TFADVネタ

·「……………」」

部下と弟子を探しに来た二人は、どう行動すべきか僅かに迷った。
眠っているストと、そこにくっついているマイクロン達。
さぞや良い夢を見ているのだろう、気持ち良さそうに眠ったまま誰一人起きない。

「……やれやれ」

先に行動を起こしたのは侍で、身を屈めるとフラクチャーが止める間も無くストにキスした。

「おい、テメェ今どこにキスしやがった? 返答次第じゃ胴から首が離れるぜぃ?」

侍の項にフラクチャーのブレードが突き付けられるが、侍は慌てる事無くゆっくり振り返って「……唇に」と答える。

「おかしい、接吻をすれば目覚めるものではないのか?」

「おかしいのはテメェの頭なんだぜぃ。おとぎ話じゃあるまいに、キスしたところで目は覚めねぇんだぜぃ。まして嬢ちゃんは姫じゃねぇからな」

フラクチャーが無造作にブレードを首に滑らそうとすると、横から伸べられた手が腕を掴んだ。
寝起きとは思えないストの鋭い視線がフラクチャーを射抜く。

「……何をしているの?」

「おはよう、嬢ちゃん」

質問には答えず、ブレードを仕舞ったフラクチャーはウェットティッシュでストの唇を優しく拭いた。
途端にストから鋭さが霧散し、無防備な子供っぽさを晒す。

「…ん…ぅ、涎でも…垂れてた…?」

「いや、さっき汚ぇ塵が触ったから綺麗に拭かねぇと。
……よし、こんなもんか」

「誰が塵だ」

まだストは目が覚めきらないらしく、ボンヤリとマイクロン達を撫で回す。

「…んぅ…、…ストのショタコン…」

「…んー……、そこ…擽ってぇって……」

ダイエアがムニャムニャ言いながら目を覚まし、フラクチャーを見て「「あれ?ボス?」」と首(?)を傾げた。

「もう夕方だぜぃ?」

それを聞いた瞬間に目が真ん丸に見開かれ、未だストの膝の上でゴロゴロ寝ている弟子組をベシッ!と叩き起こす。

「痛っ!? 何をするでござるか!?」

「う~ん……、極楽から離れたくないでござる~…」

直ぐに飛び起きたスリップとは反対に、ストの腿に頬を擦り寄せてジェットはグズグズと未だ眠ろうとしていた。

「ふむ…、本当に極楽と呼べるほどのものか拙者も確めて―――」

「みさせて堪るかっ! このアホ師弟っ!!」

ダイブボムはジェットの腕を掴むと侍の顔面に向かって振り上げた。
ゴンッ!!と鈍い音と共に「ぁだっ!?」「ぎゃんっ!?」と悲鳴が上がる。

「頭が!! 頭が割れる!!」

「大丈夫だジェットストーム、頭は割れていないでござるよ!」

「くっ!! 鼻が潰れたやもしれぬ!!」

「師匠、畏れながら元々鼻は御座いません!」

てんやわんやしている師弟を無視して、ダイエアはストの腕にしがみ付いた。

「なぁ、一緒に帰って、一緒にボスの飯食おうぜ?」

「で、一緒に風呂入って、一緒に寝ようぜ? なぁ、良いだろ?」

フラクチャーのご飯は魅力的ではあるが、外泊は週に2回までと隊長と約束している。
ストは已む無く首を横に振った。

「ごめんなさい、今週はもう無理よ」

「「えぇー…?」」

わざとだとは分かっているのに、落ち込んだ姿を見ると胸が痛む。

「今日は潔く諦めて、来週また口説けば良いんだぜぃ。な?」

フラクチャーの説得にダイエアは「「はーい…」」とションボリしながらもストの腕から離れた。

「またな、スト」

「一人で寝るのが寂しくても浮気すんなよ?」

「どういうのが浮気かは分からないけど、一人で寝られるから。じゃあね…」

エアレイザーの額に唇で触れると、「こっちが良い」と言われたので改めて口にする。
ダイブボムは自分から口を押し当てて、チュッと音を発てて離れた。
ダイエアに教わった『仲良しな相手にする挨拶』を信じているストにフラクチャーは苦笑を滲ませるが、やはり本当の事は教えない。

