イ反面ライダーEX-AID
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事務の仕事は可もなく不可もなく。まあぼちぼち。今日は水曜日。「あと木、金出勤すれば休みだなあ」くらいには思っている。
最寄り駅の改札を抜けると、正面から名前を呼ばれた。わりかし人が多く住んでる町...というか住宅街なので改札を抜けていくサラリーマンは多く、目線が彼に集中する。恥ずかしいからやめておくれよ。
『大我...なんかあった?』
「なんかあった?じゃ、ねーだろ。会社出た時降ってなかったのかよ」
『あ、雨?』
「流星今日傘持って出なかったろ、だから持ってきた」
『この前会社に置いてった折り畳み傘あったからそれ使ってるよ』
「なんだよ」
『お疲れ様でした』
「ふざけんな。骨折り損かよ」
『ま、いいじゃん帰ろ』
「いや、ちょっと寄るところがある」
大我はそれきり喋らなくなった。
先を歩く大我について歩く。
雨はしとしとと止む気配はない。
『どこ行くんだよ』
「黙ってついてこい」
『それ彼氏に言われたいセリフナンバーワンのやつだよ』
「うるせ」
辿りついたのは。
『プププ、大我が甘い物...』
「笑うな!」
『...糖分補給するほど疲れてる?』
「まあなあ...」
大我は、片手で顎をなぞりながらショーケースの中のケーキたちを吟味している。その姿をチラ見していたら顎にうっすら無精髭が生えているのが確認できた。剃れよ!それと、髪の毛の量も増えたような...。切れよ!
「そろそろお決まりになりましたか?」
「あ...こっ...コレとコレ」
「かしこまりました」
あまりにもショーケースの中を覗きすぎて店員さんに声をかけられた大我。ウケる。だがな大我、コレ、はダメだよ...店員さんからはショーケースの中は見づらいんだからちゃんと名称言ってもらわないと困るよ...。元店員から言わせてもらうけど。と思ってケーキの名称見たら、「ハートオンハート」と「キス・ザ・スカイ」で大我の口からは出ないような単語だったので、咎めるのはやめておいた。聞きたかったけどな。
「ありがとうございました~」
店を出た頃には雨は止んでいた。
大我がケーキを吟味している間に止んだのだろう。
『ね、なんで寄ったの?』
「...るせー」
『は?ひっど!聞いただけじゃん!なんだその口のきき方は!!』
「うるせーな!!傘持って駅まで行ったら流星がケーキ屋でバイトしてた時のこと思い出したんだよ」
『そりゃ恥ずかしがり屋の大我は言えんわな...』
「あん時は毎日通ったからな」
『ホンットに毎日来てたよね』
「笑える」
『ホンットに笑える。いざお前と付き合ったらただのツンツンキャラだもん。ケーキ屋で見せてたあのデレはなんだったんだよ』
「そりゃあ...流星を落とすためだ」
『えっ...落とされたの俺』
「そういうこった」
『なんか今日テンション高いな大我』
「ケーキ買って流星と初めて会った時のこと思い出したんだよ」
『そっか』
「なあ、髪切ってくれよ」
『は?俺?この前切ったばっかりなんだけど...』
「俺の髪をだ」
『俺のこと美容師かなんかと勘違いしてるだろ』
「流星何でも器用だから」
『確かに...』
「確かに、って」
あ、笑った。くしゃ、って。眉間に皺がグッと寄るんだよね。目も細くなって口角も上がって。好きだなあ。
『ま、今まで黙ってたけど国家資格持ってるよ』
「美容師の?」
『おー』
「ケーキは...?」
『ふは、ありゃバイトだって』
「美容師にも、ケーキ屋にもならないのか?」
『うん。調理師免許もあるし。イタリアンシェフ目指すよ』
「器用すぎ...」
『まあな、で?どんな髪型でもいいの?つか、俺の知り合いがやってる美容院行こう。明日。久々に知り合いに会いたくなったし』
「おう」
『さ、帰ろ。手ぇ繋ごう~』
「恥ずかしいから嫌だ」
『最近外でもちゃんと自己主張できるようになったよね!えらい!!』
「撫でるな!」
一方ケーキ屋では、スーツ着たイケメンと白髪混じりのイケメンがケーキ買いに来たと騒がれたそうな...
