リング争奪戦編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
色々な話をして、落ち着いた頃には夕方を迎えていた。
あたしはディーノさんとロマーリオさんに挟まれて守られる形で道を歩いて沢田家に帰る事に。
「部下の報告じゃスクアーロは日本を発ったらしい。
まずはハーフボンゴレリングをXANXUSに届けに戻ったんだろうな」
「美香は後回し、か。
まぁそうだろうな。美香ならいつでも捕まえられるだろーからな」
リボーンくんはディーノさんの肩に乗った状態でそう言った。
「今のうちに何処か遠い所に逃げたりなんか出来ないんですか?」
「正直別のファミリーが相手なら落ち着くまでオレの所で美香を預かるっていうのは可能なんだが
相手があの独立暗殺部隊ヴァリアーじゃオレが何処に美香を逃し、隠しても必ず見つけだす。
対抗するには迎え撃つしかないんだ」
「…………」
また肩がカタカタと震え始めた。
それに気付いたらしいディーノさんが立ち止まり、あたしの両肩に手を置くと目を合わせてきてニッコリ笑うと
「大丈夫だ。絶対に守ってみせる」
「でも」
「それから言っておくけど、これから起こる戦いは決して美香のせいでも美香が巻き込んだわけでもないからな。
ボンゴレリングはボンゴレのボスとその守護者の証。
遅かれ早かれツナ達にはいずれ訪れる試練だったんだ。
それを乗り越える為の戦いであって、美香は関係ない」
「寧ろ美香が巻き込まれたようなもんだぞ」
「色々落ち着いたら気晴らしにオレがイタリアに招待してやるよ。もちろんツナも呼んでな。
イタリアはいい所だ。絶対美香も気に入ってくれるぜ!」
「ディーノさん…」
「だから頑張れっな!」
「………はい。ありがとうございます」
肩の震えがおさまった気がする。
ディーノさんももう大丈夫だと思ったのかあたしの両肩から手を離し、そしてまた歩きだした。
「しかし…リボーンは美香を守る為でも戦えないのか?」
「グレーゾーンってところだな。
そもそも美香が持ってる指輪がボンゴレリングと同じ守護者を意味するリングなのか分からねーし。
ツナの6人の守護者は既に決まっていて指輪も届けられている。
7人目の守護者なんて聞いたことねーぞ」
「しかもハーフじゃなくて既に完成されたリングだもんな…美香の指輪は。
守護者のリングとは切り離して考えるべきか…」
「オレも美香の指輪は守護者のリングではなく『鍵』として渡された指輪だと考えてるぞ。
それがどうしてボンゴレの、しかも大空のリングにそっくりで
更にどうして空に関連する刻印ではなく花なのかは分からねーがな」
「……謎が多すぎて頭が痛くなってきたな」
「へなちょこめ」
そんな事を話しているうちにあたし達は沢田家に到着した。
リボーンくんはディーノさんの肩から飛び降りて地面に着地すると
「じゃあハーフボンゴレリングは家光に渡しておくぞ」
「ああ、頼む」
「送ってくれてありがとうございました」
「気にすんな。
心配事があったらいつでも相談に乗るからな。
しばらくはあの病院にいるから気軽に来てくれ」
「ありがとうございます」
「じゃあまたな」
立ち去るディーノさんに頭を下げて再度お礼し、しばらく見送ってからリボーンくんと家の中に入った。
「ただいま」
「帰ったぞ」
「あ…お帰り美香とリボーン」
部屋着姿でドッと疲れた様子のツナが偶然二階に上がろうとしていたのか階段の前に立っていた。
「どうしたの?」
「父さんが…その…帰ってきて…」
「良かったじゃない」
「良くないよ!あんなめちゃくちゃなダメ親父!」
「…反抗期かしら」
「お年頃ってやつだな」
「ちげーよ!!」
「とりあえずあたしはツナのお父さんに挨拶してくるわ」
「あ、いま寝てるから後の方がいいよ。
飯食うだけ食って寝たみたいだから、たぶん今日は起きないかも」
「そう。お疲れみたいだし、明日改めて挨拶した方が良さそうね」
「なら先にツナに話しておくか。美香の指輪のことを」
「っ…!」
ツナは一瞬驚いたように目を開いて、それから気まずそうにコクリと頷いた。
ツナの部屋で話をする為一緒に二階に上がり、彼の部屋に入った。
「そういえば奈々さんは?」
「食料の買い出しだって。
父さんが何もかも食い尽くしちゃったみたいで」
「沢山食べる人なのね」
「つーか単純に食い過ぎだよ…」
ハァ…とため息をつきながら力が抜けるように絨毯に座る。
あたしもツナを前にするように座った。
「それで…どうだったんだ?」
「まず美香の指輪に触ってみろ」
リボーンくんがチラッとあたしを見たのでまた服の中から指輪を引っ張り出す。
「え゛…でもその指輪、たしか美香から渡されないと」
「良いからさっさと触れ」
「ぶ!!」
理不尽な暴力がツナに襲ったところで彼は渋々手を伸ばしてあたしの指輪に触れた。
「……え」
彼は触れる事が出来た。
ツナも不思議がって恐る恐る指先だけに留めていた指輪に触れる面積を少しだけ広める。
そして今度は完全に指輪を握ってみる。
指輪はツナを拒絶することは無かった。
困惑しながらツナは指輪から手を離し
「どーなってんだ…?確か骸は…」
「骸だけでなくディーノも拒絶されたぞ」
「なんだって!?ディーノさんも!?」
それからリボーンくんはディーノさんと三人で検証した内容や話し合った内容、推測などをツナに説明した。
指輪を見ながらの方が話しやすいだろうとあたしはツナにチェーンごと指輪を渡している。
内容を全て把握するのは少しツナには難しかったのか彼はしかめっ面で
「えーーっと…つまり……
美香の指輪はあの恐ろしいリングとはまた違う物で、秘宝の鍵にする為だけに作られた可能性が高い。
美香の先祖がボンゴレ一世と会った事があってその時に渡されて、子孫達は詳しい事は話されず先祖代々受け継いでいる…
って事でいいのか?」
「よく覚えてたな」
「頭が痛くなってきた…」
「へなちょこと同じ事言いやがって」
「ていう事はやっぱ美香はボンゴレの関係者なのか?」
「先祖がプリーモと接触した可能性はでかいから、接触した。という意味では関係者なのかもな。
だがそれ以降はボンゴレと関わってねーはずだ」
「前にボンゴレって聞き馴染みがあるって美香言ってなかったか?」
「確かに妙に聞き馴染みはあるわ。
でも、やっぱり両親や弟がマフィアの関係者だったとは考えられないし
聞き馴染みがあるだけでボンゴレというファミリー名を聞いたのはツナと出会って初めてよ」
「……これはまだ推測だがな、ツナ」
「ん?」
「その指輪の形、実は特別な形でな」
ツナは手に持っている指輪を見る。
「それをプリーモはわざわざもう一つ作って美香の先祖に渡したんだ。
そしてその指輪で開けられそうな秘宝が日本で見つかった」
「うん…」
「つまり美香の御先祖とプリーモは日本で出会った特別な関係だったかもしれねぇ」
「特別な関係って…」
「もし美香の御先祖とプリーモが結婚していて、美香がその子孫だった場合
ツナとは血が繋がってる可能性が高いぞ」
「……………は?」
・NEXT
