立海大付属
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『……え…。』
越前リョーマと柳蓮二が練習試合のシングルスで戦っていた。
『(リョーマが…負ける?原作でそんなシーンは存在しない…。練習試合ぐらいなら、原作に試合描写がないのも分かるけど……。)』
柳が4-0で勝っていた。
『(私は…立海のマネージャーだから、蓮二を応援しなきゃいけないのに……。リョーマが負けたら、この世界がおかしくなってしまいそう…。そんな気がしちゃう…。)』
赤「俺が負けた相手だってのに、柳先輩ボロ勝ちしちゃいそうっスね!」
雅「そのようじゃのう。」
『(…やっぱり、私がいる事で……世界の歯車にズレが生じてる…。)』
越前も柳も息を切らしていた。
『(蓮二が勝ってほしいけど…。)』
桑「ユエ、体調悪いのか?」
『え……ううん、大丈夫。』
比「無理はしないでくださいね。」
『…ありがとう、ジャッカル、比呂士。大丈夫だよ…。』
ユエは青ざめていた。
蓮「……ふう…柳蓮二の勝率……87%……。」
リ「…へぇ……。…アンタ、13%を引くなんて…運ないじゃん…。」
『(…ああ…蓮二、ごめん…。精市、弦一郎……皆、ごめん…。…心の底から、蓮二を応援出来ない…。)』
ブ「なんだよ、ユエ。本当に大丈夫か?」
『…う、うん…。』
幸村は自分のジャージをユエの肩にかける。
『せ…いいち…。』
精「…ユエ、君は今大事な分岐点にいるんだね。」
『…分かるの?』
弦「分岐点?それはなんだ?」
精「詳しくは分からない。ただ、ユエが…俺たちの元から離れるか、側に居てくれるか…。その分岐点。」
『…。』
雅「…どういう事…ぜよ。」
精「…どうしてだろう、どうして俺はこんな風に考えてしまうんだろう。でも、ユエの瞳が…そう言っている気がしたんだ。」
ブ「なんだよ、それ…。」
赤「幸村部長、そんな事言わないでくださいよ!!ね、ねぇ…ユエちゃん…。」
『……。』
赤「ユエちゃん…なんなんだよ、それ…。俺、ユエちゃんに居なくなってほしくねぇよ!」
ブ「お前は俺達のマネージャーだろぃ!?最後まで面倒見てくれよ!!」
桑「今いなくなったら誰が立海を、俺達を支える人間になるんだよ。」
比「…非現実的な話で戸惑いが隠せませんが、今居なくなられては私達が、私が困ってしまいます。」
弦「我々の勝利の瞬間を見る前に姿を消すなど、たるんどる!!」
雅「……離れるな。」
精「ユエ!」
『………うん。』
柳が5-0でリードしている所で、青学はタイムをかける。
精「蓮二、調子がいいみたいだね。」
蓮「ああ。普段より勝率が低いつもりだったが、俺の計算にミスがあったようだ。」
精「そうだね、勝率は後で見直そう。そうだろ、ユエ?」
『…うん。』
蓮「ユエ?」
ユエは立ち上がり肩にかかっている幸村のジャージを抑えながら越前の元へ走っていく。
『リョーマ!!』
リ「……なに?」
『何やってんの!?』
リ「何って…何だよ。」
越前は少しピリピリとしていた。自分のプレーに満足していない様子だった。
武「ユエ、いいのか?敵チームに喝いれに来ちゃってさ。」
『いいの。』
英「オチビを煽ってササッと終わらせようとしてない?」
『そうじゃない!』
薫「じゃあ、わざわざ何しにきやがった!」
『………。』
リ「ねぇ、なんな……」
そう言いかけた越前を強く抱きしめるユエ。
青学と幸村以外の立海レギュラー陣の全員が驚いていた。
『……勝って、勝ってよ。リョーマ、そんなテニスじゃなかったじゃん。』
リ「………いいの?俺の応援なんかしちゃって。」
『…勝って。』
リ「答えになってないって。」
越前は、ふっと笑って強くユエを抱き締め返す。
リ「勝つに決まってんじゃん。これでいい?」
『…うん。』
2人は離れ、越前は帽子をかぶりなおす。
国「…今の行動にはどういう意味があったんだ?」
秀「…好きな子からの応援っていうのは応えたいって思う物だよ。」
周「フフ…越前、羨ましいね。」
隆「越前の顔が変わったよ。」
貞「…越前の勝率、99%といった所だな。」
『…リョーマ。』
リ「何?」