「俺もスト殿とチューしたいでござる!」

「えっと…、拙者はこっちで良いでござるよ?」

ストの胸にグリグリと縋り付いて口に要求するジェットと、傍らに立って控え目に額を示すスリップと。

「絶対に駄目だからな!! 」

「口になんて以ての外だぜ!!」

ダイエアの猛反対を受けたので、迷った末にストは弟子組には額にした。

「拙者には……」

侍が何か言うのを無視して、ストはダイエアを抱え上げるとフラクチャーに渡した。

「嬢ちゃん、いつでも遊びに来て良いからな、美味ぇもの作って待ってるぜぃ?」

「有難う、今度またお邪魔するわ。じゃあ…」

そのまま離れようとしたストにダイエアがジェスチャーで『挨拶は!?』とやっていたので、頬に軽く触れて離れる。
何故かダイエアにはガッカリされたが。

フラクチャーがトランスフォームして去るのを手を振って見送る。
姿が見えなくなるとストもトランスフォームしようとが、その前に手を弟子組が握ってきた。

「あの…、途中までで良いので歩いて帰らぬでござるか?」

「夕焼け空を眺めながらの散歩をスト殿としたいでござる」

「そうね、じゃあ、途中まで」

3つの影が繋がって地面に長く伸びる。
沈む寸前の夕陽、色を変えてゆく雲、薄っすら光っている星、誰かと見る世界は一人で見るより何倍も美しかった。


「……拙者の事は無視でござるか? よもや存在を忘れているなどとは……………、いや、まさか……そんな事は…」

·◆あくまでも憧れ。 

10話撮影前。
スト「あぁー……、うぅー……」(ソワソワ…)
狼「珍しいね、緊張しているなんて」
スト「緊張するに決まっているでしょう!? 見た!?今回のゲスト!! 凄く美人よ!!」
狼「残念ながら俺は野郎を見て美人だと思う感性が無くてね」
スト「primeは美形で強い人が多いわよねぇ! 憧れるわ…」(*´▽`*)*+゚
狼「まぁ、それに比べればADVはゆとり世代と言っても過言では無いな」
鹿「は? ゆとられてんのぁこの馬鹿娘と赤ぇ坊っちゃんくれぇだろ?」
スト「貴方だってゆとられているでしょう? primeで強い人達が粗方居なくなったからマフィアのボスなんてやっていられるんだろうし」
鹿「primeの時代なら俺ぁボスにゃなれねぇと思ってんのか?」
スト「思っているわ。力が有っても知力が低いもの」
鹿「……喧嘩売ってんのか?馬鹿娘」
スト「事実を言っているだけよ」
鹿「……………」
ギリギリギリギリギリ…
スト「痛い痛い痛い痛い痛い!! 折れる!! 折れるから放して!!この馬鹿力!!」
鹿「折れたらリペアしてやっから遠慮無く折れろ」

·スト「スチルくん、ハロインの日はおかし用意して待っててね?」
狼「良いよ、お菓子をあげる代わりに悪戯させてくれるならね」
スト「分かっ―――ムグッ…」
エア「待て!簡単に返事するなスト! 何されるか分かったもんじゃねぇぜ!?」
幻狼「お菓子をやったら悪戯させてくれるのかストロングアーム!?」
ダイ「余計な奴まで現れんな! 帰れ!増えんなロリコン狼!」
鹿「分かってねぇなぁ、犬ッコロ共。悪戯なんてのぁ相手が嫌がるのを無理矢理するから良いんじゃねぇか」
フラ「んなわけ有るか。よく聞け最低野郎共。良いか、ハロウィンはチビ共に幾らでも遠慮無くお菓子を与えても良い日であって、悪戯したりされたりする日では無ぇんだぜぃ」
狼「普段から幾らでも遠慮無くお菓子を与えているだろう、お前は」
鹿「見た目は変わんねぇが、馬鹿娘が日に日に重くなってんじゃねぇか」
幻狼「そうなのか? どれ、俺が抱いて確かめてやろう。来い、ストロングアーム!」
スト「んー…、トムくんに近付くなってみんなに言われてるからダメなの」
狼「帰れ愚兄」
幻狼「そう言えば、和栗のモンブランを買って来たのだった」
スト「!? モンブラン!!」\(*°▽°*)/
フラ「それはご親切にどうも。それを置いたら帰って良いぜぃ」
幻狼「ハロウィンにはパンプキンパイを持って来るつもりだったのだが、抱かせてくれないのならば来ても意味が無いな」
スト「抱っこしても良いよ!」
エア「あ!?」
ダイ「あー…」
フラ「遅かったか…。嬢ちゃん、ハロウィンの日はダイブボム、エアレイザーから離れるなよ。離れたら悪い動物に喰われちまうかもしれねぇぜぃ?」
スト「?はーい!」

