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マスカレードを壊したい
名前変換
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「おっまえ面白いなぁ!ブチャラティに"鬼上司"なんて、なかなか言えないぜ!?」
「全くですよ……新人なんですから、ちゃんと上司に対して敬意を示し下さい。……まあ、恐れない事は評価します。」
「なあなあ、名前っていくつ?オレ17歳!」
ガヤガヤと賑わうバールの奥の個室で、私は新しいファミリーに囲まれていた。
彼等の上司に大声を上げた私の声は、どうやら扉の外の皆に筒抜けだったらしい。
それもあってか、彼等の中で私の評価が上がった様だ。
ただ話は直ぐ様変わり、皆で楽しそうに食事を囲みながら話している様を私は呆れつつも暖かい眼差しで見守っていた。
「貴方達っていつもこうなの?」
私はこの騒がしい中で隣で黙ってワインに口付けるアバッキオに、質問を投げ掛けてみる。
彼は視線だけをこちらに向けて、ナランチャとミスタとフーゴを指差した。
「アイツ等はな。これからはおまえが黙らせる役目な訳だ。」
「そんなの御免よ。私は子守りに来たんじゃあないんだから。」
「はっ、そんな良いケツしててよく言うぜ。じゃあオレの相手でもするかぁ?」
「なっ……!」
同い年位だから常識あるだろうと思い話し掛けたのだが、さりげなく慣れた手付きで私のお尻に触れる。
ズボン越しだが撫でる手付きに、恥ずかしさと怒りでカアッと頬が赤くなるのがわかった。
この人……!良い人なんかじゃあない!!
思いっきり触る手を叩こうとすると、既にそこには手は無く小さな唸るような悲鳴だけが残った。
「いい加減にしろ、アバッキオ。……オレが見過ごすと思っているのか?」
「っ……、帰ってきたなら気配消すんじゃあねぇ。」
後ろを向けば、背後にはいつの間にか任務から帰ってきたブチャラティとジョルノが立っていた。
彼はアバッキオの、先程まで私のお尻を触っていた手を捻り上げていた。
これは自業自得ね……。
苦痛に歪み舌打ちするアバッキオを哀れにも思ったが、止めずに隣の空いている席を引きジョルノに目線を向ける。
「お疲れ様、ジョルノ。ここが空いているわ。」
「おいっ、名前の隣はオレだろ。……ジョルノはオレの隣に座れ。」
「ちょっと……貴方なんなのよ!っ……。」
彼に座ってほしく無くてジョルノに声を掛けたのだが、すかさずドカッと隣に腰を下ろしてしまった。
思わず文句を言いそうになったのだが、皆の目線がまたもや此方に集中しているのがわかり途中で言葉を飲んだ。
皆、私に対しての彼の態度を、不思議そうに見つめていたのだ。
「ブチャラティ、一体どうしたんです?……あなた達知り合いですか?今日が初めって訳じゃあ無い筈だ。」
「……コイツは新人じゃあない。オレと同じ時期に入ったベテランのギャングだ。」
ジョルノの質問を耳にすれば彼は少し溜め息混じりに改めて紹介をし、今度は私に視線が集中する。
私はこの機会しか無いと思い頷けば、背筋を伸ばし胸に手を当てて皆を見渡し凛とした声を発した。
「私はもともと暗殺チームに居たの。ブチャラティとは……そうね、同期で……腐れ縁のようなモノかしら。出来れば関わりたくなかったのだけれど……。」
「だから最初から様子がおかしかったんですね。ブチャラティに啖呵を切る、ましてや女性なんて居ないですから……。」
ジョルノは納得した様に頷くと、チラリと笑みを浮かべつつ私に目線を送る彼を盗み見る。
すると何か勘づいたのか、クスッと笑みを浮かべながら話し、言われた通り席に座ると彼のワインと自分の分の2つを注文した。
「なるほどね……ブチャラティのお気に入りって訳か。」
「まあ……ブチャラティの認めたあなたなら、仲間と認めない訳にはいかないですね。」
「オレも!ブチャラティが認めてるなら、構わねえぜ。もうオレ達ファミリーだな!」
「男だらけだったから、良いんじゃあねぇの?」
それぞれに納得したのか言葉を紡いでいく。
彼等の雰囲気がどこか温かく、暗殺チームとはまた違う絆の強さが伝わってきた。
悔しいけれど、彼の今まで築き上げてきたモノの素晴らしさに胸が熱くなった。
「貴方、良い仲間を持ったわね。」
「そうだろ?……これからは名前だって一員だ。今はそれで我慢してやるさ。」
チラリと横で座る彼を見れば、皆に見えない様にテーブルの下で私の手をソッと握って笑みを浮かべて囁いた。
そんな彼の手をほどこうともしたのだが、掛け声と共に各々がグラスを掲げ出す。
私も慌ててグラスを手に取ると音をたてて宴の開始を告げるかの様に、乾杯が始まったのだ。
私は完璧にタイミングを見失ってしまい、指を絡めずにこの状況をどうしたものかと考えた。
だが、仲間と共に楽しそうな笑みを浮かべてグラスを傾ける彼を見れば、今日くらいは良いかと手をほどかずに暫くの間はこの温かい手を繋いでいた。
be continued
「全くですよ……新人なんですから、ちゃんと上司に対して敬意を示し下さい。……まあ、恐れない事は評価します。」
「なあなあ、名前っていくつ?オレ17歳!」
ガヤガヤと賑わうバールの奥の個室で、私は新しいファミリーに囲まれていた。
彼等の上司に大声を上げた私の声は、どうやら扉の外の皆に筒抜けだったらしい。
それもあってか、彼等の中で私の評価が上がった様だ。
ただ話は直ぐ様変わり、皆で楽しそうに食事を囲みながら話している様を私は呆れつつも暖かい眼差しで見守っていた。
「貴方達っていつもこうなの?」
私はこの騒がしい中で隣で黙ってワインに口付けるアバッキオに、質問を投げ掛けてみる。
彼は視線だけをこちらに向けて、ナランチャとミスタとフーゴを指差した。
「アイツ等はな。これからはおまえが黙らせる役目な訳だ。」
「そんなの御免よ。私は子守りに来たんじゃあないんだから。」
「はっ、そんな良いケツしててよく言うぜ。じゃあオレの相手でもするかぁ?」
「なっ……!」
同い年位だから常識あるだろうと思い話し掛けたのだが、さりげなく慣れた手付きで私のお尻に触れる。
ズボン越しだが撫でる手付きに、恥ずかしさと怒りでカアッと頬が赤くなるのがわかった。
この人……!良い人なんかじゃあない!!
