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マスカレードを壊したい
名前変換
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私が暗殺チームへ配属されてから、まずはリゾットから初歩的な殺し方や遺体の片付けなどを教えてもらった。
とても丁寧に教えてもらったのに、最初の任務では殺されかけて相棒のギアッチョに助けてもらった後は酷く怒鳴られたっけ。
初めて人を手にかけた時はもがき苦しんだ死に顔と、襲い来る恐怖で吐き気を催した。
だが、それを圧し殺さなくてはギャングとしてやっていけない。
必要の無い人間にだけはなりたくなかった。
「だから……私は殺害してきた敵の家族にいつ殺されても構わない。昔の私みたいに……恨んでる人は沢山いるもの。覚悟はしてきたわ。」
まるで雨が1粒地面に落ちる様に、小さく呟いた。初めて人に打ち明けた心は自分でも驚く程に声は震えていて、情けなさにギュッと毛布を握り締めた。
刺された時は感じなかった、死んでいたかも知れないと言う恐怖。
「……オレは名前が死んだら本当に生きていけない。それだけ、おまえを求めてパッショーネでこの地位まで来たんだぜ?おまえは必要なんだよ…。」
「ブチャラティ…。」
「それにだ、上司として言うが、そんな覚悟なら捨てちまえ。"任務は遂行する"のは当たり前の事だ。それなのに、おまえは任務を放って死ぬと言うのか?」
「そ、それは…。」
「そう言う事だろ?ナランチャと任せた買い物も、おまえのせいで遂行していないんだぜ。」
彼の言葉に気付かされた私は戸惑い揺れる瞳で見つめながら、ぐっと唇を噛んでから頭を下げた。
その通りだ…。私はもっと大切な任務中に、今日みたいに復讐しに誰かが現れても大人しく刺されていた筈だ。
「ごめんなさい…。私情を挟んではいけないわね…ギャングとして失格だわ。」
「わかってくれたならそれでいい。おまえは真面目すぎなんだよ。……少しはその心の重荷をオレにも背負わせてくれないか?」
「……ありがとう。ブチャラティって優しいのね。」
「おい、今更かよ。優しくするのは名前にだけだ。……漸く気付いたのか?」
優しい声色に戻った彼に胸を撫で下ろしながら礼を口にすれば、彼は首を傾げながら顔を寄せソッと額にキスを落とした。
恋人の様に優しいキスは、私の心を揺るがした。いつもなら振り払い突っぱねるのだが、寂しさに埋め尽くされた心には強い誘惑だ。
大きな瞳を揺らし反応に困った私は、未だ腰に腕の回った彼の胸を軽く押した。
「い、今は止めて…。」
「ん?何でだ?」
「私…今は甘えちゃいそうだから……。」
「馬鹿だな、そんな事教えたらオレが止めると思うか?」
「ん……。」
そう言った彼はまるで獲物を捕らえた狼の様に、勝ち誇った表情を浮かべて熱っぽく囁けば私の唇を簡単に奪った。
こんなにキスって気持ちいいものだっけ?
