このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

詩 2022/07/04〜

きみはてんしになりました
ぼくのこえをきいて、
そうささやいてから
きみはてんしになりました
とおくにいくちょくぜんまで
きっときみはぼくのことをかんがえていました
ぼくはそれがたまらなくうれしい
ふるえる事実
そのおもいでだけでうたえます
そのこころだけでおどれます
水がぽこりとうかびあがるように
火が蝋のうみにしずむように
きみはおそらへいきました
それとうぜんというように
ちゃんとじゅんびしていきました
わかっていたかのように…
それからのぼくは、
きみがよく寝ていたソファーで
本が読めなくなりました
きみが残したものの中で一番おおきいのは
きみ
きみです
てんしになったきみは
さいだいきゅうの♾をぼくの中に残し
ぽこりと逝って
おふろのなかのてんしになりました
かみさまはぼくからてんしをうばい、私物化しました。


2022/10/07
13/32ページ
スキ