·スト「……で? 何だったかしら?」
ホーン「『ここの男共の中で誰が一番格好良いと思うか』だ」
スト「……………下らない事で拐って来たわね…」
グロ「確かに。だが、お前の意見が訊きたいと言って聞かん奴が居るのでな」
狼「女性の意見は重要だろう? 野郎に言われるよりも女性に『格好良い』と言われた方が嬉しい」
スト「自分が言われる前提で言ってない?」
オバ「フゥ、やれやれ、一流役者が目の前に居ては答えは1つしか無くなってしまうな」
スト「自信が有るとこ悪いけど、私の好みからは外れてるのよ、貴方の容姿」
海老「はいはい! 俺っちも自信有るガニ!♪」
スト「確かにビスクは格好良いけど、何か系統が違うのよね、一番とは言い難いわ。グロウストライクは誰に1票入れたの?」
グロ「セイバーホーンだ」
スト「スコルポノックじゃないの?」
グロ「あいつは『格好良い』と言うよりも『可愛い』だろう? 口の形といい、物が持ち辛そうな手といい」
スト「そ、そう、かしら…?」
蟹「お―――」
スト「言っておくけど、クランプダウン、クイルファイア、スプリングロードは私の中で『可愛い』枠だから」
蟹「ガチで?」(汗)
クイル「微妙だっつの…」(汗)
蛙「どうでも良いケロ」
グラ「えぇと…、俺は?」
スト「……誰?」
狼「おじいちゃんが介護施設に強制収用されてしまったから分かり辛いだろうね」
スト「???」
ホーン「やはり私か」
スト「……………何か嫌」
狼「諦めて俺にするかい?」
スト「……それも何か嫌。……………あ。」
鹿「……何でぃ、その『今気付きました』ってぇツラぁ? んでもって俺にすりゃ面倒事から逃げられるって思ってんだろ?」
スト「……思ってるけど」
狼「まぁ、票数が一番多い者にディセプティコンハンターを持たせようというだけの人気投票だから、気軽に選んでくれて良いよ?」
スト「はぁっ!? ちょっ…!えぇ!? 冗談じゃないわ!!ディセプティコンハンターを人気投票の賞品にしてんじゃないわよ!! 私、誰も選ばない!!帰る!!」
狼「1票入れたら帰してあげるよ。さぁ、選んで?」

·狼「お嬢さん、今から風呂かい?」
スト「ええ。今日は『柚子湯の素』を入れるつもりよ」
狼「お嬢さんの疲れが取れるのなら何を入れても構わないが。……それより、今更言うのもなんなんだが、マイクロン達と一緒に入るのか?」
スト「何か問題でも有るかしら?」
ダイ「何か文句でも有んのか?」
狼「ああ、文句なら有るさ。卑怯だ、羨ましい、コイツ等と入るなら俺とだって入ってくれても良い筈だ」
エア「俺達はストに変な下心が無ぇから良いんだ、お前等と違って」
狼「俺だって変な下心は無い、純粋な下心が有るだけだ!」
ダイエア「「……………」」
スト「……それ、言ってて恥ずかしくないの?」
狼「全く恥ずかしくないさ、俺がお嬢さんに下心を持っていて何が悪い?」
ダイ「開き直った」
エア「開き直りやがった」
スト「……~~~っ、ダイくんエアくん、私、先に行ってるから!」(照)
ダイエア「「……………ストが照れた」」
ダイ「おい、犬、ちょっと面貸せ」
エア「暫く消えてて貰うぜ」
狼「ははっ、怖い怖い。―――受けて立つ」

·スト「―――ハァアアアッ!!」
狼「グッ!? ―――っ、邪魔しないでくれるか?お嬢さん」
スト「邪魔するに決まってるでしょ! 隊長を傷付けたら許さないわよ!」
ビー「ストロングアーム…」(喜)
スト「隊長と戦いたければ私の屍を越えて行きなさい!!」
ビー「この前まで新米だと思っていたのに…、こんなにも立派になって…」(感動)
狼「……何だろうな、この感情…。…何かヤル気が失せる…」


別バージョン。
スト「―――ハァアアアッ!!」
狼「グッ!? ―――っ、邪魔しないでくれるか?お嬢さん」
スト「邪魔するに決まってるでしょ! 貴方は私の獲物よ!たとえ相手が隊長でも譲れないわ!」
狼「おや、熱烈な告白だな。良いよ、遊んであげよう。ただし、傷付いても俺の所為じゃないからな?」