何年ぶりだろうか、この甘くふわふわと身体に力が入らなくて気持ちのいい感覚。
重なった唇から伝わるそれは、まるで舌の上で溶ける甘い砂糖菓子の様で。
終わって欲しく無くて、今度は私から角度を変えて口付ける。
「名前………名前。」
「ん……ブチャラティ…。」
私の名前を何度も呼ぶ彼を何だか愛おしくなり、首に回していた手で触り心地の良い黒髪を撫でると熱い舌が伺う様に舌先に触れた。
私も彼の名前を呼びながら舌先で答えた。
すると彼のスイッチが入ってしまったのか荒々しいキスに変わり、私の口内を支配するべくなぞり背筋に震えが走り甘い吐息が自然と漏れる。
どのくらい経ったのだろうか…。
お互い柵が無くなった様に求め合い、人肌に触れた気持ち良さに身を委ねていた
「ん……すまない、今日は安静にしていなきゃいけないのにな…。」
「う、うん…。」
そっと唇が離れると彼は温かい掌で丁寧に頬を撫で、私の様子を伺い傷を心配してくれる。
とてもじゃ無いが、自身がした大胆な行動を思い出すと至近距離で見つめられない。
ちらりと横目で伺うと、いつの間にかジョルノは席を外していた様でホッと胸を撫で下ろした。
しかし目線を反らしたのが気に食わなかったのか、彼の手付きは優しい物から強引な手付きに変わり顎を掴み引き寄せられれば再度唇が重なったのだ。
「ふっ…!んんっ…ぁ……。」
「前言撤回だ。安静にするのは、オレの腕の中でいいだろ……今はオレだけを感じて、オレだけを求めろ名前。」
キスの合間にしっかりと目線を合わせて彼の低めの声で放たれた言葉は、身体に刺繍みたいに刻み込まれる。
私の胸は耳にも残る彼の言葉にきゅっと締め付けられ、催眠術みたいに身体から力が抜けていきシーツに2人して倒れ込むと彼の香水の香りを纏わせた。
「名前、教えてくれ。……オレの事好きだろ?」
「好き……なのかな?」
「おい、ここまで来てそれか?どこまで強情なんだよ。」
「うっ……だ、だって……貴方に恋するのが怖い。」
心を覗こうとする彼に、困った私は言葉を濁しながら小さく呟いた。
ナランチャが言っていた違和感はきっとこの事なのだ。
1回自身の気持ちを認めてしまえば、溢れ出た気持ちは先程の様に止まることを知らない。
女になってしまう自分が怖い……どうなっちゃうんだろう。
偽りの恋では無く本気で恋をするのは別の話だ。
「オレに恋したら怖くないって事、証明してやる…。名前、おまえも愛されてるって自信持てよ?いっぱい刻み付けてやる……今日みたいに。」
「ブチャラティ…貴方って本当に強引よね、私に対して。」
だが、あまりにも自信満々な彼に思わず苦笑しながら意地を張る自分が馬鹿馬鹿しくも感じた。
初めて気持ちを告白された時も逃げたのに、簡単に彼に引き戻され今は捕まりそうだ。
また逃げても彼の事だ、きっと諦めないに違いないのだが……以前よりも嫌な気持ちがしない。
あの時の胸の高鳴り感じるのに、もう1人の私は"逃げる"よりも"歩み寄ってみたい"と言う気持ちに変わっていた。
信じてみたい……彼の事を。
大切な物を失うのを怖がらないで…。
be continued
とても丁寧に教えてもらったのに、最初の任務では殺されかけて相棒のギアッチョに助けてもらった後は酷く怒鳴られたっけ。
初めて人を手にかけた時はもがき苦しんだ死に顔と、襲い来る恐怖で吐き気を催した。
だが、それを圧し殺さなくてはギャングとしてやっていけない。
必要の無い人間にだけはなりたくなかった。
「だから……私は殺害してきた敵の家族にいつ殺されても構わない。昔の私みたいに……恨んでる人は沢山いるもの。覚悟はしてきたわ。」
まるで雨が1粒地面に落ちる様に、小さく呟いた。初めて人に打ち明けた心は自分でも驚く程に声は震えていて、情けなさにギュッと毛布を握り締めた。
刺された時は感じなかった、死んでいたかも知れないと言う恐怖。
「……オレは名前が死んだら本当に生きていけない。それだけ、おまえを求めてパッショーネでこの地位まで来たんだぜ?おまえは必要なんだよ…。」
「ブチャラティ…。」
「それにだ、上司として言うが、そんな覚悟なら捨てちまえ。"任務は遂行する"のは当たり前の事だ。それなのに、おまえは任務を放って死ぬと言うのか?」
「そ、それは…。」
「そう言う事だろ?ナランチャと任せた買い物も、おまえのせいで遂行していないんだぜ。」
彼の言葉に気付かされた私は戸惑い揺れる瞳で見つめながら、ぐっと唇を噛んでから頭を下げた。
その通りだ…。私はもっと大切な任務中に、今日みたいに復讐しに誰かが現れても大人しく刺されていた筈だ。
「ごめんなさい…。私情を挟んではいけないわね…ギャングとして失格だわ。」
「わかってくれたならそれでいい。おまえは真面目すぎなんだよ。……少しはその心の重荷をオレにも背負わせてくれないか?」
「……ありがとう。ブチャラティって優しいのね。」
「おい、今更かよ。優しくするのは名前にだけだ。……漸く気付いたのか?」
優しい声色に戻った彼に胸を撫で下ろしながら礼を口にすれば、彼は首を傾げながら顔を寄せソッと額にキスを落とした。
恋人の様に優しいキスは、私の心を揺るがした。いつもなら振り払い突っぱねるのだが、寂しさに埋め尽くされた心には強い誘惑だ。
大きな瞳を揺らし反応に困った私は、未だ腰に腕の回った彼の胸を軽く押した。
「い、今は止めて…。」
「ん?何でだ?」
「私…今は甘えちゃいそうだから……。」
「馬鹿だな、そんな事教えたらオレが止めると思うか?」
「ん……。」
そう言った彼はまるで獲物を捕らえた狼の様に、勝ち誇った表情を浮かべて熱っぽく囁けば私の唇を簡単に奪った。
こんなにキスって気持ちいいものだっけ?
