TFADVネタ

◆彦星、もっと頑張れよ! 

彦星と織姫の話を知った子ストちゃんと鹿さん。
スト「……う~ん、2人がイチャイチャしてお仕事をしなくなっちゃったからって、1年に1回しか会わせないのは心がせまいよねぇ?」
鹿「コイツ等もガッツが無ぇ。星同士が遠く離れてようが、船奪うなりスペースブリッジ造るなりして会いに行きゃ良いだろが」
スト「……フーフくんは何かロマンがたりないかも…」
鹿「有んだろ、ロマン。会いてぇ奴の為に危険犯して単独で船奪うのも、その星に有る材料で工夫してスペースブリッジ造んのも」
スト「ロマンの方向性がちがうと思うの」
鹿「他人が決めたルールに従って1年も会わねぇとか意味が分からねぇ。俺だったらどういう方法だろうが会いに行って、今度ぁ絶対に離さねぇだろな」
スト「……ロマンチック、かも…」

·鹿「おい、風呂入るぞ」
スト「えー…」(不満)
鹿「何でぃ、何が不満だってんでぃ?」
スト「フーフくんと入るとお湯があっついんだもん…」(困る)
鹿「熱ぃのに入りゃ、出た時さっぱりすんだろが。ほれ、行くぜ」
担ぎ上げる。
スト「いーやー! だれかたすけてー! さらわれるー!」

数十分後。
鹿「あぁ~!良い湯だったぁ!」(上機嫌)
スト「…ぁ…ひゅ……ぃ~……」(グッタリ)


◇◇◇◇◇
鹿さんは「ぅあ゙あ゙ぁ~…」って言いながら入ってそう。(笑)
茹で上がった子ストちゃんをダイエアがパタパタ扇ぎながら川の字で寝ると良い。(笑)


↓その後
狼「あっ…つっ!!!? サンダーフーフが入った後だったか!!」
スト「フーフくん、お湯すごくあつくするんだよねぇ…」
狼「水、水っと」
ザバァァァ……
スト「スチルくんはすごくぬるくするから好きー」
狼「俺も好きだよ、お嬢ちゃんと長風呂するの」

数十分後。
スト「フラクちゃん、あがった…ょ……っブシュン!!」
フラ「また水風呂状態で入ったんですかぃ!?ボス」(怒)
狼「ん~…、まぁ、水入れ過ぎたかもしれないとは思ったが。風邪を引いたら俺が看病するから大丈夫だ」
フラ「全く大丈夫じゃねぇですぜぃ!!」

·侍と弟子が別々の部屋で寝ている設定で。

侍が起こしに行くと弟子達の部屋にストロングアームも寝ていて、キャミソールとショーツだけの無防備な姿だった。
「……ぅ…ん…」
身を捩ると襟ぐりから豊満な胸が溢れそうに覗く。
ムチッとした太腿を枕に、弟子達は未だ夢の世界に留まったままだ。
「……けしからん…」
だが『弟子達が目を覚ますまで今日は少しだけ待っていてやっても良い』と侍は布団の横に正座をして、煩悩だらけの瞑想を始めた。

·・侍飯。 

侍「む? 拙者の作る料理を食べてみたいと?」
スト「ええ。ジェットストームとスリップストリームを疑うわけじゃないけど、身内の欲目も有るんじゃないかと思って」
侍「……まぁ良かろう。期待が外れても文句を言うでないぞ?」
スト「ええ、あまり期待しないで待ってるわ」


侍「できたぞ。山菜を使った汁物と、焼味噌おにぎりだ」
スリップ「師匠の料理を食べるのは久し振りでござる…」感動
スト「いただきます。パクッ…モグモグ…ゴクッ。こ、これは…!」
ジェット「汁物は山菜の苦味がクセになる大人の味 !
おにぎりは自家製味噌を焦がす事で更に風味が増したおふくろの味! 師匠の料理、美味いでござる!」感動
スト「まさかこんなに美味しいなんて…! あのドリフトが作ったものなのに!あのドリフトなのに!」感動
侍「普通に誉められぬのかお主は…。だが、良いものを見せて貰った。お主に食べ物を与える者達の気持ちが分からんでもないな」
スト「ぅん?…モグモグ…」

·スト「……どちら様ですか?」
侍「ドリフトだ、見れば分かるでござろう?」
スト「ここに居座っているドリフトは髭面のオッサンですが?」
侍「髭は手元が狂って剃ってしまったのでござる。髭が無いくらいでまさか分からないとか言わないでござろう?」
スト「またまた。髭が無いくらいでそんな若くなる筈が無いじゃない」
侍「少なくともオッサンと言われるほど老けてはおらぬ!」

·暑さに弱い
狼「……暑い…、…死ぬ…」(グッタリ)
スト「まぁ、モフモフだから暑いでしょうね。
……本当に死んだりしないわよね?」
狼「…本当に死んだりはしないが…、でも……暑い…」(グッタリ)
スト「……仕方無いわねぇ、許可を取って来るから少しだけ待ってて頂戴」
狼「…うん???」(グッタリ)

数分後。
スト「どう? グランドブリッジを使う許可を隊長から取るのは大変だったのよ?」
狼「……………」
スト「……嬉しくなかった?」
狼「……フフ…フハハハハハハ! 嬉しくないわけが無い!駆け回りたい気分だ!
だがまさか北極に連れて来られるとは思わなかった。有難う、お嬢さんのそういう優しいところが好きだよ」
スト「だって、本当に死にそうに見えたから…」
狼「ああ、暑いのは辛い。兄弟達も暑がってるだろうから、帰る時は氷の塊でも持って行こう」
スト「フフ…、貴方って意外と仲間の事が好き…ょ……っクシュン!」
狼「流石に北極だと寒すぎるな。けど、せっかくお嬢さんが誘ってくれたデートだからもう少し居よう?
おいで、くっついていると丁度良い温かさだろうさ」