·◆能力の無駄遣い。 

何かの理由でサイバトロン星に行く艦の中のストちゃんと隊長。

スト「サイバトロン星から早く帰って来られると良いんですが…」
ビー「そうだな、俺達が不在の間にスチールジョーが何か企てたりしないと良いんだが…」
狼「そういう心配をしているだろうと思って、着いて来てあげたよ」
ビスト「「何でここに…?」」
狼「何でって、君達が無防備だから簡単に乗り込めたが? 君達が不在では張り合いが無い、早く終らせて地球に帰ろう」

·狼「いやぁ、お嬢さんは良い子だな、崖から落ちそうになっている者に咄嗟に手を差し伸べるなんて」
鹿「……深ぇな、底が見えねぇ」
スト「ぐ…ぅ…っ!…重…ぃ…!」
狼「頑張ってくれ。助かったらハグしてあげよう」
スト「っ…心底…要らない…!」
鹿「コイツぁまだ小娘だかんなぁ、頭撫でてやるだけで良いんじゃねぇか?」
スト「っ!……………手…離し…て…良ぃ…?」
フラ「まだ離すんじゃねぇぜぃ、嬢ちゃん。ダイブボム、エアレイザー、ボスとサンダーフーフにワイヤー掛けて来い」グイッ(支える)
ダイエア「「ほーい!」」
スト「………何か…私、窮地…じゃない…!?」
ダイエア「「掛けて来ましたぜ!」」
フラ「御苦労さん。アンダーバイト、クランプダウン、引っ張れ!」
アン「おっしゃ!!」
蟹「ガッチガチやぞ!!」
引っ張り上げる。
鹿「あー…、死ぬかと思ったぜ」
スト「ぜ、全身が…痛い…」グッタリ…
狼「御苦労様、お嬢さん」ギュー…、チュッ。
スト「っ!? ~~~っ!心底要らないって言ったでしょう!? 嫌がらせ以外の何物でも無いんだけど!?」
狼「ハグではお気に召さなかったか。では俺達のアジトにご招待しよう。ワイヤーで縛って、と…」
スト「何で貴方達なんて助けちゃったのかしら私!?」

·ブチッ!
兜虫「あ……」
スト「セイバーホーン、何やって…、って、あー…」
兜虫「これは何の配線だったかな…」
スト「照明が消えてないみたいだから、送電線ではないとは思うけど」
兜虫「……こんなところに線が垂れているのが悪いと思わないか?」
スト「自分の角の長さを把握せずに油断して歩いてる方が悪いんじゃない?」
兜虫「いや、私が悪い筈が無…」
グロ『セイバーホーン、聞こえるか? 艦内放送の配線がどこかで切れたようなのだが、それらしい人物はお前の近くに居るか?』
兜虫「いや、居ないようだが」
グロ『そうか。……まさかとは思うが、お前ではないだろうな?』
兜虫「HAHAHA!まさか! 私がそんなヘマをすると思うのか?」
グロ『そうだな、お前が同じ失敗を3度も繰り返す愚か者な筈はないか』…ブツッ…
スト「……………愚か者めが」
兜虫「HAHAHA! ……グロウストライクには内緒にしてくれないだろうか?」(汗)

·エイプリルフール 

エア「―――って言えば、バンブルビーなら凄ぇ驚くんじゃねぇか?」
スト「驚くどころか、怒りそうだけど」
ダイ「怒ったら『嘘でーす♪』って言えば良いだろ?」
スト「大丈夫かしら…?」

スト「…隊長、大変言い辛い事なんですが、…退職させて貰えませんか?」
ビー「えっ!? あ、いや、前々から、君を危ない目に遭わせたくはないと思っていたから、君が望むのなら構わないが…。けど、なぜ急に?」
スト「えぇ…と、その…できちゃった結婚――」
ビー「相手は誰だ!!?」
スト「っ!! ま、待って下さい隊長!! 武器を収めて下さい!!」
ビー「大丈夫だ、俺が子供の父親になるから」
スト「そういう問題ではなく…!! え…っと、嘘です!! 寿退職なんてしません!! 今日はエイプリルフールなので嘘を吐いただけです!!」
ビー「君は騙されているんだ、相手を庇う必要は無い」
スト「で、ですから、嘘なんですって!!」

スト「……………想像以上だったわ…」
ダイ「うん、盗聴してたから知ってる。凄かったな。ヒヒッ!」
スト「笑い事じゃないんだけど…」
エア「もっと笑い事じゃ済まねぇ事態になったりしてな。ヒヒッ! ま、その時は拐いに行ってやるぜ」
スト「……本当に笑えないわね…」


