①短編
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僕がエレズンだった頃。
『エレズンは可愛いね。』
「ユエ、ユエ。」
僕はユエが大好きだった。いつでも、いつまででも触れてほしかった。
ユエは優しいから、僕が甘えたい気分の時は抱き上げてくれた。
本当に幸せだった。背中を優しくぽんぽんと叩いてくれて、暖かいからとても眠くなるんだ。
その時だった。
僕はユエに頬擦りをしたんだ。無意識にいつもより甘えてたんだと思う。
そしたら、ユエは倒れたんだ。体が麻痺状態になってしまったんだ、僕の電気のせいで。
ユエはやっぱり優しいから、重心を頑張って後ろにして、僕を潰さないように後ろへ倒れたんだ。
頭から倒れたんだ。人間の女の子の身体は繊細だと聞いたのに。
僕はその事が少しトラウマになってしまった。ユエを傷つけたくないと思って擦り寄る事は辞めた。甘える事も少なくなってしまった。
1つだけ変わらない事はある。
僕はユエが好きだという事。
あの頃の僕は赤ちゃん同然で、意思はそんなに強くなかった。
『エレズンー、今日も可愛いなぁ。』
ユエは笑って頭を撫でてくれる。
やっぱりとても幸せだ。楽園とさえ思っていた。
20分ほど触れてくれたあと、ユエは倒れたんだ。
カブというユエの父親代わりの人が駆け付けた時に知ったんだ。
ユエは毒に侵されていたんだって。ああ、僕は2度もユエを傷つけてしまったんだ。大切な人を2度も。
それから僕はユエに触れる事をやめた。
本当は触れて欲しい。頭を撫でてほしい。あの優しい腕で抱きしめて欲しい。
でも、ユエが傷付くことは嫌だから。
…寂しいな。
僕はいつしかストリンダーになった。
ユエは満面の笑みで嬉しそうにおめでとうと言ってくれた。
「どうもありがと。」
ユエに祝福される事がとても幸せだった。エレズンの頃、沢山ユエを傷つけた分、ストリンダーの僕がユエを守らなきゃ。
そう思った瞬間だった。
『えへへ、おめでとう!』
ユエは改めて言いながら僕に抱きついてきた。
「ユエ!?ダメ!」
『ダメじゃない!』
ユエは少し怒り口調に言う。怒ったユエはあんまり見ないから、吃驚して肩が跳ねた。
『私がパートナーだと…不満?』
「なっ…!そんな訳ないよ!!僕はユエが1番大切だよ!!」
ユエの後ろにエースバーンがいる事を確認して突き放した。そんな悲しそうな顔しないでよ、お願いだから。
『ストリンダー…!』
エー「突き飛ばすのはやり過ぎだろ!!」
僕が嫌われるのは良い。ただユエが傷付いて欲しくない!
『離して、エースバーン。』
エー「ダメだろ!」
『いいから!』
エースバーンが渋々だけど手を離した…!ヤバい、ユエがこっちに来る!