·お前になら縛られてやっても良い

幻狼さんに『何か有ったら呼べ。必ず来る』と言われたストちゃん。

スト「……………ファントムジョー…」(囁き)

スト「…………………………そうよね、やっぱり来な―――」
幻「どうした!? 何が有った!? 愚弟に何かされたか!? それとも偽善者面の上官に何かされたか!? 相手を言え!!グチャグチャに壊してやろう!!」
スト「ほ、本当に来たわね…。ごめんなさい、ただ呼んでみただけなの。何もされていないから誰もグチャグチャにしなくて良いわよ」
幻「呼んでみただけ? ……そうか、それならば良い」(安堵)
スト「良い、の…? 怒らないの?」
幻「怒れば良いのか?」
スト「いえ、そうじゃないんだけど……………」
幻「……………、なるほど。……チュッ…」
スト「んっ!?……っ!」
ゴンッ!!(殴る)
幻「っ!…く…ぅ……。
呼び出される度に礼を貰えば良いのだろう?」
スト「……まぁ、無償で何かされるのは据わりが悪いけど……。不用意に呼ばない事にするわ」
幻「そうか? 俺はお前に名を呼ばれて嬉しかった。勝手に会いに来る度にお前は嫌そうにするから、お前に求められて嬉しかった」
耳と尻尾が垂れてる。
スト「……………(あぁぁぁああ!!耳と尻尾尻尾に騙されそうになるわ!! コレは狼!! 犬じゃなくて狼なのに…!!)」(照)

·4話、舞台裏。
スト「あー…、煤まみれ…」
ダイ「お疲れー! 俺達が洗ってやるぜ!」
エア「ワックス掛けまで完璧に仕上げてやるからビークルモードのまま寝てて良いぜ?」
スト「うん。じゃあ、お願いね…」(ウトウト…)
ダイエア「「おう!任せろ!」」

ダイ「スト、今回の撮影、凄ぇ疲れたみてぇだな」
エア「水が入ったタンクは結構重いからな」
ダイ「後でマッサージもしてやるか」
エア「全身の凝りを解してやろうぜ」

撮影再開前。
ビー「……ストロングアーム、随分と艶々してないか?」
グリ「おぅ!いつもより更に可愛いな!」

·◆隣人の手料理を食べているとは言えない。 

擬人化、現代パロディ。
隊長は従兄か、里親の家の子。
幼い頃から一緒に育った設定。


◇◇◇◇◇
♪♪~♪~~♪~♪♪~(着信)
スト「はい。ビー兄さん?久しぶ―――」
ビー『ストロングアーム!元気にしているか? ご飯はちゃんと食べているか? お金は足りているか?』
スト「だ、大丈夫よ、心配要らないわ兄さん」
ビー『そうか? なら良い。君がコンビニ弁当ばかりだったり、他人の借金を背負っていたりしていないかと…。はは…、離れて暮らすとつい心配し過ぎるな』
スト「そ、そうね、兄さんは心配性過ぎるわ。うふふ…」(汗)
ビー『父さんも兄貴も寂しがっていたぞ? たまには電話でもしてやると良い。
……なんて、俺が一番寂しがっているんだろうな。突然電話してすまない、無性に君の声が聞きたくなったんだ』
スト「ビー兄さん…」(照)

·ビー「……ストロングアーム、今、面白い番組中なんだ、皆と一緒に観ないか?」
スト「……すみません隊長、私、……ここに居たいです」
ビー「ストロングアーム…。ポッドに入っている間、コイツ等に外の世界を認識出来る術は無い。君が常に傍に居る事を知る事は無い」
スト「はい。……これは私の自己満足に過ぎません。私が彼等から離れたくないんです」
ビー「……………」
スト「誤解しないで下さい。私はポッドを開けたりはしません。寧ろ、また自力で出て来たら手足を縛ってでもポッドに放り込みます」
ビー「……何故そこまで?」
スト「理由は分かりませんが、刑期を終えた彼等とただの一個人として向き合いたいんです」


◇◇◇◇◇
ポッドに凭れて、誰にも言えない愚痴や弱音を眠ってる彼等に言えば良いと思う。

·スト「あの……隊長、オムライスを作ってみたんですけど、如何ですか?」
ビー「如何って、……俺が食べても良いのか?味見じゃなくて?」
スト「はい、隊長に食べて戴きたくて作ったんですけど、……あっ!もしかして、オムライスはあまりお好きではないですか!?」
ビー「いや!!そんな事は無い!!好きだ!! ……好きだよ、ストロングアーム。ただ驚いたんだ、君が俺の為に手料理を作ってくれた事に。でも、どうして?」
スト「今日は『勤労感謝の日』なので。隊長、時に優しく時に厳しく諭し導いて下さって有難うございます! まだまだ未熟な私ですが、どうか今後も宜しくお願いします!」
ビー「ストロングアーム…。大丈夫だ、君は君が思っている以上に成長している。俺で良いのなら、君の成長を直ぐ傍で支えさせてくれ」
スト「隊長……」
ビー「さて、冷める前に食べようか」
スト「はい! ……あの、アップルパイも有るんですが、お好きですか?」
ビー「好きだよ。有難う、ストロングアーム」

·◇◇◇◇◇
もう襲われる心配が消えて尚、ストロングアームの恐慌は治まらない。バンブルビーの膝上に座り、背中に両腕を回して胸に凭れる姿にはいつも心掛けている冷静さは皆無で、ベソベソと泣きじゃくる様は彼女を稼働年数より大幅に幼く見せる。

