イ反面ライダー555
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荷詰め、チェック、オーケー。
『啓太郎』
「はーい」
『配達行ってくる』
「うん、行ってらっしゃい。配達量多い...よね?」
『昨日よりは多いかな』
「気をつけて」
『おう』
高架下を抜け、大通りに出る。草加さんが整備してくれたらしい俺のバイクはいつもより調子が良い。なんていうか、エンジンのかかりも良かったし、タイヤの転がりも良い気がする。草加さんに『俺あんまりバイク詳しくないんだよね。これ中古だし』なんて零したら、「バイクが可哀想だ」って言われた。あんまり飛ばしすぎないようにしないとな。駆けずり回って配達して、最後はここでフィニッシュ。インターホンをプッシュ。
「はい」
『菊池洗濯舗です』
「あ、流星くん。ちょっと待って今開けるから」
木場くんは下の名前で呼んでくれるから好き。
名字じゃ啓太郎と区別付けられないしね。
「いつもありがとう」
『いーえ。こちらこそいつもご利用ありがとうございます』
ぺこりと頭を下げておく。商売っ気は忘れない。
「...もう配達終わり?」
『うん』
「あがってく?」
『...いいの?』
「どうぞ」
『おじゃまします』
シックなデザイン。実際に住むにしてはあまり居心地のよろしくない部屋だ。階段や壁紙が撮影スタジオみたい。それに加えて、生活感がまるでない。俺のとこは生活感にまみれてるからさ。
『やーっぱ、居心地悪ぃ』
「そっか。でも住めば都さ。屋根あるし」
『屋根...』
「なんか...あ、紅茶飲む?」
『飲む!結花は?どうしたの』
「園田さんと買い物」
『真理と?』
「うん、そう。朝迎えに来てくれたよ」
『確かに朝早く出て行ったなあ。海堂は?』
「今日は見てない」
『そうなんだ』
「また、外で何かやってるんだろう」
『多分そうだね』
「流星くん。ミルク入れる?」
『入れなーい』
「はーい」
そろそろ湯が沸いたと木場くんがつぶやいた頃。
『あー...あーーー...あれ』
「どうしたの」
『耳がボーッとする。音が遠い』
「耳掻きしてあげようか?」
『えっ』
「俺じゃ不満?一応腕には自信があるんだ。海堂や長田さんにもやってあげてるからね」
『あっ...そうなんだ...じゃあお願いします』
「ほらおいで」
正座して待つ木場くん。
『いや膝枕って意外と緊張すんなあ』
なぜがこちらまで正座してしまった。
「なんで流星くんまで正座するんだよ。いいじゃん男同士なんだし。何も恥ずかしくないよ」
『そうだけど!!...この歳になるとなんか気恥ずかしいし...』
「ほら早く!」
頭を掴まれた!!!!
『うげっ!!木場くん強引~』
「ほら静かにしてないと鼓膜破れるよ」
『こわ...』
「なんか大きいのゴロゴロしてる。これ」
『あ、聞こえる、ゴロゴロ』
「はい取れたよ」
『ありがと』
「この際だし、反対もやっちゃおうか」
『ありがと。木場くんの気持ちいいね』
「ただいま~。なにしてんだ木場ぁ?」
帰宅した海堂の目に飛び込んできたのは、正座した木場の背中。
「海堂、おかえり。寝てるから静かにしてあげて」
「流星か。木場ぁ...お前がたぶらかしたのか」
「そんな訳ないだろ。耳がゴロゴロするって言ったから、耳掻きしてあげただけだよ」
「ほー。確かに木場がやる耳掻きって気持ちいいもんな」
「流星くん、配達終わりで疲れてるみたいだったからさ」
「ソイツ毎日忙しそうだもんな」
「海堂、買い出し行ってきてくれないか。メモはカウンターの上にある」
「りょーかいっ」
「よろしく」
「任せとけ」
海堂が出ていって少しした後。
「いつまでこうしてる気?」
『ばれた?』
「海堂帰ってくる少し前から起きてたんだろ」
『へへ、あんまりにも居心地良くて』
「起きたなら退いてくれないかな。そろそろ足が痺れそうだ」
『もう少しだけ』
「甘えんぼなんだね」
『本来は弟気質ですから』
「そうなんだ」
『んー』
寝ながら木場くんを抱き締める。
「いつもからは想像出来ないな」
ポンポンと頭を優しく叩きながら返された。
『こっちがホントの俺なんだよ』
「じゃあ俺も」
『な...ん!?』
顎を持ち上げられたと思ったら。
『木場くん...強引...酸欠気味...』
「いつまでも優しい俺でいる訳じゃないからね。分かった?」
『は、はい...』
「分かったならよろしい」
木場くんの笑顔はこわい。
「さ、帰る?それともごはん食べてく?」
『木場くん...まだ顔近いよ』
「いいじゃん」
『...ホントに食っていっても良いの?』
「長田さんも夕方には帰ってくるし」
『あ、じゃあ真理が送り迎えしてくれるんなら真理も呼ぼうよ』
「だったら乾くんや啓太郎くんも」
『電話する。皿とお茶持って来いって』
「オーケー。今日は焼肉やろうか」
『やった』
「さて、準備するからどいてくれる?」
『やだ』
とか何とか言いつつものんびり向かい合って正座。
「我が儘言う子に食べさせるご飯はありませんよ...眠いからって目を擦らないの。目に傷がつきますよ」
『ごめんなさい、それは嫌です』
「良い子にしていますか?」
