イ反面ライダー555
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「とにかく。今日は1日安静にすること。分かった?」
「うん…」
まったく。世話かけやがって。
クリーニングの配達に来た僕がまさか、木場さんの看病をすることになろうとは。
「流星!これ終わったから木場さんのところに配達よろしく!」と啓太郎に真っ白な衣類を渡される。
「分かった。じゃあ、たっくん店番しっかりね」
パソコンをいじっている巧に声をかける。
「うるせ」
いつもの口の悪さ。
そんなんじゃ常連さんまで減っちゃうよ。
「ふは。じゃ行ってきます」
ヘルメットを被り、バイクにまたがる。
僕は平手流星。
啓太郎の家のお隣さん。
小さい頃からよく一緒に遊んでたし、クリーニングもお願いしてた。
そんな啓太郎の両親は海外にいる。
アフリカとかなんとか。どこか遠くの貧しい国らしい。
だから、というか何と言うか、僕がアルバイト(という名のほぼボランティア)として菊池西洋洗濯舗を手伝っているのだ。
そんなこんなで話は冒頭に戻る。
いや~、バイクまたがって出発しようとした時にいきなりケータイ鳴ったもんね。驚いた。
電話の主は木場さんだった。
「ドア開けてあるから勝手に入ってきて」
って。
で、到着したらこの有様。
ベッドの上で苦しそうにしてる木場さん。
結花ちゃんと海堂はどっかいってるみたいだ。
「木場さん、いつからなの」
「…何が?」
「風邪のことだわ!」
「ああ…えっと…」
熱で頭が回らないのか。
「昨日、風呂出て…ちゃんと髪の毛乾かしたのに…おかしいな…」
「うん、僕にはなぜ風邪を引いたかだいたい分かったよ」
「?」
「…タオルケットなんて薄い物掛けてるからだよ!布団に変えろ!」
今ね、10月の後半!!
衣替えとか秋物とかの季節だよ!?
寒くなるに決まってんじゃん!
ましてやそんな薄いやつ掛けてたら自ら風邪引きに行ってるようなもんじゃん!
「ああ…なるほど…」
そんな『勉強になります』
みたいな顔しなくていいよ木場さん!
どこまで真面目なんだ!
納得しなくても誰でも分かるわ!
仕方ない。
「…で?どこに布団しまってあんの?」
「えっと…かいどーの…」
「海堂の部屋?」
「うん…押し入れに…」
「分かった。取ってくる」
その前に。
忘れてたわ。
水分補給させないと。
あー、やっぱ、それは布団出してからでいいか。
考えを改め、海堂の部屋の押し入れを見に行く。
海堂は押し入れに手をつけていないようで、布団以外はすっからかん。
要するに布団しか入ってない。
一体彼らはどんな生活をしてるんだか…
布団を抱えて木場さんの元に戻り、タオルケットと取り替えてやる。
「ありがとう」
「お礼なんていいよ。飲み物買ってくるけど、アクエリでいい?」
「うん、…ありがとう」
「さっきからありがとうしか言ってないね」
「ごめん」
「それはそれでだめだ。ごめんループになる」
「だよね」
「とりあえず、行ってくるわ」
「気をつけて」
「ん」
自販機のある1階へと降りる。
…ない。
アクエリ、売り切れ。
ちなみにポカリもない。
どうするよ。
「おー、流星、来てたんか」
自販機を前に思案していた僕に声をかけてきたのは海堂。
「おう。なんか木場さん、風邪ひいたみたいなんだよね」
「へー」
「あんま心配しないんだ」
「しとるわ。一応な、俺様やさしいから」
「あっそ。じゃあなんで木場さんが具合悪かったことに気付けなかったの?」
「俺、昨日は帰ってねーから」
「あんだよ、役に立たねーな」
「ふん、知るか」
「優しい海堂に頼みがあるんだけど」
「なんだい、お兄さんが聞いてやろう」
「アクエリ買ってきて。近くにコンビにあるでしょ」
「今日は俺様特別気分がいいからな、買ってきてやるよ。この俺様が、な」
「ありがとう。僕は戻って木場さん見てるから」
「おーよ」
海堂は後ろ手を振ってコンビニへ向かっていく。
なんだかんだ言って木場さんのことが心配なんだ。
僕は部屋に戻るか。
「ただいま木場さん」
「おかえり」
「海堂外にいたから買い出し頼んできた」
「そう」
「…で。いきなり話ころっと変わるんだけどさ」
「なに?」
「真理ちゃんや啓太郎たちに自分がオルフェノクだってこと言ってないだろうな」
「…」
「言ったの」
「ん…草加さんに…バレた」
「よりによってあいつか」
「ごめん」
「まあいいよ。スマートブレイン社から目を付けられるよりはまだマシだ」
「…」
「とにかく、今のうちに早く手を打たないとな」
「ん…」
「任せとけ」
アテ?そんなもん、ない。
そうそう、改めて自己紹介させてもらおうか。
僕は平手流星。
端的に言うと、オルフェノク。
つまり一度は死んでしまった身ってわけだ。
啓太郎の隣の家に住んでるのはホント。
親も、僕が死んだ事に気付いていない。
ひっそり死んだみたいだから。
まあだからずっと家に住めているわけで。
僕はスマブレ社員。
だけどまあ木場さんたちに好意を持ってしまって。
組織の元で動かないオルフェノクに対して純粋に興味を持ったんだよ。
ラッキーなことに、社長直々に落ちこぼれオルフェノクの保護観察を任された。抹殺はラッキークローバーのメンバーがするから、僕はパイプ役。
あいつらを潰そうと思えば簡単に潰せるのに。
なぜ潰せない?なぜ潰そうとしない?