「大丈夫。もう大丈夫だから」

バンブルビーの何度目か分からない『大丈夫』に、フルフルと震えながらストロングアームも何度目かの『怖い』を口にした。

「…怖い…です、隊長…。見捨て…ない、で……」

「見捨てるわけが無いだろう? 大丈夫だストロングアーム、落ち着くまで俺は傍に居るから。な?」

背中を撫でればビクリと過剰にストロングアームの身が跳ねて、縋り付く腕に力が込められる。

「っ、や……ぁ、っふ…ぅ…っ、は……隊長…」

ハクハクと短い間隔で繰り返す排気の熱さを首に受けて、内心でバンブルビーは歯噛みする。
ストロングアームを見付けた時、触手は彼女の内部に入ろうとする素振りを見せていた。口を抉じ開けて入る寸前で叩き落とし、口腔内への侵入は辛うじて免れたが。
ただ、触手はヌメヌメとした粘液を纏っていて、ストロングアームは口を抉じ開けられた際に付着したものを微量ながら飲み込んだ可能性が有る。発熱している事から、おそらく毒性が有ったのだろう。
フィクシットに診て貰えば早いのだろうが、こんな弱ったストロングアームを他人の目には触れさせたくなかった。

「っ…ぅ、う……ぁ…、身体…が、ザワザワし…て……怖い…です………隊長……っ…」

「大丈夫、俺が傍に居るから、怯えなくて良い。大丈夫。大丈夫だ」

バンブルビーが背中を撫でる度に、無意識にストロングアームは頬を擦り寄せ、脚を擦り合わせ、強く縋り付く。

(……この場に居合わせたのが俺で良かった)

無自覚な幼い媚態に、据え膳を戴く者が居ないとも限らない。

「大丈夫だよ」

儘ならない自身の状態に怯えて震える幼さが剥き出しになったストロングアームを強く抱き締める。

「大丈夫、俺が君を支えている。君は何処にも堕ちたりしない、大丈夫だよ」

震えを抑え込むように、強く強く抱き締め続けた。


根気強く宥め続けると、ストロングアームの震えは治まりクタリと身体を預けていたが、頭を撫でると身体が強張った。

「っ……………あ、あの、隊長…!」

顔をバンブルビーの肩に伏せたままなので見えないが、ストロングアームがどんな顔をしているか彼には予想が付いた。真っ赤になって困った顔をしていることだろう。

「た、大変、御迷惑をお掛け致しました…!」

恥じ入るストロングアームの頭をまた撫で、ついでに背中をポムポムと叩いて落ち着かせる。

「大丈夫だよストロングアーム、俺は何一つとして迷惑だと思っていないよ。寧ろ、頼られて嬉しかった」

身を離したストロングアームはバンブルビーが予想した通り真っ赤になって困った表情をしていた。

「……今後はこのような事が無いように気を付けます」

「まぁ、無いに越した事は無いだろうが…」

紅潮した頬に指を這わせると、ストロングアームは一瞬ピクリと睫毛を震わせただけでバンブルビーを止める事はしなかった。そのまま頬を両手で包んで引き寄せ、朱の差した目元に口づける。

「俺はいつでも君の傍に居るから、たまには嘘でも頼るフリをしてくれると嬉しい」

ストロングアームは大人の顔に子どものような表情で『はい…』と笑った。

·◆結構頑丈+超自己回復力だから大丈夫。 

スト「!!? 隊長、どうかしたんですかその傷!?」
ビー「ん? ああ、大した事じゃないんだが、巡回の途中で道端に停まっていたら当て逃げされてしまって…」
スト「そんな…! フィクシットに…!いえ、ラチェットを呼んで診て貰った方が…!」
ビー「大丈夫、直ぐに治る程度の傷…って、ストロングアーム!? そんな泣きそうな顔をしないでくれ、本当に大丈夫だから!」
スト「た、隊長に何か有ったら…私、私は…―」
ビー「分かった、今度からは気を付ける。だから、落ち着いてくれ。な?」ポンポン…ナデナデ

·強くなる日までは
◇◇◇◇◇

「ダイくんエアくん!! ――ぅぐっ!!」

「「ストっ!?」」

マイクロンは守られているだけの弱い存在ではないとは分かっている。
それでも、大型のディセプティコンに攻撃されそうになっているのを黙って見ていられる筈が無く、ダイくんとエアくんを咄嗟に胸に抱え込んで庇う。
避ける間も無く背中にガキンッ!!と衝撃が襲った。

「はっ!! ディセプティコンのマイクロンを庇うなんざ、馬鹿なオートボットだなぁ!!」

遅れてやって来た痛みに蹲りながらも、ダイくんとエアくんを「行って!!」と押しやる。
しかし―――

「ここで逃げるわけ無ぇだろ!俺達にだって男の矜持ってモノが有るんだ!」

「ストに傷まで付けられたんだ!利子付けて返さねぇと腹の虫が治まらねぇ!」

ダイくんとエアくんは逃げるどころか私の傍らに立って、臨戦態勢を取った。

「ははっ!! チビ共に何が出来―――」

「―――大切な相手を守るくらいは……出来るんだぜぃっ!!」

猛スピードで駆けて来たバイクが、その勢いのままトランスフォームして敵を蹴り飛ばす。

「!?―――ガ…ハッ……っ!!」

巨体が宙を舞い、地面を数度バウンドして止まった。

「「ボスっ!!」」

「お前達は嬢ちゃんの傍に居ろ。嬢ちゃん、その場から動くんじゃねぇぜぃ?」

フラクチャーの口は弧を画いているが、笑顔と言うには雰囲気が不穏で、眼の赤がいつもよりも濃く見える。

「「ほーい!」」

「……は…ぃ…」

ブレードを出して悠然と歩いて行くフラクチャーは、体格的には相手より劣っている筈なのに、全くと言って良いほど負ける気がしない。
実際、力押しの相手に対してヒラリと避けては柔い箇所を斬り付けたり、装甲の隙間に爆弾を取り付けて破損させたりと、遊んでいるように見えるほど強かった。

