証明不可のⅩ=1

 喘ぎ声。未だ幼い。
 男女のまぐわい事の際に喘ぐ呼吸すら不慣れな呼吸。
 自分の体に起きている、非日常だが日常の陰の出来事に驚いている様子が呼吸だけで解る。
 彼女はまだ若かった。
 まだ成年ではない。
 年齢的に高校を卒業したかどうかも怪しい。
 痴態というには瑞々しさが弾けており、使い古された形容の青い果実と言う表現が殊の外、似合っていた。
 やや、痩身。未成熟な少女の体。
 女と言うには若い年齢。
 しっとりとした汗が額に前髪を貼り付かせる。
 荒い呼吸。男を悦ばせる為の性技も知らない。
 彼女はただ、自分を粗暴に貫く浅黒い肌の男に抱きつくだけで精一杯だった。
 苦しそうに顔を顰める。そうかと思うと、悦楽に歪む、だらしないニュアンスを頬に浮かべる。
 瞳は固く閉じたまま。全裸の2人。
 対面座位で抱き合う。
 男の大柄で浅黒い肌が、少女の白く華奢な体を一層引き立てる。
 少女は自ら腰を前後に揺すり、深い快楽を得ようと努力する。
 努力すればするほど、押し寄せる快楽に飲み込まれそうになり呻く一言も出なくなる。喋々喃々とこの男と耳元同士で語り合っていた1時間前までが遠い過去のように思える。
 饐えるような汗の臭いと愛液の匂い。
 その匂いに脳髄を侵食されたかのように少女は只管、男を喜ばせる事に専念した。……今はそれしか考えられないし考えたくない。
 少女の未成熟な体のラインは実に流麗な美しさを見せていた。
 女性の美しさへと変貌する直前の少女のあどけなさがそこに同居している。
 痩身気味な身体に、差異によるアンバランス感で性的嗜好を刺激させる、良く実った胸。
 下から掌で持ち上げれば、指の間から美肉が零れ落ちそうな錯覚。ベッドの下に散乱している衣服や下着の中に埋もれるブラのサイズから目測するにFカップはある。
 都市伝説に近いとジョークで謳われる痩せの巨乳体型。統計的にはCカップ以上になると、それに伴い身体自体も肉付きがよくなり、肩幅が広がる。
 だが、彼女は小さな華奢な肩にアンバランス嗜好をそそられるFカップのブラを用いている。
 その胸が伊達では無い証拠に、彼女が揺れる度にたわわな胸は乱暴に暴れる。
 男もその胸を放置するはずが無く、彼女の唇に吸い付き、彼女の小さな舌を飲み込む勢いで貪りながら、右手で少女の右胸を力強く揉みしだく。
 興奮するまでは陥没していた小さな造りの可憐な乳首も、今では立派に存在をアピールして固く隆起している。
 男にいたぶられる為に存在する性的な少女。
 男に少し乱暴に固く尖った乳首を捻り上げられると、歯を食い縛って全身を硬直させる。
 そして男も心得ていた。
 この少女は乳首を捻り上げられると緊張が走り、膣圧も上がるので男根が急激に締め付けられる。
 じっとりとしたセックス。
 男も少女も何も喋らない。
 男はただの性的快楽を少女に与え続ける機械に変貌した。
 男はそれで良いのだと思っている。少女も男の性技を受け入れる為に存在していると理解している。
 男の射精まで未だ少し時間がある。
 少女は密着した部分からしとどに愛液と、小水と潮が混じった液体を溢れさせながら幼い喘ぎ声を挙げる。
 男を知って日は浅い、実に未成熟な喘ぎ声。
 少し鼻に掛かる、甘えた声が荒い吐息と共に唇から溢れ出る。
 男は丸みを帯び始めた尻肉を両手で掴み、彼女の体を浮かせて一気に手を放す。
 少女は自重で男の股間に落ちて接合部分に深く突き刺さる。
 今まで幾度と無く子宮の入り口を連打されていたのに、今度は子宮口を押し広げられる衝撃を感じ、快楽よりも驚愕の表情が浮かんだ……その表情に汗が弾けて飛ぶ。
 嗜虐を擽られる表情。男根が更に硬度を増す。
「……壊れるっ」