おかしいよな。
「流星?」
いかん、感慨にふけってた。
「何考えてたの?」
「ヒミツ」
「えー…」
ブー垂れる木場さん。
風邪のせいか幼く見える。
「仕方ねえなあ。元気になったら教えてやるよ」
「ほんと?」
「おう」
そう言って
寝ている木場さんに被さり抱きすくめる。
「流星…」
「まだ全然熱いな」
「う…」
「そろそろ海堂帰ってくると思うから、帰るわ」
「…」
返事がない。
「どっした?」
「まだ、いて」
強く、抱き締め返された。
ぎゅっ、と。
くそ!可愛いのう!
「海堂帰るまで、な」
「ありがとう」
「俺様もう帰ってるぞ」
後ろから海堂の声。
「おかえり、海堂」
「海堂いつ帰ってきたんだよ」
「元気になったら、って話してた頃。ちゅーかオメーらがアツアツで声かけれなかったんだよ!」
「アツアツ?何のこと?」
「抱き合ってただろうが!」
「それは流星に熱看てもらってたんだよ」
「木場さん超熱いよ」
「そういうんじゃねえよ!」
「うん…」
まったく。世話かけやがって。
クリーニングの配達に来た僕がまさか、木場さんの看病をすることになろうとは。
「流星!これ終わったから木場さんのところに配達よろしく!」と啓太郎に真っ白な衣類を渡される。
「分かった。じゃあ、たっくん店番しっかりね」
パソコンをいじっている巧に声をかける。
「うるせ」
いつもの口の悪さ。
そんなんじゃ常連さんまで減っちゃうよ。
「ふは。じゃ行ってきます」
ヘルメットを被り、バイクにまたがる。
僕は平手流星。
啓太郎の家のお隣さん。
小さい頃からよく一緒に遊んでたし、クリーニングもお願いしてた。
そんな啓太郎の両親は海外にいる。
アフリカとかなんとか。どこか遠くの貧しい国らしい。
だから、というか何と言うか、僕がアルバイト(という名のほぼボランティア)として菊池西洋洗濯舗を手伝っているのだ。
そんなこんなで話は冒頭に戻る。
いや~、バイクまたがって出発しようとした時にいきなりケータイ鳴ったもんね。驚いた。
電話の主は木場さんだった。
「ドア開けてあるから勝手に入ってきて」
って。
で、到着したらこの有様。
ベッドの上で苦しそうにしてる木場さん。
結花ちゃんと海堂はどっかいってるみたいだ。
「木場さん、いつからなの」
「…何が?」
「風邪のことだわ!」
「ああ…えっと…」
熱で頭が回らないのか。
「昨日、風呂出て…ちゃんと髪の毛乾かしたのに…おかしいな…」
「うん、僕にはなぜ風邪を引いたかだいたい分かったよ」
「?」
「…タオルケットなんて薄い物掛けてるからだよ!布団に変えろ!」
今ね、10月の後半!!
衣替えとか秋物とかの季節だよ!?
寒くなるに決まってんじゃん!
ましてやそんな薄いやつ掛けてたら自ら風邪引きに行ってるようなもんじゃん!
「ああ…なるほど…」
そんな『勉強になります』
みたいな顔しなくていいよ木場さん!
どこまで真面目なんだ!
納得しなくても誰でも分かるわ!