巨体が地面に倒れ伏すと、足で小突いて反応を確かめてから縛り上げる。


「……な…ぜ、オートボット…と、ディセプティコン…なの…に……」

「なんだ、まだ意識が有んのか。オートボットもディセプティコンも関係無ぇ、ダイブボムもエアレイザーも嬢ちゃんも俺の大切な家族だ。それを傷付けたんだ、本当はお前を殺してやりてぇ気分なんだぜぃ? ……まぁ、嬢ちゃんが怒るだろうからしねぇが」

縄が解けないのを確認すると、そのまま放置してこっちに戻って来た。
片膝を地面に突いて私の前に屈み視線を合わせる。
気まずい思いで正座で背筋を伸ばして目を泳がせると、私の頭をポンポンと撫でて眉尻を下げた。

「ダイブボムもエアレイザーも強くて頑丈だ、庇うのは損傷しねぇ自信が有る時だけにしろ。……けど、オートボットとしては正解なんだろうな…。損傷の具合はどうだ?」

「す、少し痛いけど、大した傷ではないんじゃないかしら…」

「大した傷だぞ、直ぐ帰ってリペアしねぇと」

「ドアのジョイントが歪んで壊れかけてる」

ダイくんエアくんの言葉で、急にビリビリと背中が痛み出した。
思わず顔が歪む。

「痛ぇのか? 痛ぇんだな? 少しの間だけ我慢しててくれ、直ぐに着く」

「っ、わ!? フ、フラクチャー!」

抱え上げられて反射的にフラクチャーの肩にしがみつく。
膝裏と腰を支えるいわゆる『お姫様抱っこ』に動揺して藻掻いた。

「駄目っ!降ろして! 私、重いから! フラクチャーが折れ――」

「暴れたら折れるかもしれねぇんだぜぃ。大人しくしててくれ」

穏やかで、でも有無を言わせない声に固まる。
急にフラクチャーが知らない人になったようで不安になった。
いつもなら『折れねぇんだぜぃ』と困ったように笑ってくれる場面なのに…。

「あー……っと、悪ぃ、怯えさせたか?」

「……少し…」

「だよな。……俺は嬢ちゃんの無謀なほど勇敢なところ、嫌いじゃねぇんだぜぃ。けど、損傷されると…辛い。守れなかった自分にもダイブボムとエアレイザーにも腹が立つし、弱い嬢ちゃんにも腹が立つ。自由にさせてやりたいのに、時々、行動を制限したくなる。……優しくなくて悪ぃ」

今度はフッと困ったように笑ってくれたフラクチャーに愛しさが込み上げて、涙が出そうだった。

「……貴方は優しいわ。心配させてごめんなさい。守ってくれて有難う。でも…」

「俺達を守りてぇ嬢ちゃんの意思を否定するつもりは無ぇぜぃ。けど、今はまだ俺達に守られててくれよ。嬢ちゃんが強くなったら俺達をたくさん守ってくれれば良いだろ? それじゃあ駄目か?」

「……駄目じゃないわ…」

涙が溢れないようにグッと唇を噛んで堪えたのに、フラクチャーに目尻を舐められて呆気無く涙腺が崩壊した。

「っ、……もう!フラクチャー!」

「泣きてぇ時は泣けば良い、俺達の前で我慢なんてしなくて良い。嬢ちゃんの全てを受け止めるから、全部見せて欲しいんだぜぃ」

ボロボロと涙が溢れて、たぶん不細工な顔になっている筈なのに、フラクチャーは嬉しそうに涙を舐め取る。

「…ぅ、うぅ…、いつか、フラクチャーの泣き顔、見てやる…」

「良いぜぃ、俺は困らねぇ。なんなら嬢ちゃんが俺を泣かせてくれても良いぜぃ?」

ニヒッと笑う顔がほんのり朱に染まって、フラクチャーはやっぱり美人で優しくて私の大切なフラクチャーだった。

·「ご機嫌いかが?サンダーフーフ」
「……オメェの面ぁ見るまではすこぶるご機嫌だったぜ」
後ろ手に手錠を掛けられて柱に繋がれ、床に胡座をかいていたサンダーフーフは、内心は焦りながらもゆったりと言葉を紡ぐ。
「見張りは赤ぇ坊っちゃんの仕事じゃねぇのか? 何でオメェが来んでぃ」
「あら、予想はついているでしょう? 代わって貰ったのよ、私が遊ぶ為に」
ストロングアームが何の躊躇いも無くサンダーフーフのボトムに手を掛け、無遠慮に前を寛げてモノを外気に晒す。
「んー……、体格に見合ったサイズではあるけど…。休眠中でこれなら、臨戦態勢になったら相当大きいわよねぇ? ……可愛くない」
「勝手にテメェのモン引っ張り出しといて可愛く無ぇって何でぃ!? さっさと戻せ!」
「何もしないで戻すなんて私の矜持が許さないわ。いざ!……はむっ」
「っ!! ~~~っの、エロガキ!」


◇◇◇◇◇

「んっ…ん……っ、ぷはっ…! さすがに…、こうも大きいと…顎も舌も…疲れるわ…」

ストロングアームが口を離すと、唾液と先走りでテラテラと光る雄茎が天を向いてそそり立ち、物欲しそうにヒクヒクと身を震わせる。

「嫌がっても体は正直よねぇ…ふふ、気持ち良いでしょう? それなのに、貴方達ったら私の誘いを断るんだもの、理解出来無いわ」

無言で睨んでいるサンダーフーフに構わずストロングアームはボトムを脱ぎ捨て、彼の腰を跨いで向かい合わせに膝立ちになった。

「……止めろ。好きでも無ぇ女とぁしたくねぇ、ガキなら尚更なぁ」

「お綺麗な事ね、童貞というわけではないのでしょう? 入りさえすれば、相手が誰であろうと同じだと思うんだけど…。何なら目隠しでもする? 好きな相手としている気分になれるんじゃない?」

