イ反面ライダーEX-AID
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「んで?おふたりさんは絶賛喧嘩中って訳?めんどくせえー」
『んなこと言ったってよ…』
どちらが悪いかと言われたらお互い様だ。
だがどちらが喧嘩の発端かというとそれは大我の方だ。
「喧嘩の理由は何よ」
『貴利矢聞いてくれるのかっ!?お前優しいな…』
喧嘩の理由は至極明快。
今朝のゴミ出しを大我がしなかった。
それだけだ。
聞いて損したとばかりに、病院内にあるコンビニのイートインコーナーで貴利矢は分かりやすく落胆した。
『まあ理由らしい理由なんて何もなくてさ。積もり積もってたのが今朝爆発したって感じかな』
「ふーん、そう」
氷だけになったプラカップの中身を未だストローで啜る流星を横目に、貴利矢は心底どうでも良さそうな生返事を返した。
そりゃそうだ。誰だってカップルの喧嘩など首を突っ込みたくはない。所詮犬も食わないってヤツ。
貴利矢は椅子の背もたれに掛けた流星の白衣を丁寧に掛け直して話を切り上げにかかる。早くしないと貴重な休み時間が、この阿呆みたいなカップルの痴情のもつれ話に奪われてしまう。
「ま、早いとこ仲直りしなね。ゼロ速の花家大我クン、バトル中見ててマジで気持ち悪ぃから」
『はーい、話聞いてくれてありがと』
「んじゃーな」
ひらひらと後ろ手を振って流星を見送りスマホを開けば、永夢からこれまた面倒臭いメールが届いていた。
「今日のスナイプはいつもに増して面倒臭いから相手にしないのが得策。原因はスタッド。ねえ…」
それは今し方ひどく痛感しましたよ、と書いて永夢に送り返した。
仮面ライダースナイプと仮面ライダースタッド。
その正体は花家大我と平手流星。
永夢と同じ大学の出身で、かつ医者でライダーでもある流星は、なんとあの花家大我の幼なじみらしい。
そのため大我によく懐いており、いつしか恋人という関係に落ち着いた。と、永夢が教えてくれた。
あいつらにはバグスターを一瞬で蹴散らすことが出来るかなり強力なコンボキメワザがあるのだが、喧嘩中となると今は単発の技しか発することができないのだろうか。
そういうとこ、同業者で恋仲だと不便なんだよなあ。
「あーやだやだ」
貴利矢は先程の流星のように空っぽのプラカップを吸い干すと、ゴミ箱に捨て席を立った。
「流星!下だ!」
『おうよ!!』
「…」
大我が後ろ跳びしたところへ流星がバグスターを切り裂きに飛び込んだ。
あいつらコンボ技繰り出してんじゃん。バグスターがあちらこちらに倒れている中、貴利矢はようやく駆けつけ、蹴散らした主を見やった。
『貴利矢おせーじゃん』
「いや検体入ってたから…」
言い訳という名の事実を述べたところで、バグスターの残党が茂みの向こうから流星目掛けて飛びかかってきた。
「流星!危な…」
刹那。
『バグスター殲滅のポイント。それは大我だと思ってカチ込む、事ッ!』
流星が身体を翻した後、バスンという鈍い音と共にバグスターは消滅した。
「大層な殲滅の仕方だな。もっぺん言ってみろよ」
『大我だと思ってカチ込む』
「ざけんな表出ろ」
『ココ表だよ』
「おふたりさんまだ仲直りしてないの?」
貴利矢が呆れかけた時、消滅したはずのバグスターが無人の大型トラックの後退音に合わせて地面から姿を現し、巨大した。
「うわやっべえ、あれ倒すの?」
『いくよ、大我、貴利矢』
「オーケー、流星」
『ほら大我立てよ。今日は帰ったら仲直りしよう、な?』
「…」
『元はと言えば大我が悪いんだから、おれが切り出したことについてありがたく思えよな』
「…うっせえ」
差し出した流星の手を振り払い、大我は自力で立ち上がる。
『さ、いこうか。早く倒した方が今日一日相手の言うことを聞くってどう?』
