第八の罪、その名は
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第二章:交錯する影と暴かれる真実
8. デビルズネスト壊滅とラースの冷眼
グリードから「自分の欲望に素直になれ」と告げられた直後、アジトの壁が爆音とともに吹き飛んだ。
「アルとエイミーを返してもらうぞっ!!」
怒涛の勢いで乱入してきたエドワード。
エドとグリードの激しい拳の応酬、そして「最強の盾」の弱点を見抜いたエドの圧倒的な戦闘センス。
だが、その熱戦を冷や水で押し流すかのように、最悪の男がセントラル軍を率いて現れた。
大総統、キング・ブラッドレイ——その正体は、憤怒のホムンクルス『ラース』。
「……これより、反逆者および異端の粛清を行う」
双剣を振るうラースの動きは、人間を超越していた。
グリードの部下であるキメラたちが次々と切り捨てられ、凄惨な血の海がデビルズネストを染めていく。
そして——アルフォンスの鎧の隙間から、ラースの太刀が容赦なくマーテルの胸を貫いた。
鎧の内部に広がる、温かい血の感触と彼女の絶命。
「……っ!!」
マーテルの血がアルフォンスの「血の印」に触れ、彼はそのまま意識を失って崩れ落ちた。
(嫌……嫌ぁぁぁぁっ……!!)
目の前で繰り広げられる惨劇に、エイミーの視界が恐怖で白く染まる。
血の匂い、キメラたちの死、倒れるアルフォンス、そして傷つき身動きが取れなくなったグリード。
『自分の欲望に嘘をつくな。欲しいもんは命懸けで掴み取れ!』
さっきグリードがくれた言葉が、エイミーの脳裏で強く響いた。
(逃げちゃダメだ……! 私……大切な人を守るって……決めたんだからっ……!!)
ガタガタと激しく震える足に必死で力を込め、エイミーは倒れたアルフォンスと、血を流すグリードの前に立ちふさがった。
両手を広げ、涙と恐怖でグシャグシャになった顔でラースを見上げる。
「お願い……お願いです、ラース……っ! もうやめてください……っ!!」
「……臆病か」
ラースは血のついた剣を静かに収め、その片目の眼帯越しに、冷ややかな視線をエイミーへと向けた。
そこには一切の感情も、慈悲もなかった。ただの「観察者」としての冷酷な眼差し。
「……なにか勘違いをしているようだな」
「っ……あ……っ」
ラースはゆっくりとエイミーへ一歩踏み出し、彼女の真横を通り過ぎざま、耳元で氷のように冷たい声を落とした。
「人間ごっこに興じるのは勝手だが——自分の立場を弁えろ、出来損ない。貴様の存在価値は、ただ『人柱』を見届けることのみにある」
「……っ…………っ」
圧倒的な存在感と殺圧に押され、エイミーは声すら出せずにその場に崩れ落ちた。
「おい……エイミーに手ぇ出すんじゃねぇ……っ」
拘束されたグリードが吐き捨てるように唸るが、ラースによって容赦なく鎖で引き立てられていく。
「エイミー……、臆病のくせに頑張ったな……」
「引き上げだ。強欲(グリード)は『お父様』のもとへ連行する」
静かに去っていくラース。
打ち捨てられた廃墟の中で、気絶したアルフォンスと、ただ恐怖と己の無力さに打ちひしがれて涙を流すエイミーだけが取り残されていた。
(守れなかった……。私……何ひとつ……守れなかった……っ)
グリードの言葉で踏み出した一歩は、ラースという圧倒的な現実の前に儚く砕かれ、エイミーは再び深い絶望の暗闇へと突き落とされるのだった。
第二章:交錯する影と暴かれる真実
8. デビルズネスト壊滅とラースの冷眼
グリードから「自分の欲望に素直になれ」と告げられた直後、アジトの壁が爆音とともに吹き飛んだ。
「アルとエイミーを返してもらうぞっ!!」
怒涛の勢いで乱入してきたエドワード。
エドとグリードの激しい拳の応酬、そして「最強の盾」の弱点を見抜いたエドの圧倒的な戦闘センス。
だが、その熱戦を冷や水で押し流すかのように、最悪の男がセントラル軍を率いて現れた。
大総統、キング・ブラッドレイ——その正体は、憤怒のホムンクルス『ラース』。
「……これより、反逆者および異端の粛清を行う」
双剣を振るうラースの動きは、人間を超越していた。
グリードの部下であるキメラたちが次々と切り捨てられ、凄惨な血の海がデビルズネストを染めていく。
そして——アルフォンスの鎧の隙間から、ラースの太刀が容赦なくマーテルの胸を貫いた。
鎧の内部に広がる、温かい血の感触と彼女の絶命。
「……っ!!」
マーテルの血がアルフォンスの「血の印」に触れ、彼はそのまま意識を失って崩れ落ちた。
(嫌……嫌ぁぁぁぁっ……!!)
目の前で繰り広げられる惨劇に、エイミーの視界が恐怖で白く染まる。
血の匂い、キメラたちの死、倒れるアルフォンス、そして傷つき身動きが取れなくなったグリード。
『自分の欲望に嘘をつくな。欲しいもんは命懸けで掴み取れ!』
さっきグリードがくれた言葉が、エイミーの脳裏で強く響いた。
(逃げちゃダメだ……! 私……大切な人を守るって……決めたんだからっ……!!)
ガタガタと激しく震える足に必死で力を込め、エイミーは倒れたアルフォンスと、血を流すグリードの前に立ちふさがった。
両手を広げ、涙と恐怖でグシャグシャになった顔でラースを見上げる。
「お願い……お願いです、ラース……っ! もうやめてください……っ!!」
「……臆病か」
ラースは血のついた剣を静かに収め、その片目の眼帯越しに、冷ややかな視線をエイミーへと向けた。
そこには一切の感情も、慈悲もなかった。ただの「観察者」としての冷酷な眼差し。
「……なにか勘違いをしているようだな」
「っ……あ……っ」
ラースはゆっくりとエイミーへ一歩踏み出し、彼女の真横を通り過ぎざま、耳元で氷のように冷たい声を落とした。
「人間ごっこに興じるのは勝手だが——自分の立場を弁えろ、出来損ない。貴様の存在価値は、ただ『人柱』を見届けることのみにある」
「……っ…………っ」
圧倒的な存在感と殺圧に押され、エイミーは声すら出せずにその場に崩れ落ちた。
「おい……エイミーに手ぇ出すんじゃねぇ……っ」
拘束されたグリードが吐き捨てるように唸るが、ラースによって容赦なく鎖で引き立てられていく。
「エイミー……、臆病のくせに頑張ったな……」
「引き上げだ。強欲(グリード)は『お父様』のもとへ連行する」
静かに去っていくラース。
打ち捨てられた廃墟の中で、気絶したアルフォンスと、ただ恐怖と己の無力さに打ちひしがれて涙を流すエイミーだけが取り残されていた。
(守れなかった……。私……何ひとつ……守れなかった……っ)
グリードの言葉で踏み出した一歩は、ラースという圧倒的な現実の前に儚く砕かれ、エイミーは再び深い絶望の暗闇へと突き落とされるのだった。