「そういう問題じゃねぇんでぃ、自分の事大切にしてやれや、馬鹿娘」

「? 意味が分からないわ」

口淫と並行して行っていた自慰で秘裂からしとどに蜜を溢し、目元を朱に染めてストロングアームはほぅ…と濡れた溜め息を吐く。

「さっきは貴方を気持ち良くしてあげたんだから、今度は私が気持ち良くなる番よ」

逃げ様も無いサンダーフーフがせめてもの意志表示に放つ刺さるような怒気を真正面から受け止めて、モノに手を添えてゆっくり腰を降ろしていく。

「さ…すが…に、…キツい…わね…っ…」

普段はごく一般的なオートボットを相手にしているだけに、ディセプティコンでも大きい部類のサンダーフーフのモノを挿れるのは容易ではない。
それでも、意識的に深く呼吸を繰り返しながら沈めていくとズプッ…と先端を咥え込み、あとは脚の力を抜いて腰を落とした。

「―――っは、ぁ…あああああぁああっ!!……あああぁ…ぁ…んぅ…っ」

「……っ!!」

自重で深々と呑み込んだモノの質量に呼吸が詰まり、それに伴って、ただでさえ狭い肉壁がサンダーフーフのモノをギュウギュウと締め付けた。

「こ…っ、のガキ!…っ…体格差ぁ考えろってんでぃ…!」

眉間に皺を寄せ苦痛に耐えるサンダーフーフに、ストロングアームは「…ふふっ…」と息を乱しながら蕩けた笑顔を向けて、繋がっている場所に指を這わす。

「凄い…ギチギチ…、…ぁ、は…っ…全部…入んない…わ。……っ、お腹の中…、ヒクヒク…して……んぅ…っ、ぁ…熱くて…苦し…くて、…気持ち…良い…っ。…んっ…!」

ストロングアームがユラユラと腰を揺らしてサンダーフーフの味を媚肉に擦り込んだ。
身体の中心を挿し貫く異質にナカが馴染むと、ただ締め付けていただけの隘路が蠕動し、しゃぶるように緩急を付けてより奥に胤を獲ようと雄を誘い込む。

「……っ、してぇなら一人でしてろ! 俺はオメェに興味が無ぇ!」

「…ふ、ふふ…。…興味…なんて、…っ、無くても…良いわ。…っ、は…、私のナカを…満たしてくれれば…それで充分よ…」

·虚ろを満たすは…
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表現が人間とロボの中間を行っているので、ヒューマノイドくらいの感覚で読んで下さい。
途元ネタは友人の呟きから。



◇◇◇◇◇

「隊長!ディセプティコン一匹狩って来ました!」

異常にテンションの高い声を上げてストロングアームがバンブルビーに駆け寄る。
その手には頸から引き千切られた頭部が抱えられていた。

「そうか」

チラリと一瞥をくれただけでそれ以上の関心を示さないバンブルビーに、ストロングアームは土産をポイッと地面に投げ棄て、彼の肩に両腕を絡めて撓垂れる。

「それだけですかー?隊長。私、頑張ったんですよ? ご褒美くれても良いと思いませんか?」

引き締まった身体の中で唯一肉付きの良い胸をバンブルビーの胸板に押し付け、太股で彼の太股を擦り上げて誘う。
バンブルビーの無関心に慣れているストロングアームは、催促の仕方も手慣れていた。

「……チッ…、この淫乱が…!」

バンブルビーは不機嫌に吐き捨てるとストロングアームの後頭部の髪を鷲掴んで引き寄せ、隙間無く塞ぐように唇を合わせた。
『待ってました』とばかりに招く口腔に舌を突き入れ、双方の口内オイルで滑りを帯びた内部をグチグチと掻き混ぜる。

「…っん…、…んぅ……んん…っ…ん…」

鼻を鳴らして悦ぶストロングアームとは対照的に、冷めた顔で咽喉深くまで蹂躙したバンブルビーは、絡み付く舌に構わず『義務は果たした』とばかりに唇を離す。

「ん…ぁ……」

口内オイルがストロングアームの未練のように糸を引き、直ぐに途切れた。
蕩けた眼差しで続きを強請るストロングアームを振り払うように突き放すと、そのぞんざいな扱いに後頭部の頭髪が数本ブチブチと千切れて指に絡む。

「行け、もっとディセプティコンを狩って来い。それくらいしかお前には使い途が無いからな」

「……はぁい…」

不服そうな態度のストロングアームに目を眇めると、発破を掛ける為に一言付け足す。

「……成果と気分次第では褒美を弾んでやっても良い」

「!! 分かりました!いーっぱい狩って来ますね!」

途端にパッと駆け出したストロングアームに一瞥すらくれず、バンブルビーは指に絡んだ髪を無造作に払い捨てた。

・・・・・・・・・・
中略
・・・・・・・・・・

「隊長! いーっぱい狩って来ましたよ! ご褒美下さ…い?」

バンブルビーに駆け寄り、取って来た頭部を見せる。
が、無反応なのはいつもの事だとしても、何か取り巻く雰囲気が違うバンブルビーに、ボトボトと荷物を捨てて頬に指を這わす。

「? 隊長、何か怒っていますか?」

「……………褒美が欲しいんだったら下を脱いで壁に手を突け」

質問には答えず、ボトムの前を寛げるとコネクタを取り出して扱く。
淡泊な性格の割に使い込まれた御立派なモノが次第に芯を持ち手の中で形を変えて天を仰ぐが、バンブルビーの表情に欲情の色は見られない。

ストロングアームはバンブルビーが何を考えているのか偶に知りたいと思うのだが結局分からず、今回もフ…と小さな溜め息を一つ吐いて諦めた。
ボトムを脱いで傍に放ると、腰だけ突き出す格好で壁に手を突いて立つ。