『私、テニスが強い人好きだから。』
リ「はいはい。」
ラケットを握り締め、越前はコートへ向かった。
ユエは立海のベンチへ戻る。
精「ユエ。」
『…精市。』
精「あれでいいのかい?俺としては少し気に入らないけど。」
『…ごめん。』
精「違う。あの坊やとユエが付き合うのかなって考えたら気に入らないんだ。」
『私、リョーマと付き合う気はないよ。』
精「ふふっ…それならいいや。」
『だって私の好きな人は…。』
赤「へっ!?ユエちゃん彼氏いたの?」
『……秘密。』
ブ「な、なんだよ!教えろぃ!」
『(立海の皆が好きだよ。)』
試合は越前がどんどんと追い上げていく。今なら高校生にすら負けないような勢いだった。
試合は5-5にまでなっていた。
蓮「…お前の中で…なにが起きてる…?」
リ「さあね。…ねぇ、賭けない?」
蓮「賭け…だと?」
リ「…勝った方がユエに告白出来るって、どう?」
蓮「………いいだろう!」
一方的に負け始めていた柳もラリーが長く続くようになった。
赤「ああ~!!柳先輩どうしちまったんだよぉ!」
雅「あの1年がユエに抱きしめられて覚醒したって感じじゃの。」
『………。』
タイブレークにまで持ち込み、激闘の末、勝利したのは越前だった。
『……!!』
リ「…まだまだだね。」
『蓮二!!!』
ユエは泣きながら柳に近付き強く抱き締める。
リ「……ちぇ…。」
越前はその様子を見て告白する気が失せたらしい。青学のベンチへ戻り、桃城と菊丸にもみくちゃにされていた。
『(応援出来なくてごめん。私のせいで負けた…蓮二、本当にごめん…。)』
蓮「…ユエ、今の俺は汗くさいだろう?一度離れないか?」
『…蓮二………。』
蓮「何故練習試合でそんなに泣くんだ?きっと俺は弦一郎に怒られると思うが、ユエは何もしていないだろう?」
『……私…心の底から…蓮二を応援…出来な…くて……。』
蓮「ユエなりの理由があったんだろう。ユエは俺の、俺達の側でマネージャーを続けてくれるだけで良い。」
『………うん…。』
蓮「…まあ、たまには応援してくれると俺のモチベーションが変わるが。」
『……次は…応援するから……。…絶対に…蓮二の…応援する…。』
蓮「分かった、分かったから泣くな。」
柳は優しくユエの頭をぽんぽんと撫でる。そして手を引いて、立海のベンチへ戻った。
精「ユエ、泣かないでいいんだよ。」
『…だって、私…。』
精「立海はどんな試合にも勝たなきゃいけない。けれど、もし立海が勝つ事でユエが居なくなるなら…俺は…。……これ以上言ったら俺は部長失格なんだろうか。」
弦「…幸村らしくはないな。」
精「ふふ…たるんどる、って言わないのかい?」
弦「…ありえない、ありえないと思いながらも、ユエが居なくなった時の事を考えていた。」
『……。』
弦「…そこには光が存在しなかった。……ええい、たるんどる!!」
真田は自分自身をビンタする。
『げ、弦一郎…。』
赤「…へへ、自分で自分を叩くのはちょっとお笑いっスね。」
弦「赤也!!何か言ったか?」
赤「い、いえ!!」
雅「…幸村も真田も柳も、誰も気にする事じゃないぜよ。」
比「そうですね。勝利も勿論大事ですが、勝利よりも大事なものが出来てもおかしくはありません。」
ブ「俺達全員が思ってる事だからな。な、ジャッカル。」
桑「なんで俺に振るんだよ。ま、そのとおりだけどよ。」
精「ふふ…そうだね。ねぇ、ユエ。これからも俺達のマネージャーで居てくれる?」
『……こんな、大切に思ってくれる仲間がいて…居なくなる訳ないじゃん。』
ユエは涙を拭い、笑顔を見せた。
その頃青学。越前はあきらかに不機嫌そうな顔をしていた。
武「えっちぜーん。」
リ「なんすか。」
英「へっへー、振られちゃったね。」
リ「まだ告白もしてないっスよ。」
貞「先程の行動も謎が多いしな。」
周「ねぇ。実は僕もユエの事、告白するつもりだったんだ。」
リ「えっ、不二先輩も?」
周「うん。」
リ「……渡さないっス。」
周「ふふ。そうかい?だけど今は…立海の人たちに敵いそうもないね。」
リ「じゃ、先輩達もテニスぐらい立海に勝ってくださいよ。」