…あれは、特性がひらいしんの野生のラクライ?今電気の技を使えばラクライの方に行く。
…ユエ、二度と僕に近づいちゃダメだよ。
「僕に近付くなぁぁぁ!!!!」
10まんボルト。
『キャーーッ!!?』
眩しい雷は全てラクライの方へ行った。エースバーンもインテレオンもゴリランダーも、ドラパルトも全員僕を敵だと言う目で見てる。いいんだ…これで。
ゴリ「ユエ、怪我はないな?」
『う、うん…。』
イン「(ラクライが居るのを確認して打ったけど、敵意があるのか…?)」
エー「ストリンダー、それだけは許さないぞ…!」
ドラ「……。」
ドラパルトは僕からユエを守るように前に浮いた。
「……。」
『ストリンダー…寂しいよ、昔みたいにどうして近付いてくれないの…?』
何かが…こみ上げてくる。
「………から…。」
あ…どうしよう。
『え…?』
「エレズンの頃に…二度もユエを傷付けたから…!!」
どうして…言葉が止まらない。
「僕はユエが何よりも大切なのに、僕が触れただけでユエは傷付く!!」
ずっと、隠してきたのに。
「僕は、ユエを僕の手で傷付けたくないだけなんだ…!!」
『………。』
「本当はユエに触れたいよ、ユエに触れてほしいよ!でも、でも…。」
『……。』
「だから、お願いだから…僕に……近付かないで…。」
ああ…涙のせいで世界が滲んできた。絶対に墓まで持って行こうと思ったのに…言っちゃった……。
『ストリンダー。』
涙で目の前が滲んでしまって、ユエが近付いて来ている事に気が付かなかった。
ユエは温かい手で僕を抱き締めてくれた。
「は…離し………。」
離してって強く言えない。だって、僕は…ユエが好きだから……全てを伝えてしまったから…。
『覚えてるよ。エレズンの頃、あれは二回とも無意識で起きた事故だよ。』
「…。」
『今はストリンダーでしょ。あの頃よりとーってもかっこよくなったじゃん。』
「また傷付けないとも…限らないよ…。」
『麻痺や毒が何よ!心の傷の方がよっぽど辛いんだから!』
ユエは堪えていたらしい涙が大量に溢れた。
そうか…僕は、エレズンの頃よりユエを傷付けてしまっていたんだ。
『今だってこんなに触れても何もないんだよ?』
「でも…。」
『大好きだよ、ストリンダー。』
もしかして、つまらない悩みだったのかな。
『ね、私だけじゃなくてストリンダーもぎゅってして。』
うん、と言葉すら出す前にユエを抱き締めた。
ユエはもっと涙を流した。ユエもそんなに僕を思っててくれてるなんて思いもしなかった。
「ずっと、隠しててごめん。」
『ううん。』
「僕もね、誰よりもユエが大好きなんだよ。」
『ふふ、うん。』
「だからね?」
僕はユエを抱き締めたまま、背後から来る野生のラクライを技で一瞬で瀕死にさせた。
「僕は二度と、ユエを傷付けないから。僕が必ず守るから。」
『うん…!』
.
『エレズンは可愛いね。』
「ユエ、ユエ。」
僕はユエが大好きだった。いつでも、いつまででも触れてほしかった。
ユエは優しいから、僕が甘えたい気分の時は抱き上げてくれた。
本当に幸せだった。背中を優しくぽんぽんと叩いてくれて、暖かいからとても眠くなるんだ。
その時だった。
僕はユエに頬擦りをしたんだ。無意識にいつもより甘えてたんだと思う。
そしたら、ユエは倒れたんだ。体が麻痺状態になってしまったんだ、僕の電気のせいで。
ユエはやっぱり優しいから、重心を頑張って後ろにして、僕を潰さないように後ろへ倒れたんだ。
頭から倒れたんだ。人間の女の子の身体は繊細だと聞いたのに。
僕はその事が少しトラウマになってしまった。ユエを傷つけたくないと思って擦り寄る事は辞めた。甘える事も少なくなってしまった。
1つだけ変わらない事はある。
僕はユエが好きだという事。
あの頃の僕は赤ちゃん同然で、意思はそんなに強くなかった。
『エレズンー、今日も可愛いなぁ。』
ユエは笑って頭を撫でてくれる。
やっぱりとても幸せだ。楽園とさえ思っていた。
20分ほど触れてくれたあと、ユエは倒れたんだ。
カブというユエの父親代わりの人が駆け付けた時に知ったんだ。
ユエは毒に侵されていたんだって。ああ、僕は2度もユエを傷つけてしまったんだ。大切な人を2度も。
それから僕はユエに触れる事をやめた。
本当は触れて欲しい。頭を撫でてほしい。あの優しい腕で抱きしめて欲しい。
でも、ユエが傷付くことは嫌だから。
…寂しいな。
僕はいつしかストリンダーになった。
ユエは満面の笑みで嬉しそうにおめでとうと言ってくれた。
「どうもありがと。」
ユエに祝福される事がとても幸せだった。エレズンの頃、沢山ユエを傷つけた分、ストリンダーの僕がユエを守らなきゃ。
そう思った瞬間だった。
『えへへ、おめでとう!』
ユエは改めて言いながら僕に抱きついてきた。
「ユエ!?ダメ!」
『ダメじゃない!』
ユエは少し怒り口調に言う。怒ったユエはあんまり見ないから、吃驚して肩が跳ねた。
『私がパートナーだと…不満?』
「なっ…!そんな訳ないよ!!僕はユエが1番大切だよ!!」
ユエの後ろにエースバーンがいる事を確認して突き放した。そんな悲しそうな顔しないでよ、お願いだから。
『ストリンダー…!』
エー「突き飛ばすのはやり過ぎだろ!!」
僕が嫌われるのは良い。ただユエが傷付いて欲しくない!
