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それは、アジトへの帰り道のこと──
その日は終始、プロシュートと行動を共にしていた。ふと、街に目を向ければ、早くも赤や緑に色づき始めていた。
「ハロウィンが終わったら、もうナターレの装いとか……本当、世間は移り変わりが早いよね」
「あぁ、そうだな」
私はふと足を止めて、サンタのオーナメントを手に取った。
「ナターレか……」
一歩先ゆくプロシュートが振り返る。
「おい、行くぞ……?」
「ねぇ、プロシュートは、ナターレに誰と過ごすの? 過ごす人……いる?」
私の唐突な質問に、プロシュートが鼻先で笑う。
「ハンッ、なんだオメーもよォ、随分と気が早ぇんじゃあねーかァ……?」
「ねぇ、聞いてるんだけど?」
「まぁ、いるっちゃあいるけどな……」
「ふ〜ん……今、彼女いるんだ」
ほんの少しだけ、心に 靄 が広がる。
「あ? 別にいねーよ……」
プロシュートは、少しだけ視線を落とした。ナターレに過ごす人はいるのに、恋人はいないとか──なんとも矛盾した答えだなと思いつつ、それ以上聞くのは野暮な話だと、自分に言い聞かせながら「そう」と一言だけ返した。
こんなことを聞くなんて、まるで“プロシュートの事が好きみたい”だなと、ふと笑いが込み上げてきた。
「おい、何笑ってんだ?」
そんな私を横目に、プロシュートが眉をひそめて怪訝そうにするから、思わず口走っていた。
「好きなのかも……」
「ん? オメー、今なんて──」
「ねぇ、ナターレはさ、私と過ごしてよ?」
「あぁ、オメーと? それはよォ、任務を共にしろってことか?」
そう言った後に口寂しくなったのか──プロシュートは、紫煙を吹かし始めた。
「違うよ。夜まで一緒にいてってこと、だよ」
「夜までねぇ……」
少し目線を外してから、またすぐに元に戻すと、タバコを口元に運び──ふぅーっと、紫煙を吐きかけられる。
「そりゃあ、夜までってわけにはいかねーだろ? もちろん、ベッドの上で朝を迎えるってことだろ……?」
ニヒルに笑みを差し向けられたから、私も煙を手で払い除けて、目に力を込めた。
「そうね。気が乗れば……かな?」
「ハンッ、面白ぇ……で、先立って、今夜はどうなんだ?」
「別に……構わないけど?」
そう言って、今度は隣を並んで歩くけど──それは、この先期待するような未来が訪れる兆しとは、ちょっとまた違う気がする。
その日は終始、プロシュートと行動を共にしていた。ふと、街に目を向ければ、早くも赤や緑に色づき始めていた。
「ハロウィンが終わったら、もうナターレの装いとか……本当、世間は移り変わりが早いよね」
「あぁ、そうだな」
私はふと足を止めて、サンタのオーナメントを手に取った。
「ナターレか……」
一歩先ゆくプロシュートが振り返る。
「おい、行くぞ……?」
「ねぇ、プロシュートは、ナターレに誰と過ごすの? 過ごす人……いる?」
私の唐突な質問に、プロシュートが鼻先で笑う。
「ハンッ、なんだオメーもよォ、随分と気が早ぇんじゃあねーかァ……?」
「ねぇ、聞いてるんだけど?」
「まぁ、いるっちゃあいるけどな……」
「ふ〜ん……今、彼女いるんだ」
ほんの少しだけ、心に
「あ? 別にいねーよ……」
プロシュートは、少しだけ視線を落とした。ナターレに過ごす人はいるのに、恋人はいないとか──なんとも矛盾した答えだなと思いつつ、それ以上聞くのは野暮な話だと、自分に言い聞かせながら「そう」と一言だけ返した。
こんなことを聞くなんて、まるで“プロシュートの事が好きみたい”だなと、ふと笑いが込み上げてきた。
「おい、何笑ってんだ?」
そんな私を横目に、プロシュートが眉をひそめて怪訝そうにするから、思わず口走っていた。
「好きなのかも……」
「ん? オメー、今なんて──」
「ねぇ、ナターレはさ、私と過ごしてよ?」
「あぁ、オメーと? それはよォ、任務を共にしろってことか?」
そう言った後に口寂しくなったのか──プロシュートは、紫煙を吹かし始めた。
「違うよ。夜まで一緒にいてってこと、だよ」
「夜までねぇ……」
少し目線を外してから、またすぐに元に戻すと、タバコを口元に運び──ふぅーっと、紫煙を吐きかけられる。
「そりゃあ、夜までってわけにはいかねーだろ? もちろん、ベッドの上で朝を迎えるってことだろ……?」
ニヒルに笑みを差し向けられたから、私も煙を手で払い除けて、目に力を込めた。
「そうね。気が乗れば……かな?」
「ハンッ、面白ぇ……で、先立って、今夜はどうなんだ?」
「別に……構わないけど?」
そう言って、今度は隣を並んで歩くけど──それは、この先期待するような未来が訪れる兆しとは、ちょっとまた違う気がする。
the END