最寄り駅の改札を抜けると、正面から名前を呼ばれた。わりかし人が多く住んでる町...というか住宅街なので改札を抜けていくサラリーマンは多く、目線が彼に集中する。恥ずかしいからやめておくれよ。
『大我...なんかあった?』
「なんかあった?じゃ、ねーだろ。会社出た時降ってなかったのかよ」
『あ、雨?』
「流星今日傘持って出なかったろ、だから持ってきた」
『この前会社に置いてった折り畳み傘あったからそれ使ってるよ』
「なんだよ」
『お疲れ様でした』
「ふざけんな。骨折り損かよ」
『ま、いいじゃん帰ろ』
「いや、ちょっと寄るところがある」
大我はそれきり喋らなくなった。
先を歩く大我について歩く。
雨はしとしとと止む気配はない。
『どこ行くんだよ』
「黙ってついてこい」
『それ彼氏に言われたいセリフナンバーワンのやつだよ』
「うるせ」
辿りついたのは。
『プププ、大我が甘い物...』
「笑うな!」
『...糖分補給するほど疲れてる?』
「まあなあ...」
大我は、片手で顎をなぞりながらショーケースの中のケーキたちを吟味している。その姿をチラ見していたら顎にうっすら無精髭が生えているのが確認できた。剃れよ!それと、髪の毛の量も増えたような...。切れよ!
「そろそろお決まりになりましたか?」
「あ...こっ...コレとコレ」
「かしこまりました」
あまりにもショーケースの中を覗きすぎて店員さんに声をかけられた大我。ウケる。だがな大我、コレ、はダメだよ...店員さんからはショーケースの中は見づらいんだからちゃんと名称言ってもらわないと困るよ...。元店員から言わせてもらうけど。と思ってケーキの名称見たら、「ハートオンハート」と「キス・ザ・スカイ」で大我の口からは出ないような単語だったので、咎めるのはやめておいた。聞きたかったけどな。
「ありがとうございました~」
店を出た頃には雨は止んでいた。
大我がケーキを吟味している間に止んだのだろう。
『ね、なんで寄ったの?』
「...るせー」
『は?ひっど!聞いただけじゃん!なんだその口のきき方は!!』
「うるせーな!!傘持って駅まで行ったら流星がケーキ屋でバイトしてた時のこと思い出したんだよ」
『そりゃ恥ずかしがり屋の大我は言えんわな...』
「あん時は毎日通ったからな」
『ホンットに毎日来てたよね』
「笑える」
『ホンットに笑える。いざお前と付き合ったらただのツンツンキャラだもん。ケーキ屋で見せてたあのデレはなんだったんだよ』
「そりゃあ...流星を落とすためだ」
『えっ...落とされたの俺』
「そういうこった」
『なんか今日テンション高いな大我』
「ケーキ買って流星と初めて会った時のこと思い出したんだよ」
『そっか』
「なあ、髪切ってくれよ」
『は?俺?この前切ったばっかりなんだけど...』
「俺の髪をだ」
『俺のこと美容師かなんかと勘違いしてるだろ』
「流星何でも器用だから」
『確かに...』
「確かに、って」
あ、笑った。くしゃ、って。眉間に皺がグッと寄るんだよね。目も細くなって口角も上がって。好きだなあ。
『ま、今まで黙ってたけど国家資格持ってるよ』
「美容師の?」
『おー』
「ケーキは...?」
『ふは、ありゃバイトだって』
「美容師にも、ケーキ屋にもならないのか?」
『うん。調理師免許もあるし。イタリアンシェフ目指すよ』
「器用すぎ...」
『まあな、で?どんな髪型でもいいの?つか、俺の知り合いがやってる美容院行こう。明日。久々に知り合いに会いたくなったし』
「おう」
『さ、帰ろ。手ぇ繋ごう~』
「恥ずかしいから嫌だ」
『最近外でもちゃんと自己主張できるようになったよね!えらい!!』
「撫でるな!」
一方ケーキ屋では、スーツ着たイケメンと白髪混じりのイケメンがケーキ買いに来たと騒がれたそうな...