何年ぶりだろうか、この甘くふわふわと身体に力が入らなくて気持ちのいい感覚。
重なった唇から伝わるそれは、まるで舌の上で溶ける甘い砂糖菓子の様で。
終わって欲しく無くて、今度は私から角度を変えて口付ける。
「名前………名前。」
「ん……ブチャラティ…。」
私の名前を何度も呼ぶ彼を何だか愛おしくなり、首に回していた手で触り心地の良い黒髪を撫でると熱い舌が伺う様に舌先に触れた。
私も彼の名前を呼びながら舌先で答えた。
すると彼のスイッチが入ってしまったのか荒々しいキスに変わり、私の口内を支配するべくなぞり背筋に震えが走り甘い吐息が自然と漏れる。
どのくらい経ったのだろうか…。
お互い柵が無くなった様に求め合い、人肌に触れた気持ち良さに身を委ねていた
「ん……すまない、今日は安静にしていなきゃいけないのにな…。」
「う、うん…。」
そっと唇が離れると彼は温かい掌で丁寧に頬を撫で、私の様子を伺い傷を心配してくれる。
とてもじゃ無いが、自身がした大胆な行動を思い出すと至近距離で見つめられない。
ちらりと横目で伺うと、いつの間にかジョルノは席を外していた様でホッと胸を撫で下ろした。
しかし目線を反らしたのが気に食わなかったのか、彼の手付きは優しい物から強引な手付きに変わり顎を掴み引き寄せられれば再度唇が重なったのだ。
「ふっ…!んんっ…ぁ……。」
「前言撤回だ。安静にするのは、オレの腕の中でいいだろ……今はオレだけを感じて、オレだけを求めろ名前。」
キスの合間にしっかりと目線を合わせて彼の低めの声で放たれた言葉は、身体に刺繍みたいに刻み込まれる。
私の胸は耳にも残る彼の言葉にきゅっと締め付けられ、催眠術みたいに身体から力が抜けていきシーツに2人して倒れ込むと彼の香水の香りを纏わせた。
「名前、教えてくれ。……オレの事好きだろ?」
「好き……なのかな?」
「おい、ここまで来てそれか?どこまで強情なんだよ。」
「うっ……だ、だって……貴方に恋するのが怖い。」
心を覗こうとする彼に、困った私は言葉を濁しながら小さく呟いた。
ナランチャが言っていた違和感はきっとこの事なのだ。
1回自身の気持ちを認めてしまえば、溢れ出た気持ちは先程の様に止まることを知らない。
女になってしまう自分が怖い……どうなっちゃうんだろう。
偽りの恋では無く本気で恋をするのは別の話だ。
「オレに恋したら怖くないって事、証明してやる…。名前、おまえも愛されてるって自信持てよ?いっぱい刻み付けてやる……今日みたいに。」
「ブチャラティ…貴方って本当に強引よね、私に対して。」
だが、あまりにも自信満々な彼に思わず苦笑しながら意地を張る自分が馬鹿馬鹿しくも感じた。
初めて気持ちを告白された時も逃げたのに、簡単に彼に引き戻され今は捕まりそうだ。
また逃げても彼の事だ、きっと諦めないに違いないのだが……以前よりも嫌な気持ちがしない。
あの時の胸の高鳴り感じるのに、もう1人の私は"逃げる"よりも"歩み寄ってみたい"と言う気持ちに変わっていた。
信じてみたい……彼の事を。
大切な物を失うのを怖がらないで…。
be continued