思いっきり触る手を叩こうとすると、既にそこには手は無く小さな唸るような悲鳴だけが残った。
「いい加減にしろ、アバッキオ。……オレが見過ごすと思っているのか?」
「っ……、帰ってきたなら気配消すんじゃあねぇ。」
後ろを向けば、背後にはいつの間にか任務から帰ってきたブチャラティとジョルノが立っていた。
彼はアバッキオの、先程まで私のお尻を触っていた手を捻り上げていた。
これは自業自得ね……。
苦痛に歪み舌打ちするアバッキオを哀れにも思ったが、止めずに隣の空いている席を引きジョルノに目線を向ける。
「お疲れ様、ジョルノ。ここが空いているわ。」
「おいっ、名前の隣はオレだろ。……ジョルノはオレの隣に座れ。」
「ちょっと……貴方なんなのよ!っ……。」
彼に座ってほしく無くてジョルノに声を掛けたのだが、すかさずドカッと隣に腰を下ろしてしまった。
思わず文句を言いそうになったのだが、皆の目線がまたもや此方に集中しているのがわかり途中で言葉を飲んだ。
皆、私に対しての彼の態度を、不思議そうに見つめていたのだ。
「ブチャラティ、一体どうしたんです?……あなた達知り合いですか?今日が初めって訳じゃあ無い筈だ。」
「……コイツは新人じゃあない。オレと同じ時期に入ったベテランのギャングだ。」
ジョルノの質問を耳にすれば彼は少し溜め息混じりに改めて紹介をし、今度は私に視線が集中する。
私はこの機会しか無いと思い頷けば、背筋を伸ばし胸に手を当てて皆を見渡し凛とした声を発した。
「私はもともと暗殺チームに居たの。ブチャラティとは……そうね、同期で……腐れ縁のようなモノかしら。出来れば関わりたくなかったのだけれど……。」
「だから最初から様子がおかしかったんですね。ブチャラティに啖呵を切る、ましてや女性なんて居ないですから……。」
ジョルノは納得した様に頷くと、チラリと笑みを浮かべつつ私に目線を送る彼を盗み見る。
すると何か勘づいたのか、クスッと笑みを浮かべながら話し、言われた通り席に座ると彼のワインと自分の分の2つを注文した。
「なるほどね……ブチャラティのお気に入りって訳か。」
「まあ……ブチャラティの認めたあなたなら、仲間と認めない訳にはいかないですね。」
「オレも!ブチャラティが認めてるなら、構わねえぜ。もうオレ達ファミリーだな!」
「男だらけだったから、良いんじゃあねぇの?」
それぞれに納得したのか言葉を紡いでいく。
彼等の雰囲気がどこか温かく、暗殺チームとはまた違う絆の強さが伝わってきた。
悔しいけれど、彼の今まで築き上げてきたモノの素晴らしさに胸が熱くなった。
「貴方、良い仲間を持ったわね。」
「そうだろ?……これからは名前だって一員だ。今はそれで我慢してやるさ。」
チラリと横で座る彼を見れば、皆に見えない様にテーブルの下で私の手をソッと握って笑みを浮かべて囁いた。
そんな彼の手をほどこうともしたのだが、掛け声と共に各々がグラスを掲げ出す。
私も慌ててグラスを手に取ると音をたてて宴の開始を告げるかの様に、乾杯が始まったのだ。
私は完璧にタイミングを見失ってしまい、指を絡めずにこの状況をどうしたものかと考えた。
だが、仲間と共に楽しそうな笑みを浮かべてグラスを傾ける彼を見れば、今日くらいは良いかと手をほどかずに暫くの間はこの温かい手を繋いでいた。
be continued