「―――っ、は!!ぁあああああぁぁぁああっ!!んっ!……んぅ…っ!」

期待で濡れているとは言え潤っているとは言い難い隘路に、長大な杭が一気に奥深くまで挿入された。
解されないままにメリメリと圧し拡げられた内壁は、それでもコネクタを受け入れた悦びに潤滑オイルを分泌する。

「……誰彼構わず咥え込んでいる割には、相変わらず狭いな…」

バンブルビーは独り言のように呟くとストロングアームの腰を掴んで、まだ馴染んでいない狭いレセプタを、構わず更に奥へと突き上げる。

「ぅあっ!! …っは、はぁっ…ぁん! んっ…んぅっ…ぁああんっ!! ぁ…はっ…っ、隊…ちょ…、っん! き…もち…良…ぃ…っ、んんっ!」

奥を穿つ度にストロングアームは背中を撓らせてビクビクと震え、滑る腔壁がしゃぶるように蠢く。

·ビー「……ぅ…ん…? っ!?ストロングアーム!」
スト「あ、起きちゃいましたか? 寝てて良いですよ隊長、私が勝手にするので」
ビー「いやいやいや!駄目だから! そういう事は好きな相手としなさい!」(///□///;)
スト「私は隊長が好きです、尊敬しています。誰とするよりも、隊長とするのが一番気持ち良いです」
ビー「~~~っ!? 真っ直ぐな性格だけは変わらないんだな…。と、とにかく、俺は君とはしない。部屋に戻りなさい」
スト「じゃあ、口で…」
ビー「駄目。部屋に戻りなさい」
スト「せめてキスだけでも…」
ビー「戻りなさい」
スト「……一緒に寝るだけでも」
ビー「駄…」
スト「何もしないです、傍に居るだけで良いです。お願いします、隊長」
ビー「…………………………はぁ…。何かしたら追い出すからな?」
スト「!! はい!愛してます隊長!」
ビー「……………はぁ…」

·ダイエアを抱っこしてD軍訪問。
ダイ「ただいま帰りましたぜ!」
エア「ただいま帰ったッス!」
フラ「おぅ、お帰…り、ってオートボットの嬢ちゃん?」
鋼狼「……要求は何だい?出来る限り対処しよう。だから、ダイブボムとエアレイザーには手を出さないでくれないか?」
スト「ぇ!? ……う、う~ん、要求…ね…。暫く私をここに居させてくれないかしら?」
鋼狼「……今度は何を企んでいる?」
幻狼「スチール、考え過ぎだ。この子はあの『ストロングアーム』とは別人だろう、目が荒んでいない」
鋼狼「……確かに世間知らずそうな顔をしているが…。……良いだろう。ただし、行動は制限させて貰うからな?」
スト「了解」
ダイエア「「お!良かったな姉ちゃん!」」
フラ「……何でお前達が喜んでんだぜぃ?」

·ストちゃんがSGに来た場合のD軍。

鹿「おぅ、オメェが別の世界から来たっていうストロングアームか」
スト「……そうよ。何か用?」
鹿「用ってか、挨拶だけしとこうと思っただけでぃ。何か困った事が有ったら遠慮無く俺に言え、何とかしてやっから」
スト「……………誰?貴方…」(゚。゚;)
鹿「ぁん? そっちの世界にゃ俺ぁ居なかったのか?サンダーフーフってんでぃ。で?何か困ってる事ぁ無ぇか?」
スト「こっちの世界にもサンダーフーフは居たけど…。ぇ、えと…、スチールジョーに『行動を制限させて貰う』と言われたけど、どこまでは歩き回っても良いのか分からなくて」
鹿「別に、入って困るトコぁ無ぇ気もすんが。まぁ、着いて来い、案内すらぁ。ぁ、オメェの部屋は決まってっか?」
スト「い、いえ、何も言われてないわ」
鹿「なら部屋も決めねぇとな。フィルチ嬢の部屋は…無理だな。グロウストライク…も駄目だろな…」
スト「物置の片隅でも良いわよ?」
鹿「は? 女子供をそんなトコで寝せれるかってんでぃ、そんな事するくれぇなら部屋譲って俺が物置で寝らぁ」
スト「……………誰?貴方…」(((((゚。゚;)
鹿「だから、サンダーフーフだってんでぃ。
鍵が掛かる部屋にしねぇとな。ここにゃガキに手ぇ出すような不届き者が居ねぇとぁ思うが、用心するに越した事ぁ無ぇかんなぁ、嫁入り前の娘なんだし」
スト「サンダーフーフの口からそんな言葉が出るなんて凄い違和感!!」Σ(°Д°;)


◇◇◇◇◇
鹿さんルート。(笑)
「泣きてぇ時ぁ胸貸すぜ」とか、ストちゃんが苦手な相手に遭遇した時に背中に庇うとか堪らんわ。

·ストちゃんをSGビーがお迎え。


ビー「ああ、こんなところに居たのか。……来い。帰るぞ」
スト「……隊長…」
ビー「お前が俺無しで生きていけるとでも?」
スト「っ……、私は…」
鹿「――悪ぃが、この嬢ちゃんは他人を傷付けらんねぇ優しい性格してんでぃ、オメェの血生臭ぇ手で汚されちゃあ困る。退きな」
ビー「……………お前は俺のものだストロングアーム。今度迎えに来る時は大人しく従え」

スト「……隊長…」
鹿「着いて行きたかったか?」
スト「ええ、邪魔しないで欲しかったわ。
……なんてね、嘘よ。止めてくれて有難うサンダーフーフ。私の世界の隊長と違うと分かっていても、危うく着いて行きそうだったから」