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越前リョーマと柳蓮二が練習試合のシングルスで戦っていた。
『(リョーマが…負ける?原作でそんなシーンは存在しない…。練習試合ぐらいなら、原作に試合描写がないのも分かるけど……。)』
柳が4-0で勝っていた。
『(私は…立海のマネージャーだから、蓮二を応援しなきゃいけないのに……。リョーマが負けたら、この世界がおかしくなってしまいそう…。そんな気がしちゃう…。)』
赤「俺が負けた相手だってのに、柳先輩ボロ勝ちしちゃいそうっスね!」
雅「そのようじゃのう。」
『(…やっぱり、私がいる事で……世界の歯車にズレが生じてる…。)』
越前も柳も息を切らしていた。
『(蓮二が勝ってほしいけど…。)』
桑「ユエ、体調悪いのか?」
『え……ううん、大丈夫。』
比「無理はしないでくださいね。」
『…ありがとう、ジャッカル、比呂士。大丈夫だよ…。』
ユエは青ざめていた。
蓮「……ふう…柳蓮二の勝率……87%……。」
リ「…へぇ……。…アンタ、13%を引くなんて…運ないじゃん…。」
『(…ああ…蓮二、ごめん…。精市、弦一郎……皆、ごめん…。…心の底から、蓮二を応援出来ない…。)』
ブ「なんだよ、ユエ。本当に大丈夫か?」
『…う、うん…。』
幸村は自分のジャージをユエの肩にかける。
『せ…いいち…。』
精「…ユエ、君は今大事な分岐点にいるんだね。」
『…分かるの?』
弦「分岐点?それはなんだ?」
精「詳しくは分からない。ただ、ユエが…俺たちの元から離れるか、側に居てくれるか…。その分岐点。」
『…。』
雅「…どういう事…ぜよ。」
精「…どうしてだろう、どうして俺はこんな風に考えてしまうんだろう。でも、ユエの瞳が…そう言っている気がしたんだ。」
ブ「なんだよ、それ…。」
赤「幸村部長、そんな事言わないでくださいよ!!ね、ねぇ…ユエちゃん…。」
『……。』
赤「ユエちゃん…なんなんだよ、それ…。俺、ユエちゃんに居なくなってほしくねぇよ!」
ブ「お前は俺達のマネージャーだろぃ!?最後まで面倒見てくれよ!!」
桑「今いなくなったら誰が立海を、俺達を支える人間になるんだよ。」
比「…非現実的な話で戸惑いが隠せませんが、今居なくなられては私達が、私が困ってしまいます。」
弦「我々の勝利の瞬間を見る前に姿を消すなど、たるんどる!!」
雅「……離れるな。」
精「ユエ!」
『………うん。』
柳が5-0でリードしている所で、青学はタイムをかける。
精「蓮二、調子がいいみたいだね。」
蓮「ああ。普段より勝率が低いつもりだったが、俺の計算にミスがあったようだ。」
精「そうだね、勝率は後で見直そう。そうだろ、ユエ?」
『…うん。』
蓮「ユエ?」
ユエは立ち上がり肩にかかっている幸村のジャージを抑えながら越前の元へ走っていく。
『リョーマ!!』
リ「……なに?」
『何やってんの!?』
リ「何って…何だよ。」
越前は少しピリピリとしていた。自分のプレーに満足していない様子だった。
武「ユエ、いいのか?敵チームに喝いれに来ちゃってさ。」
『いいの。』
英「オチビを煽ってササッと終わらせようとしてない?」
『そうじゃない!』
薫「じゃあ、わざわざ何しにきやがった!」
『………。』
リ「ねぇ、なんな……」
そう言いかけた越前を強く抱きしめるユエ。
青学と幸村以外の立海レギュラー陣の全員が驚いていた。
『……勝って、勝ってよ。リョーマ、そんなテニスじゃなかったじゃん。』
リ「………いいの?俺の応援なんかしちゃって。」
『…勝って。』
リ「答えになってないって。」
越前は、ふっと笑って強くユエを抱き締め返す。
リ「勝つに決まってんじゃん。これでいい?」
『…うん。』
2人は離れ、越前は帽子をかぶりなおす。
国「…今の行動にはどういう意味があったんだ?」
秀「…好きな子からの応援っていうのは応えたいって思う物だよ。」
周「フフ…越前、羨ましいね。」
隆「越前の顔が変わったよ。」
貞「…越前の勝率、99%といった所だな。」
『…リョーマ。』
リ「何?」
『私、テニスが強い人好きだから。』
リ「はいはい。」