 少女は辛うじて男に抵抗の意思を見せた。
 男の胸を両手の拳でとんとんと叩くその小さな抵抗の素振りに男は更に情欲を焚きつけられる。
 少女の腰を左右の手で掴み、連結部分を強く押し込んでから前後左右に激しく揺さぶる。
 彼女の膣の中では長大な男根が膣の壁面を破らんばかりに暴れている。
 少女は思わず婀娜っぽい大きな息を吐いた。
 腹部に溜まっていた空気を全て押し出したような息。
 熱っぽく湿っぽい息。顔が上気し頬が赤くなる。目が蕩ける。
 彼女の張りと形を具えた、突き出るような胸が別の器官のように大きく揺れる。
 彼女の胸の谷間からほんのりとミルクに似た甘い香りが立ち上る。
 密着した彼女の秘めやかな部分は、蹂躙されて愛液が泡を立てて淫らで粘液質な音を作り出す。咽せ返るような饐えた臭いがこの部屋に充満する。
 彼女は短めのセミロングを振り乱し、膣内で感じた異変に抵抗を強く見せた。
 男の射精が近い。
 彼女の抵抗は声にならない声を吐息と共に吐き出し、掌で男の胸を両手で押すだけの非力な物だった。
 小動物を苛めてやりたいと言う、優勢に立つ人間特有の心理が強く働く。
 男は腰を押さえつけて今度は自らが前後に機械的に削岩機のように動いて少女に快楽を積極的に提供する。
 少女は潮を吹きながら、子宮を激しく叩かれるたびに短く呻くだけだった。
 射精が近い。
 彼女の中で男のモノが更に硬度を増す。
 一瞬、少女の頭の中が白濁に埋没する。
 それとほぼ同時に、男は少女の膣内に性欲の限りを吐き出した。
 少女はただただ、自分の中で脈打つ男根とその先端から放出された粘りのある液体の熱さに放心するだけだった。
「…………」
 荒い呼吸。
 白濁したままの意識。時間の感覚が途切れる。
 自分が今何をして、何処に居て、何をされたのか忘却した。
 思い出す気も起きない。
 男は尚も体を小さく震わせ、男根の奥底に残った精子を小刻みに放出している。
 男の脈打つ逞しいものが未だに萎れないのを感じる。
 対面座位のまま、奥深くに射精を受けた彼女は、不意にベッドに仰向けに倒された。
 驚きの顔。漸く彼女の世界が動き出した。
 自分がこの男とセックスをして子種を存分に吐き出されたのだ。
 その男は、腰の痙攣が止まると、今度はズルリと少女の膣から長い愚息を引き抜き、精液が先端から垂れるのも構わずに、少女の顔に精液と愛液でコーティングされた自分自身を押し付ける。
 射精後の掃除を促す。
 少女は抵抗しなかった。
 生臭く青臭いぬるりとした男のモノを躊躇わずに銜える。
 前戯で見せるフェラチオとは意味が違う。
 男根の表面を執拗に舐め、男と自分の物が混じった粘液質な液体を飲み下しながら、男の尿道の筋を舌で刺激する。
 尿道の奥から、そこに残った精液を搾り出し、僅かなバキュームで吸い出す。
 射精後の男の尿道は敏感だ。強く吸い上げれば男の精巣付近やその関連の器官が痛みを訴える。
 飽く迄、優しくゆっくりだ。
 その表情が艶かしい。
 上気した少女の顔の隅に男を弄ぶ悪女の影が見える。
 少女のだらしなく開脚したままの間からは、精液が鼓動に合わせるように蠕動運動で押し出されている。
 小さな造りの彼女の大事な部分。
 充血して勃起気味のクリトリスが静かに存在するその下で、尿道口から潮か小便の雫を下腹部の痙攣と共に噴き出す。
 彼女の液体は膣から溢れる男の精液の溜まりに混じって、確かに男女がまぐわいを行った事実を残している。
 どんなにベッドが汚れても……彼女の汗や潮や小水、男の汗や精液で異臭に変わるほどベッドが汚れても2人とも全く意に介さない様子だ。
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