·鋼「……何をしているのかな?」
スト「癒されてるわ。耳も尻尾も触らせてくれるって言うから」
幻「癒されている。膝枕を頼んだら許可してくれたのでな」
鋼「お嬢さん、気軽に男に気を許してはいけない。特にコイツは文字通り狼なんだから」
幻「迷子のお嬢さんには癒しが必要なんだ、硬い事を言うな」
鋼「だからと言って何故お前まで癒されているんだ? 仕事しろ」
幻「お前が来たら仕事をするつもりだったさ。
交代だ、スチール」
鋼「俺は膝枕は遠慮を…」
スト「嫌?」
鋼「そういう問題では…」
幻「お嬢さんにその硬い頭を揉み解して貰えスチール。で、あわよくば…、いや、それは気が早いか。じゃあ頑張れ、期待している」
鋼「……何をだ」

·嘘吐き。 

表側に来たSGストちゃん。


狼「捕まえた。やぁ、初めましてお嬢さん」
Sスト「っ、スチールジョー!? ヤダっ!! 放してっ!! 近付かないでっ!!」
狼「おや? 好戦的と聞いていたが『俺』には別なのかな? そんなに怯えなくても良いだろう?俺は君にまだ何もしていないんだから」
Sスト「怯えてなんていないわよっ!! 貴方が大嫌いだから近付きたくないだけっ!! 私の目の前に現れないでっ!!」
狼「ふーん? 君は『俺』の事が好きなのか。隊長殿の匂いがベットリ染み付いているわりには純情な事だな」
Sスト「っ、違う!!大嫌い大嫌い大嫌い!!私は隊長さえ居ればそれで良い!!貴方なんて好きじゃない!!」
狼「そう?それは残念。―――で、本題。君が向こうに戻る方法、俺のお嬢さんがこっちに戻る方法を知らないか?」
Sスト「知ってたらとっくに戻ってるわ!! こんな…こんな世界に居たら私は…! っ、隊長…隊長…隊長…!」
狼「可愛いね、ストロングアーム。俺達のアジトに拐おうかと思ったが、君は隊長殿の傍で甘やかされた方が良さそうだ。じゃあ、また。―――っと、そうだ。俺は君の事、俺のお嬢さんの次くらいには好きだよ」
Sスト「~~~っ!! 煩い!! さっさと消えて!! 貴方なんて大っ嫌いっ!!」

·依存と恋心


常なら笑いながらディセプティコンを壊すお嬢さんが、今は俺の腕の中で子供のようにベソベソと泣き続けている。焦点の合っていないオプティックに舌を這わせて涙を舐め取るが、直ぐにまたホロホロと涙を溢した。

「…た、隊長…、隊長…っ…ぅ」

「お前はバンブルビーの傍でないと生きられないと思っているだろうが、それはそう刷り込まれているからに過ぎない。お前は自分が生きたい場所で生きて良いんだ」

「…隊…ちょ…」

触れる身体の冷たさに反して熱い排気が浅く短くハクハクと繰り返される。当然だ、腹から背中まで貫通した穴から循環オイルが流れ続けているのだから。
この深さの損傷なら眠らせてリペアしたいのだが、混乱したブレインは外部からの信号を遮断してスリープモードにならず、仕方無く最終手段に出る事にした。接続し内側から強制シャットダウンの信号を送るのだ。
幸い…と言って良いのかは分からないがお嬢さんは接続に慣れており、指の腹でレセプタのハッチを撫でると直ぐに開く。意識が朦朧としながらも反応するのだから、この子がどんな育てられ方をしたかが分かろうというものだ。
爪で内部を傷付けないように慎重に指を1本挿入し内壁を撫でると、そう教え込まれた身体は直ぐにジュワリと潤滑オイルを分泌し、外部まで漏れ滴るほど指を濡らした。

「っ…ぅ…、は…ぁ……」

オプティックが溶けそうなほど涙を溢して悲嘆に暮れながらも、レセプタは異物を受け入れた悦びに内壁をうねらせる。

「力を抜いてゆっくり深く排気しろ。辛かったら言え」

解れ具合を確かめて指を増やすが、慣れた身体はすんなり2本3本と咥え込み、これならば問題無く入るだろうと判断を下す。
コネクタを取り出すと他人事のように『こんな物を突っ込まれるのは苦しいだろうな』と苦く思うが、抱え直したお嬢さんの腰をゆっくりコネクタの上に下ろした。

「っ、は…ぁ、あ…ぁぁ…ぁ…あぁぁぁ…っ」

今にも息絶えそうにか細く喘いでお嬢さんが俺の首に縋り付く。
見るからに苦しそうでありながらも、レセプタは俺の長大な一物を抵抗も無く呑み込んだ。

「っ…良い子だ、もう少しだけ我慢してくれ」

背中を優しく撫でてやると、宙をさ迷っていたお嬢さんの焦点が俺に結ばれて今気付いたように目を見開く。

「っ…スチ…違う、ファ…トムジョ……?」

お嬢さんの動揺に合わせてレセプタがキュウキュウと締まった。
傷付いた乙女のような顔で俺を見る。いや、俺を通してスチールを見る。
縋ってしまった事を悔やむように手を突っ張るが、構わず腰を引き寄せて接合を深くする。

「ひっ…ぁ、…ぃ…ゃ…、ヤ…ダ…ヤダ…ヤダヤダヤダ…、や…ぁ…」

耳を澄ますようにお嬢さんの波長を探っていると、唐突に大音量のノイズがブレインを揺らした。繋がったらしい。
明確な言語の体を成していないが、バンブルビーに対する異常なまでの依存、世界に対する憎しみ、自分に対する嫌悪、美しいものへの憧憬と諦念、そしてスチールへの無自覚な恋心。
剥き出しの感情に呑まれそうになるのをグッと堪え、シャットダウンの信号を送る。