「それ、いいな。乗った」
「お二人共、自分のこと忘れてるっしょ」
『んなこと言ったってよ…』
どちらが悪いかと言われたらお互い様だ。
だがどちらが喧嘩の発端かというとそれは大我の方だ。
「喧嘩の理由は何よ」
『貴利矢聞いてくれるのかっ!?お前優しいな…』
喧嘩の理由は至極明快。
今朝のゴミ出しを大我がしなかった。
それだけだ。
聞いて損したとばかりに、病院内にあるコンビニのイートインコーナーで貴利矢は分かりやすく落胆した。
『まあ理由らしい理由なんて何もなくてさ。積もり積もってたのが今朝爆発したって感じかな』
「ふーん、そう」
氷だけになったプラカップの中身を未だストローで啜る流星を横目に、貴利矢は心底どうでも良さそうな生返事を返した。
そりゃそうだ。誰だってカップルの喧嘩など首を突っ込みたくはない。所詮犬も食わないってヤツ。
貴利矢は椅子の背もたれに掛けた流星の白衣を丁寧に掛け直して話を切り上げにかかる。早くしないと貴重な休み時間が、この阿呆みたいなカップルの痴情のもつれ話に奪われてしまう。
「ま、早いとこ仲直りしなね。ゼロ速の花家大我クン、バトル中見ててマジで気持ち悪ぃから」
『はーい、話聞いてくれてありがと』
「んじゃーな」
ひらひらと後ろ手を振って流星を見送りスマホを開けば、永夢からこれまた面倒臭いメールが届いていた。
「今日のスナイプはいつもに増して面倒臭いから相手にしないのが得策。原因はスタッド。ねえ…」
それは今し方ひどく痛感しましたよ、と書いて永夢に送り返した。
仮面ライダースナイプと仮面ライダースタッド。
その正体は花家大我と平手流星。
永夢と同じ大学の出身で、かつ医者でライダーでもある流星は、なんとあの花家大我の幼なじみらしい。
そのため大我によく懐いており、いつしか恋人という関係に落ち着いた。と、永夢が教えてくれた。
あいつらにはバグスターを一瞬で蹴散らすことが出来るかなり強力なコンボキメワザがあるのだが、喧嘩中となると今は単発の技しか発することができないのだろうか。
そういうとこ、同業者で恋仲だと不便なんだよなあ。
「あーやだやだ」
貴利矢は先程の流星のように空っぽのプラカップを吸い干すと、ゴミ箱に捨て席を立った。
「流星!下だ!」
『おうよ!!』
「…」
大我が後ろ跳びしたところへ流星がバグスターを切り裂きに飛び込んだ。
あいつらコンボ技繰り出してんじゃん。バグスターがあちらこちらに倒れている中、貴利矢はようやく駆けつけ、蹴散らした主を見やった。
『貴利矢おせーじゃん』
「いや検体入ってたから…」
言い訳という名の事実を述べたところで、バグスターの残党が茂みの向こうから流星目掛けて飛びかかってきた。
「流星!危な…」
刹那。
『バグスター殲滅のポイント。それは大我だと思ってカチ込む、事ッ!』
流星が身体を翻した後、バスンという鈍い音と共にバグスターは消滅した。
「大層な殲滅の仕方だな。もっぺん言ってみろよ」
『大我だと思ってカチ込む』
「ざけんな表出ろ」
『ココ表だよ』
「おふたりさんまだ仲直りしてないの?」
貴利矢が呆れかけた時、消滅したはずのバグスターが無人の大型トラックの後退音に合わせて地面から姿を現し、巨大した。
「うわやっべえ、あれ倒すの?」
『いくよ、大我、貴利矢』
「オーケー、流星」
『ほら大我立てよ。今日は帰ったら仲直りしよう、な?』
「…」
『元はと言えば大我が悪いんだから、おれが切り出したことについてありがたく思えよな』
「…うっせえ」
差し出した流星の手を振り払い、大我は自力で立ち上がる。
『さ、いこうか。早く倒した方が今日一日相手の言うことを聞くってどう?』
「それ、いいな。乗った」
「お二人共、自分のこと忘れてるっしょ」