシ食えるなんて。いつか誘いたいって思ってたんです』
「そうですか」
程なくして続々と運ばれてきた料理に舌鼓を打ちながら、平手がもりもりと炒飯を頬張る姿をぼんやりと眺める。猪野から聞いたとおり、食べっぷりが良い。なんだかその姿はどことなく旧友と重なって見えた気がする。七海はつつ、とビールを伝う水滴を指でなぞった。
『あれ七海さん、大丈夫すか?疲れてます?もしかして腹減ってない?』
「いえ、少し考え事をしていました」
『それなら良いっすけど。あ、この炒飯食います?』
「少しいただきます」
手際良く平手が皿に取り分け、七海に手渡す。
大ぶりの焼豚がごろごろと入っていて中々に食べ応えのある炒飯だ。
『誰かとメシ食うのって良いですよね。オレ一人っ子だったんで高専の時揃って食うのが楽しくて楽しくて。だから今でも任務の後のメシは誰かを誘って食ったりするんです』
「一人は嫌いですか」
『嫌いですね。オレ寂しがりなんで』
それからしばらくすると、平手の顔が段々と赤くなってきた。どうやら飲みすぎたらしい。そういえば猪野から「流星に飲ませる酒は3杯まで」と聞いていたような。
『店長、お冷ふたつちょうだい。それからおあいそ』
水を飲んで少し醒めたのか、先程よりはしゃっきりしたが、それでもまだ少し不安だ。先輩だからと七海が会計を済ませると、平手はその場で土下座した。
『さーせん、ありがとうございます。ご馳走様です…』
「いえ。こういう時は先輩が奢ると、相場は決まっていますから」
「いえ。今日はオレが無理やり連れてきたようなモンなんで…」
そんなことより早くその頭が地面にめり込みそうな土下座を解いてほしい。このままではなんだか面倒くさいことになりそうだと察した七海は、タクシーを呼び平手を押し込んだ。しかし帰り道を聞き出そうにも、平手の口から漏れ出る住所には色んな地名が入り混ざっていて、正確な住所は分かりそうもない。七海は諦めて自分の家に平手を招き入れることにした。
帰宅して早々にソファに座らせ水を与えると、平手は生き返ったような顔をした。
『あー、眠気とやる気が出てきた』
「それ普通はどちらかでしょう」
『七海さんは一人は嫌いですか』
それは先程中華料理屋で自身が平手に問うたものだ。
七海は部屋着に着替えた後、平手の隣に腰を下ろした。
「嫌いではありませんが、誰かといる方が良い時もあります」
『それってどんな時ですか』
「そうですね、寂しい時、とか」
『やっぱり七海さんも俺と同じ。寂しがり屋だ』
平手は七海を抱き込み、深い口付けをした。状況を理解できていない七海の背がソファに沈み込む。
どのくらい経っただろうか。
「ちょっと…んむ…っ…はァ…ッ…!!」
『…は、可愛いですね、七海さん。ブチ犯したくなっちゃいます。ずっと思ってたんですけど七海さんて、胸おっきいですよね。うわ、ピンクの乳首もぷっくりしてて可愛い』
「ど、どこ触って…!!」
たくし上げられた部屋着の下から覗く自身の胸に、七海は思わず赤面した。
『そう言われても…めっちゃ乳首反応してますよ』
「ン…ッ」
『あれ、すっごい敏感ですね。この感じだと大分弄ってます?七海さんエロいなあ。ねえ七海さん。これからもっとえっちなことしません?』
「はァ…はァ…あの、平手くん」
『流星って呼んでくださいよ』
「流星…」
『天才ですね』
平手は七海のセットされた髪を乱すように、わしわしと撫でた。
『…すゥ』
「流星…流星?」
『…』
寝た。
翌朝。仕返しとばかりに寝込みを襲われた流星には、昨日の記憶がなかった。しかし自身の白濁に塗れ責任を取れと詰め寄る七海を前に断ることもできず、押し切られる形で交際が始まった。めでたしめでたし。