門倉家のはなし
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玄関から、「ただいまぁー」と疲れ気味の声が聞こえてきて、ナマエはリビングを出た。
くたびれた様子の夫が、ごそごそと靴を脱いでいる。
「おかえり。ビール冷えてるよ」
「おっ!いいねぇ。ありがとね」
二人はつい最近結婚した。
門倉がプロポーズの時焦りすぎて噛んだり、両家顔合わせの時腹痛に襲われたり、指輪のサイズが合わなかったり(あとでナマエも来店して直した)、結婚式当日は近年稀に見る土砂降りだったりと、数々のハプニングを乗り越えて、二人は結婚したのだった。
門倉はまず風呂に入ってから、リビングの二人がけのソファで缶ビールのプルトップを開ける。
プシュ、と気持ちのいい音がする。
「はぁ〜…うまい。金曜日は最高だな」
しみじみと言う姿に、ナマエはつい笑ってしまう。
門倉はいわゆる中間管理職というやつで、気苦労が絶えないらしい。
特に最近入ってきた、宇佐美という新人に手を焼いているそうだ。
ビールを飲み終わり、食卓に移動するときに、門倉は脱ぎ捨てた靴下が床の端に転がっているのを発見した。
ナマエにバレないように、こそこそと拾ってカゴにさりげなく入れる。完璧に遂行し、何食わぬ顔で椅子に座った。
その一部始終を、彼女が視界の端で確認していたのを門倉は知らない。
「ナマエさんの唐揚げはやっぱりうまいよ。
あんまり食い過ぎると胃もたれするから気をつけないとなぁ」
最近気になりだした腹回りの事もあり、油物の摂取は気をつけているつもりだが、ナマエの唐揚げは別物で、どうしても食べたくなってしまう。
「門倉さんくらいになると、ダイエットしてもなかなか落ちないしね」
二人は結婚しても、付き合っている時代のままの呼び方を引き継いでいた。
ナマエは門倉さん、門倉はナマエさん。
「そうなんだよなぁ、しかも宇佐美に幸せ太りですか?ってからかわれるんだよ。
やたら絡んでくるし…
アイツ新人のくせに色々と図太すぎるんだよなぁ」
ゆとりって奴なのかなぁ?と門倉はぼやく。
「ふふ、でも幸せ太りってちょっと嬉しいね」
「そうかぁ?ダイエットはおじさんには辛いよ」
と言いつつも、門倉は満更でもなさそうにニヤニヤしている。
くたびれた様子の夫が、ごそごそと靴を脱いでいる。
「おかえり。ビール冷えてるよ」
「おっ!いいねぇ。ありがとね」
二人はつい最近結婚した。
門倉がプロポーズの時焦りすぎて噛んだり、両家顔合わせの時腹痛に襲われたり、指輪のサイズが合わなかったり(あとでナマエも来店して直した)、結婚式当日は近年稀に見る土砂降りだったりと、数々のハプニングを乗り越えて、二人は結婚したのだった。
門倉はまず風呂に入ってから、リビングの二人がけのソファで缶ビールのプルトップを開ける。
プシュ、と気持ちのいい音がする。
「はぁ〜…うまい。金曜日は最高だな」
しみじみと言う姿に、ナマエはつい笑ってしまう。
門倉はいわゆる中間管理職というやつで、気苦労が絶えないらしい。
特に最近入ってきた、宇佐美という新人に手を焼いているそうだ。
ビールを飲み終わり、食卓に移動するときに、門倉は脱ぎ捨てた靴下が床の端に転がっているのを発見した。
ナマエにバレないように、こそこそと拾ってカゴにさりげなく入れる。完璧に遂行し、何食わぬ顔で椅子に座った。
その一部始終を、彼女が視界の端で確認していたのを門倉は知らない。
「ナマエさんの唐揚げはやっぱりうまいよ。
あんまり食い過ぎると胃もたれするから気をつけないとなぁ」
最近気になりだした腹回りの事もあり、油物の摂取は気をつけているつもりだが、ナマエの唐揚げは別物で、どうしても食べたくなってしまう。
「門倉さんくらいになると、ダイエットしてもなかなか落ちないしね」
二人は結婚しても、付き合っている時代のままの呼び方を引き継いでいた。
ナマエは門倉さん、門倉はナマエさん。
「そうなんだよなぁ、しかも宇佐美に幸せ太りですか?ってからかわれるんだよ。
やたら絡んでくるし…
アイツ新人のくせに色々と図太すぎるんだよなぁ」
ゆとりって奴なのかなぁ?と門倉はぼやく。
「ふふ、でも幸せ太りってちょっと嬉しいね」
「そうかぁ?ダイエットはおじさんには辛いよ」
と言いつつも、門倉は満更でもなさそうにニヤニヤしている。
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