「ぅ…あっ!! ぁ…っ…―――」

お嬢さんの身体が硬直し、オプティックから光が失われた。
アイシャッターが下り生命維持機能以外が停止するとお嬢さんの身体がグニャリと弛緩して俺の胸に倒れ込む。
その首筋に鼻先を擦り寄せて甘やかな匂いを胸いっぱいに吸い込むと、苦い思いも同時に湧いた。

「……は…、気持ち良いな…、このままで居られたらどんなに良いか…。だが、お前を腹上死させたくも無い」

軽く揺さ振ってレセプタの様子を確かめる。体重が掛かっているだけに、かなり深いところまで入っていた。

「…全く…。振り回されてやるんだ、これくらい許せよ?ストロングアーム」

また首筋に鼻先を擦り寄せると、ズッ…と腰を引き浅いところで精オイルを放つ。
とは言え、犬科の性を持つだけに一度に出る量は多く、内部に収まり切れなかった分が接合部から溢れた。
コネクタを抜くと、内部に出した分も腿を伝い落ちる。
だがそれで構わない。目的はお嬢さんに俺の匂いを付ける事なのだから。
ディセプティコンには鼻が利く者が多い。俺の匂いが付いていれば罷り間違っても危害を加える事は無かろう。

「匂いが消えるまでは俺の傍に居て貰うぞ。その間に、バンブルビー以外の生きる目的を見付けてくれ。もしそれがスチールなら俺は嬉しい。……俺ならもっと嬉しいが」

知覚が停止していると分かっているが、お嬢さんの唇に恭しく触れるだけのキスを落とした。

·狂気と純情


「……ハニービー、聞いて下さい…」

ストロングアームは自室に戻るなり隠し棚から硝子瓶を取り出し、ベッドに寝転がって話し掛けた。
両手に乗るサイズの強化硝子製の瓶は空気が入らないようにホルマリンで満たされ、開かないように密封されている。勿論、中に漂っているモノを長期保存する為に。
ストロングアームが尊敬し依存する存在であるバンブルビーの左目が、ある日から青から黄に変わった。スチールジョーから抉り取った目を嵌め込んだのだ。
当然ながら本来の左目は抜き取られて、不要品として廃棄されそうになったところでストロングアームが平身低頭して懇願し、嫌そうな顔をされながらも漸く入手したのがコレだ。
黙って愚痴を聞いてくれる眼球をストロングアームは愛着を込めて『ハニービー』と呼んでいる。

「隊長もスチールジョーも私の事を邪魔者扱いするんですよ? 私だってスチールジョーで遊びたかったのに…」

ストロングアームが寝返りを打つと、眼球がフヨヨ…とホルマリンの中で揺れる。

「あ、違いますからね!? 隊長に文句が有るわけじゃなくて!…有るわけじゃ…なくて……、私の事も…見て欲しいなぁ…って、思って…」

硝子瓶を額に押し付け目を閉じる。
と、唐突にドアが開いた。

「ストロングアーム」

当然ながらドアにロックはしてあるが、バンブルビーには解錠できるようにしてある。
ずかずかと部屋に入って来たバンブルビーに、ストロングアームは慌ててベッドを降り姿勢を正した。

「……問題は無さそうだな、目に付く奴等に片っ端から八つ当たりしたと聞いたが」

「問題無くないです落ち込んでいます! 慰めて下さい!」

ズイッと顔を寄せて訴えると、バンブルビーが右手でストロングアームの唇を撫でた。
ヌルリとした感触に、見ると彼の右手は血に濡れている。

「隊長!! 怪我をしているのですか!?」

「違う、俺の血じゃない」

「……じゃあ…、もしかして…――」

ストロングアームは唇に舌を這わせ血を舐め取った。
口内で転がすように血の味を確かめてから飲み下すとフルッと身震いして目元を朱に染める。

「……どうだ?スチールジョーの味は」

答えずバンブルビーの右手にソッと両手を添えて人差し指の先にチュッ…と吸い付き、ソロソロと口内に含んだ。

「美味いか?」

「ん…んっ…ふ…ぁ、はぃ…、お…いひぃ、れふ…」

爪の生え際や皮膚との隙間まで丁寧に舐め取り終えると、次は中指に移る。
トロリと蕩けた眼差しで熱い吐息を溢し指をしゃぶるストロングアームを、バンブルビーは温度が無いような眼差しで観察する。
無意識に内腿を擦り合わせる姿に僅かに目を眇めると、指先で上顎を突いて無理矢理に仰向かせた。

「っ…ぅ……」

夢から覚めたようなキョトンとした表情のストロングアームに顔を近付けて、青と黄の泥沼のような目で彼女の目を覗き込む。

「……忘れるな、お前は俺の手駒であり俺の指示に従ってこそ生きる価値が有る。スチールジョーは俺の玩具であり他人が勝手に遊ぶ事は許さない。お前がスチールジョーで遊べるのは俺が許可した時だけだ」

「……………ひゃぃ…」

睫毛を震わせて目を伏せ返事をしたストロングアームを宥めるように舌を優しく擽る。
血を擦り付けながらクチクチと掻き回せば、また直ぐにストロングアームの表情は蕩けた。

「……気が向いたらお前にもお零れをくれてやる。良い子にしていろ、ストロングアーム」

微かに胸にチクリとしたものを感じながらも、ストロングアームはバンブルビーから気紛れに与えられるお零れに縋り付いて「…は…ぃ…」と頷いた

·スト「フィルチ、貴方の部屋、布団が無いように見えるんだけど、どうやって寝ているの?」
鴉「どうって、―――トランスフォーム!」
大きいクッションの上に座る。
鴉「ビーストモードでウトウト~…って。天然羽根布団が有るから。スト、一緒に寝るならお腹の下に入れてあげるよ?」
スト「うっ…、魅力的な提案!モフモフ…!」
鴉「寝惚けて踏んだらゴメンね?」
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