イ反面ライダードライブ
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今日は土曜日。普段はバイク乗りの剛を助手席に乗せてドライブに出掛けた。車は車検出して昨日戻ってきたばっかり。
『明日暇?』
「何させる気?」
『ドライブしようかなー、って』
「いいよ」
なんてケータイでやり取りをしたのが前日のこと。生憎、外は雨。車内は会話も無く、バチバチと窓に当たる雨音を響かせているだけ。ワイパーがゴン、ゴン、と鈍く動く。こんな状態が軽く2時間は続いている。自分は苦ではないが、彼はどうなんだろう。嫌いじゃないのかな。何も言われないから放っておく。さして、彼もこちらに話しかける様子も見えない。普段はお喋りなくせに。二人になると途端に口数が減る。大勢の前で喋る方が気が楽らしい。こういう時はいつも俺から話しかける。
『なあ、剛』
「なに、流星」
『今何考えてる?』
「未来」
『未来?』
「ああ。どうなってるんだろうな、って」
『そ。どうなってそう?』
「とりあえず、結婚はしてるかなぁ。そんで姉ちゃんと進兄さんのところに行ってエイジの世話してんの」
『エイジくんの世話は既にしてるだろ...。結婚かあ。剛は誰とする気?』
「分かんねえ」
『ふうん』
「姉ちゃんみたいな人がいいなあ」
『シスコンかよ。まあ、分からんでもないけどさ。霧子さん真面目で優しいもんね』
「おう」
『進ノ介さんが羨ましいよ。あんな良い嫁さんゲットできて』
「俺じゃダメかな」
『何が?』
「流星の結婚相手」
『は、何言ってんの?意味分かんねえよ』
「俺が流星の相手じゃあ、不満?」
『不満というかなんというか...許容範囲外というか...いや、剛が俺の許容範囲から外れている訳じゃなくて、その、俺の脳みそがパンクしそうっていうか...』
「俺は流星みたいな人が一緒に居てくれたら幸せだと思う」
『思うって』
「だってまだ分かんねえだろ、未来なんて」
『そうだけど』
「俺と流星が一緒に居たら未来はどうなると思う?」
『分からない』
「だからさ、一緒に居ようよ」
『駄目だ。俺ちょっと意味分かんなくなってきた。だって俺だよ?男だよ?霧子さんみたいじゃないよ?』
「真面目じゃないし、優しくないし。って?」
『そうそう…あれ?』
「確かに傍から見たらそうかもしれないけどさ。俺と居る時は真面目で優しいよ」
『傍から...失礼だな』
「俺とは違ってサラリーマンでさ。定職持ってるしさ」
『収入面...』
「俺だって将来有名なカメラマンになってガッツリ稼ぐからな」
『...ふ』
「なに笑ってんの」
『いや、意外と面白いかもと思って』
「本当?」
『うん。有名カメラマンが彼氏とかカッケーじゃん』
「そこかよ」
『仕方ねえなあ。多忙なカメラマンを支える健気な旦那になってやるよ』
「まじで?」
『まじで』
『今日のドライブはこれで終わりです』
「楽しかった」
『でも剛とのドライブはこれからも続くみたいです』
「えへへ」
『えへへ、じゃねーよ』
「流星。これからは俺のバディで居てください」
『剛もな』
『明日暇?』
「何させる気?」
『ドライブしようかなー、って』
「いいよ」
なんてケータイでやり取りをしたのが前日のこと。生憎、外は雨。車内は会話も無く、バチバチと窓に当たる雨音を響かせているだけ。ワイパーがゴン、ゴン、と鈍く動く。こんな状態が軽く2時間は続いている。自分は苦ではないが、彼はどうなんだろう。嫌いじゃないのかな。何も言われないから放っておく。さして、彼もこちらに話しかける様子も見えない。普段はお喋りなくせに。二人になると途端に口数が減る。大勢の前で喋る方が気が楽らしい。こういう時はいつも俺から話しかける。
『なあ、剛』
「なに、流星」
『今何考えてる?』
「未来」
『未来?』
「ああ。どうなってるんだろうな、って」
『そ。どうなってそう?』
「とりあえず、結婚はしてるかなぁ。そんで姉ちゃんと進兄さんのところに行ってエイジの世話してんの」
『エイジくんの世話は既にしてるだろ...。結婚かあ。剛は誰とする気?』
「分かんねえ」
『ふうん』
「姉ちゃんみたいな人がいいなあ」
『シスコンかよ。まあ、分からんでもないけどさ。霧子さん真面目で優しいもんね』
「おう」
『進ノ介さんが羨ましいよ。あんな良い嫁さんゲットできて』
「俺じゃダメかな」
『何が?』
「流星の結婚相手」
『は、何言ってんの?意味分かんねえよ』
「俺が流星の相手じゃあ、不満?」
『不満というかなんというか...許容範囲外というか...いや、剛が俺の許容範囲から外れている訳じゃなくて、その、俺の脳みそがパンクしそうっていうか...』
「俺は流星みたいな人が一緒に居てくれたら幸せだと思う」
『思うって』
「だってまだ分かんねえだろ、未来なんて」
『そうだけど』
「俺と流星が一緒に居たら未来はどうなると思う?」
『分からない』
「だからさ、一緒に居ようよ」
『駄目だ。俺ちょっと意味分かんなくなってきた。だって俺だよ?男だよ?霧子さんみたいじゃないよ?』
「真面目じゃないし、優しくないし。って?」
『そうそう…あれ?』
「確かに傍から見たらそうかもしれないけどさ。俺と居る時は真面目で優しいよ」
『傍から...失礼だな』
「俺とは違ってサラリーマンでさ。定職持ってるしさ」
『収入面...』
「俺だって将来有名なカメラマンになってガッツリ稼ぐからな」
『...ふ』
「なに笑ってんの」
『いや、意外と面白いかもと思って』
「本当?」
『うん。有名カメラマンが彼氏とかカッケーじゃん』
「そこかよ」
『仕方ねえなあ。多忙なカメラマンを支える健気な旦那になってやるよ』
「まじで?」
『まじで』
『今日のドライブはこれで終わりです』
「楽しかった」
『でも剛とのドライブはこれからも続くみたいです』
「えへへ」
『えへへ、じゃねーよ』
「流星。これからは俺のバディで居てください」
『剛もな』