『離して、エースバーン。』
エー「ダメだろ!」
『いいから!』
エースバーンが渋々だけど手を離した…!ヤバい、ユエがこっちに来る!
…あれは、特性がひらいしんの野生のラクライ?今電気の技を使えばラクライの方に行く。
…ユエ、二度と僕に近づいちゃダメだよ。
「僕に近付くなぁぁぁ!!!!」
10まんボルト。
『キャーーッ!!?』
眩しい雷は全てラクライの方へ行った。エースバーンもインテレオンもゴリランダーも、ドラパルトも全員僕を敵だと言う目で見てる。いいんだ…これで。
ゴリ「ユエ、怪我はないな?」
『う、うん…。』
イン「(ラクライが居るのを確認して打ったけど、敵意があるのか…?)」
エー「ストリンダー、それだけは許さないぞ…!」
ドラ「……。」
ドラパルトは僕からユエを守るように前に浮いた。
「……。」
『ストリンダー…寂しいよ、昔みたいにどうして近付いてくれないの…?』
何かが…こみ上げてくる。
「………から…。」
あ…どうしよう。
『え…?』
「エレズンの頃に…二度もユエを傷付けたから…!!」
どうして…言葉が止まらない。
「僕はユエが何よりも大切なのに、僕が触れただけでユエは傷付く!!」
ずっと、隠してきたのに。
「僕は、ユエを僕の手で傷付けたくないだけなんだ…!!」
『………。』
「本当はユエに触れたいよ、ユエに触れてほしいよ!でも、でも…。」
『……。』
「だから、お願いだから…僕に……近付かないで…。」
ああ…涙のせいで世界が滲んできた。絶対に墓まで持って行こうと思ったのに…言っちゃった……。
『ストリンダー。』
涙で目の前が滲んでしまって、ユエが近付いて来ている事に気が付かなかった。
ユエは温かい手で僕を抱き締めてくれた。
「は…離し………。」
離してって強く言えない。だって、僕は…ユエが好きだから……全てを伝えてしまったから…。
『覚えてるよ。エレズンの頃、あれは二回とも無意識で起きた事故だよ。』
「…。」
『今はストリンダーでしょ。あの頃よりとーってもかっこよくなったじゃん。』
「また傷付けないとも…限らないよ…。」
『麻痺や毒が何よ!心の傷の方がよっぽど辛いんだから!』
ユエは堪えていたらしい涙が大量に溢れた。
そうか…僕は、エレズンの頃よりユエを傷付けてしまっていたんだ。
『今だってこんなに触れても何もないんだよ?』
「でも…。」
『大好きだよ、ストリンダー。』
もしかして、つまらない悩みだったのかな。
『ね、私だけじゃなくてストリンダーもぎゅってして。』
うん、と言葉すら出す前にユエを抱き締めた。
ユエはもっと涙を流した。ユエもそんなに僕を思っててくれてるなんて思いもしなかった。
「ずっと、隠しててごめん。」
『ううん。』
「僕もね、誰よりもユエが大好きなんだよ。」
『ふふ、うん。』
「だからね?」
僕はユエを抱き締めたまま、背後から来る野生のラクライを技で一瞬で瀕死にさせた。
「僕は二度と、ユエを傷付けないから。僕が必ず守るから。」
『うん…!』
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