·「隊長は、何と言うか…その、お父さ…、いえ、何でもないです」(照)って「お、お父さん…なのか…?」みたいな。(笑) くっ! どこまでもイケメンだな! 狼&隊長「「口説くな!!」」 もし妹だったらドロドロに甘やかしてただろうか?(笑) 「…分かった、俺が悪かった、謝るよ。だから、君にとっては俺が一番だと言ってくれないか?」

24話目だか25話目だかの辺り。


ナス『起きろ。……起きろ小娘』
スト「…ぅ…ん、…ん? ここ、どこかしら?」
ナス『どこかなどどうでも良い。我の話し相手になれ』
スト「どうでも良くないわよ。って言うか、貴方誰? どこから話し掛けてるの?」
ナス『我はメガトロナス。ここだ、ここ。映っているであろう?』
スト「メガトロナスって、……………これは幻覚と幻聴ね。捕まる時に頭を強く打ったからだわ」
ナス『現実逃避をするな! 幻覚でも幻聴でもなく我は…!』
狼「メガトロナス! もうすぐゲートが完成…っと、起きていたのかお嬢さん」
スト「幻聴が煩くて目が覚めたのよ」
ナス『幻聴ではないと言っておろう!!』
スト「煩い生首ね…」
狼「ふむ、お嬢さんにも見えているのか。兄弟達の『コイツ、頭大丈夫か?』という視線にそろそろ耐えられなくなっていたんだが、見える仲間が増えて嬉しいよ」
スト「幻覚よ幻覚! メガトロナスなんて伝説上の生物なんて私には見えてないわ!」

·ビーチには危険がいっぱい? 

ビー「良いか、知らない男に声を掛けられても無視するんだぞ!? 水着は競泳用を持ったな!? 浮き輪に穴が空いてないか確かめたか!? あぁ…、やっぱり俺も着いて行った方が…」
ソー「バンブルビー、俺が共に行くのでストロングアームには誰も近付けない、必ず護る。だから、仕事を放り出すような事はしないでくれ」
侍「拙者達も同行するので心配は要らんぞ」
ビー「……ストロングアーム、たとえ知り合いでも人気の無い場所には着いて行っちゃ駄目だからな!?」
侍「……バンブルビー、それはどういう意味でござるか?」
スト「分かってます、『何かされたら金的』ですよね!」
ジェット「大丈夫でござる! 師匠は見て妄想するだけで満足するムッツリでござるよ!」
スリップ「ジェットストーム、言葉を選べ! 師匠は『おはよう』から『おやすみ』まで暮らしを陰から見守るタイプなだけでござる!」
ソー「それは…。ストロングアーム、排除の許可をくれ、君に何かされてからでは遅い」
ビー「許可する」
侍「するでない!!」

·狼「……お嬢さん、随分と可愛い手帳を使っているんだな?」
スト「え? ……あ。ぁぁあ!? ち、違っ! ……人前で使う予定は無かったのに間違えて持って来ちゃったのね…、と、とにかく、違うわよ!? 私の趣味じゃないわよ!? ラッセルから貰ったから使っているだけだから勘違いしないでよ!?サンダーフーフ!!」
鹿「ツンデレかオメェは、落ち着け馬鹿娘。慌てりゃ慌てるほど墓穴掘るぜ?」
スト「べ、別に私が『シカピョン』のグッズが欲しくてラッセルに頼んで買って来て貰ったんじゃないんだからね!?」
狼「今、地球人の若い娘達に人気らしいな、色々なグッズが有るんだろう?」
スト「ええ。文房具類に始まり食器類やTシャツも有るのよ。私が今欲しいのはぬいぐるみかクッション……って、あああああ!!」
鹿「そんなに好きか、俺の事が」
スト「違うわよ!! このプニッとした『シカピョン』が可愛いだけよ!!貴方じゃないわ!! ……目付きが悪いところはちょっと貴方に似ているけど…、ち、違うんだからね!!」

·スト「スチルくん見てー!猫耳ー!」
狼「……………」(抱き抱える)
フラ「ボス、嬢ちゃんを抱えて何処に行くつもりで?」
狼「俺の部屋に持ち帰るつもりだが?」
ダイ「持ち帰んな!」
狼「やれやれ仕方無いな、ここで食べて行くか」
エア「食うな!」
狼「こんな可愛い姿を見せられたら番いたくなるだろう?」
フラ「俺は動物じゃねぇんでならねぇですぜぃ」
9/14ページ
スキ