『しています』
「はいよくできました」
ギュッ。
『苦しいです』
「あ、ごめん」
『啓太郎』
「はーい」
『配達行ってくる』
「うん、行ってらっしゃい。配達量多い...よね?」
『昨日よりは多いかな』
「気をつけて」
『おう』
高架下を抜け、大通りに出る。草加さんが整備してくれたらしい俺のバイクはいつもより調子が良い。なんていうか、エンジンのかかりも良かったし、タイヤの転がりも良い気がする。草加さんに『俺あんまりバイク詳しくないんだよね。これ中古だし』なんて零したら、「バイクが可哀想だ」って言われた。あんまり飛ばしすぎないようにしないとな。駆けずり回って配達して、最後はここでフィニッシュ。インターホンをプッシュ。
「はい」
『菊池洗濯舗です』
「あ、流星くん。ちょっと待って今開けるから」
木場くんは下の名前で呼んでくれるから好き。
名字じゃ啓太郎と区別付けられないしね。
「いつもありがとう」
『いーえ。こちらこそいつもご利用ありがとうございます』
ぺこりと頭を下げておく。商売っ気は忘れない。
「...もう配達終わり?」
『うん』
「あがってく?」
『...いいの?』
「どうぞ」
『おじゃまします』
シックなデザイン。実際に住むにしてはあまり居心地のよろしくない部屋だ。階段や壁紙が撮影スタジオみたい。それに加えて、生活感がまるでない。俺のとこは生活感にまみれてるからさ。
『やーっぱ、居心地悪ぃ』
「そっか。でも住めば都さ。屋根あるし」
『屋根...』
「なんか...あ、紅茶飲む?」
『飲む!結花は?どうしたの』
「園田さんと買い物」
『真理と?』
「うん、そう。朝迎えに来てくれたよ」
『確かに朝早く出て行ったなあ。海堂は?』
「今日は見てない」
『そうなんだ』
「また、外で何かやってるんだろう」
『多分そうだね』
「流星くん。ミルク入れる?」
『入れなーい』
「はーい」
そろそろ湯が沸いたと木場くんがつぶやいた頃。
『あー...あーーー...あれ』
「どうしたの」
『耳がボーッとする。音が遠い』
「耳掻きしてあげようか?」
『えっ』
「俺じゃ不満?一応腕には自信があるんだ。海堂や長田さんにもやってあげてるからね」
『あっ...そうなんだ...じゃあお願いします』
「ほらおいで」
正座して待つ木場くん。
『いや膝枕って意外と緊張すんなあ』
なぜがこちらまで正座してしまった。
「なんで流星くんまで正座するんだよ。いいじゃん男同士なんだし。何も恥ずかしくないよ」
『そうだけど!!...この歳になるとなんか気恥ずかしいし...』
「ほら早く!」
頭を掴まれた!!!!
『うげっ!!木場くん強引~』
「ほら静かにしてないと鼓膜破れるよ」
『こわ...』
「なんか大きいのゴロゴロしてる。これ」
『あ、聞こえる、ゴロゴロ』
「はい取れたよ」
『ありがと』
「この際だし、反対もやっちゃおうか」
『ありがと。木場くんの気持ちいいね』
「ただいま~。なにしてんだ木場ぁ?」
帰宅した海堂の目に飛び込んできたのは、正座した木場の背中。
「海堂、おかえり。寝てるから静かにしてあげて」
「流星か。木場ぁ...お前がたぶらかしたのか」
「そんな訳ないだろ。耳がゴロゴロするって言ったから、耳掻きしてあげただけだよ」
「ほー。確かに木場がやる耳掻きって気持ちいいもんな」
「流星くん、配達終わりで疲れてるみたいだったからさ」
「ソイツ毎日忙しそうだもんな」
「海堂、買い出し行ってきてくれないか。メモはカウンターの上にある」
「りょーかいっ」
「よろしく」
「任せとけ」
海堂が出ていって少しした後。
「いつまでこうしてる気?」
『ばれた?』
「海堂帰ってくる少し前から起きてたんだろ」
『へへ、あんまりにも居心地良くて』
「起きたなら退いてくれないかな。そろそろ足が痺れそうだ」
『もう少しだけ』
「甘えんぼなんだね」
『本来は弟気質ですから』
「そうなんだ」
『んー』
寝ながら木場くんを抱き締める。
「いつもからは想像出来ないな」
ポンポンと頭を優しく叩きながら返された。
『こっちがホントの俺なんだよ』
「じゃあ俺も」
『な...ん!?』
顎を持ち上げられたと思ったら。
『木場くん...強引...酸欠気味...』
「いつまでも優しい俺でいる訳じゃないからね。分かった?」
『は、はい...』
「分かったならよろしい」
木場くんの笑顔はこわい。
「さ、帰る?それともごはん食べてく?」
『木場くん...まだ顔近いよ』
「いいじゃん」
『...ホントに食っていっても良いの?』
「長田さんも夕方には帰ってくるし」
『あ、じゃあ真理が送り迎えしてくれるんなら真理も呼ぼうよ』
「だったら乾くんや啓太郎くんも」
『電話する。皿とお茶持って来いって』
「オーケー。今日は焼肉やろうか」
『やった』
「さて、準備するからどいてくれる?」
『やだ』
とか何とか言いつつものんびり向かい合って正座。
「我が儘言う子に食べさせるご飯はありませんよ...眠いからって目を擦らないの。目に傷がつきますよ」
『ごめんなさい、それは嫌です』
「良い子にしていますか?」
『しています』
「はいよくできました」
ギュッ。
『苦しいです』
「あ、ごめん」