仕方ない。
「…で?どこに布団しまってあんの?」
「えっと…かいどーの…」
「海堂の部屋?」
「うん…押し入れに…」
「分かった。取ってくる」
その前に。
忘れてたわ。
水分補給させないと。
あー、やっぱ、それは布団出してからでいいか。
考えを改め、海堂の部屋の押し入れを見に行く。
海堂は押し入れに手をつけていないようで、布団以外はすっからかん。
要するに布団しか入ってない。
一体彼らはどんな生活をしてるんだか…
布団を抱えて木場さんの元に戻り、タオルケットと取り替えてやる。
「ありがとう」
「お礼なんていいよ。飲み物買ってくるけど、アクエリでいい?」
「うん、…ありがとう」
「さっきからありがとうしか言ってないね」
「ごめん」
「それはそれでだめだ。ごめんループになる」
「だよね」
「とりあえず、行ってくるわ」
「気をつけて」
「ん」
自販機のある1階へと降りる。
…ない。
アクエリ、売り切れ。
ちなみにポカリもない。
どうするよ。
「おー、流星、来てたんか」
自販機を前に思案していた僕に声をかけてきたのは海堂。
「おう。なんか木場さん、風邪ひいたみたいなんだよね」
「へー」
「あんま心配しないんだ」
「しとるわ。一応な、俺様やさしいから」
「あっそ。じゃあなんで木場さんが具合悪かったことに気付けなかったの?」
「俺、昨日は帰ってねーから」
「あんだよ、役に立たねーな」
「ふん、知るか」
「優しい海堂に頼みがあるんだけど」
「なんだい、お兄さんが聞いてやろう」
「アクエリ買ってきて。近くにコンビにあるでしょ」
「今日は俺様特別気分がいいからな、買ってきてやるよ。この俺様が、な」
「ありがとう。僕は戻って木場さん見てるから」
「おーよ」
海堂は後ろ手を振ってコンビニへ向かっていく。
なんだかんだ言って木場さんのことが心配なんだ。
僕は部屋に戻るか。
「ただいま木場さん」
「おかえり」
「海堂外にいたから買い出し頼んできた」
「そう」
「…で。いきなり話ころっと変わるんだけどさ」
「なに?」
「真理ちゃんや啓太郎たちに自分がオルフェノクだってこと言ってないだろうな」
「…」
「言ったの」
「ん…草加さんに…バレた」
「よりによってあいつか」
「ごめん」
「まあいいよ。スマートブレイン社から目を付けられるよりはまだマシだ」
「…」
「とにかく、今のうちに早く手を打たないとな」
「ん…」
「任せとけ」
アテ?そんなもん、ない。
そうそう、改めて自己紹介させてもらおうか。
僕は平手流星。
端的に言うと、オルフェノク。
つまり一度は死んでしまった身ってわけだ。
啓太郎の隣の家に住んでるのはホント。
親も、僕が死んだ事に気付いていない。
ひっそり死んだみたいだから。
まあだからずっと家に住めているわけで。
僕はスマブレ社員。
だけどまあ木場さんたちに好意を持ってしまって。
組織の元で動かないオルフェノクに対して純粋に興味を持ったんだよ。
ラッキーなことに、社長直々に落ちこぼれオルフェノクの保護観察を任された。抹殺はラッキークローバーのメンバーがするから、僕はパイプ役。
あいつらを潰そうと思えば簡単に潰せるのに。
なぜ潰せない?なぜ潰そうとしない?
おかしいよな。
「流星?」
いかん、感慨にふけってた。
「何考えてたの?」
「ヒミツ」
「えー…」
ブー垂れる木場さん。
風邪のせいか幼く見える。
「仕方ねえなあ。元気になったら教えてやるよ」
「ほんと?」
「おう」
そう言って
寝ている木場さんに被さり抱きすくめる。
「流星…」
「まだ全然熱いな」
「う…」
「そろそろ海堂帰ってくると思うから、帰るわ」
「…」
返事がない。
「どっした?」
「まだ、いて」
強く、抱き締め返された。
ぎゅっ、と。
くそ!可愛いのう!
「海堂帰るまで、な」
「ありがとう」
「俺様もう帰ってるぞ」
後ろから海堂の声。
「おかえり、海堂」
「海堂いつ帰ってきたんだよ」
「元気になったら、って話してた頃。ちゅーかオメーらがアツアツで声かけれなかったんだよ!」
「アツアツ?何のこと?」
「抱き合ってただろうが!」
「それは流星に熱看てもらってたんだよ」
「木場さん超熱いよ」
「そういうんじゃねえよ!」