ラケットを握り締め、越前はコートへ向かった。
ユエは立海のベンチへ戻る。
精「ユエ。」
『…精市。』
精「あれでいいのかい?俺としては少し気に入らないけど。」
『…ごめん。』
精「違う。あの坊やとユエが付き合うのかなって考えたら気に入らないんだ。」
『私、リョーマと付き合う気はないよ。』
精「ふふっ…それならいいや。」
『だって私の好きな人は…。』
赤「へっ!?ユエちゃん彼氏いたの?」
『……秘密。』
ブ「な、なんだよ!教えろぃ!」
『(立海の皆が好きだよ。)』
試合は越前がどんどんと追い上げていく。今なら高校生にすら負けないような勢いだった。
試合は5-5にまでなっていた。
蓮「…お前の中で…なにが起きてる…?」
リ「さあね。…ねぇ、賭けない?」
蓮「賭け…だと?」
リ「…勝った方がユエに告白出来るって、どう?」
蓮「………いいだろう!」
一方的に負け始めていた柳もラリーが長く続くようになった。
赤「ああ~!!柳先輩どうしちまったんだよぉ!」
雅「あの1年がユエに抱きしめられて覚醒したって感じじゃの。」
『………。』
タイブレークにまで持ち込み、激闘の末、勝利したのは越前だった。
『……!!』
リ「…まだまだだね。」
『蓮二!!!』
ユエは泣きながら柳に近付き強く抱き締める。
リ「……ちぇ…。」
越前はその様子を見て告白する気が失せたらしい。青学のベンチへ戻り、桃城と菊丸にもみくちゃにされていた。
『(応援出来なくてごめん。私のせいで負けた…蓮二、本当にごめん…。)』
蓮「…ユエ、今の俺は汗くさいだろう?一度離れないか?」
『…蓮二………。』
蓮「何故練習試合でそんなに泣くんだ?きっと俺は弦一郎に怒られると思うが、ユエは何もしていないだろう?」
『……私…心の底から…蓮二を応援…出来な…くて……。』
蓮「ユエなりの理由があったんだろう。ユエは俺の、俺達の側でマネージャーを続けてくれるだけで良い。」
『………うん…。』
蓮「…まあ、たまには応援してくれると俺のモチベーションが変わるが。」
『……次は…応援するから……。…絶対に…蓮二の…応援する…。』
蓮「分かった、分かったから泣くな。」
柳は優しくユエの頭をぽんぽんと撫でる。そして手を引いて、立海のベンチへ戻った。
精「ユエ、泣かないでいいんだよ。」
『…だって、私…。』
精「立海はどんな試合にも勝たなきゃいけない。けれど、もし立海が勝つ事でユエが居なくなるなら…俺は…。……これ以上言ったら俺は部長失格なんだろうか。」
弦「…幸村らしくはないな。」
精「ふふ…たるんどる、って言わないのかい?」
弦「…ありえない、ありえないと思いながらも、ユエが居なくなった時の事を考えていた。」
『……。』
弦「…そこには光が存在しなかった。……ええい、たるんどる!!」
真田は自分自身をビンタする。
『げ、弦一郎…。』
赤「…へへ、自分で自分を叩くのはちょっとお笑いっスね。」
弦「赤也!!何か言ったか?」
赤「い、いえ!!」
雅「…幸村も真田も柳も、誰も気にする事じゃないぜよ。」
比「そうですね。勝利も勿論大事ですが、勝利よりも大事なものが出来てもおかしくはありません。」
ブ「俺達全員が思ってる事だからな。な、ジャッカル。」
桑「なんで俺に振るんだよ。ま、そのとおりだけどよ。」
精「ふふ…そうだね。ねぇ、ユエ。これからも俺達のマネージャーで居てくれる?」
『……こんな、大切に思ってくれる仲間がいて…居なくなる訳ないじゃん。』
ユエは涙を拭い、笑顔を見せた。
その頃青学。越前はあきらかに不機嫌そうな顔をしていた。
武「えっちぜーん。」
リ「なんすか。」
英「へっへー、振られちゃったね。」
リ「まだ告白もしてないっスよ。」
貞「先程の行動も謎が多いしな。」
周「ねぇ。実は僕もユエの事、告白するつもりだったんだ。」
リ「えっ、不二先輩も?」
周「うん。」
リ「……渡さないっス。」
周「ふふ。そうかい?だけど今は…立海の人たちに敵いそうもないね。」
リ「じゃ、先輩達もテニスぐらい立海に勝ってくださいよ。」
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