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この俺が結婚だとか、そんなもん考えたことなんてなかった。
だってそうだろ? いつ死ぬかも分からない──言わば裏社会で生きる俺が、まともな幸せを望むなんて……ちゃんちゃら可笑しいってもんだよなァ。
でも、俺はキアラに出逢って変わっちまった。
ただ側にいて欲しい──アイツがいれば、他には何もいらない……そんな唯一無二の存在。
だから、今日は──
***
今日のデートは珍しく待ち合わせをした。手には108本のバラの花。
贈り物なんざほとんどしない。そんな小細工を使わずとも、女の方から寄ってくるからなァ。
そんな俺がバラの花束とか……王道のプロポーズアイテムを用意したなんて、自分でも笑ってしまいそうになる。
でも、ストレートに想いを伝えたい──そう思った。
時間になり、やって来たキアラへ自然と向けてしまう微笑みに、どうしようもなく惚れてしまっていると自覚させられる。
『今日はどうしたの?』と、問いかけるアイツに、サッと花束を差し出した。
いきなりの事だ。アイツが目を丸くする。そして俺は、最初で最後の告白をした。
「 voglio che tu mi sposi…… もちろん返事はSì……だよな?」
強気で言い放つも、柄にもなく手が震える。緊張しちまってるな……俺。
しばらくの沈黙の後、キアラが笑顔で頷く。その表情を目の当たりにして、緊張の糸が切れた俺は、人目もはばからずアイツを抱きしめた。それは、もう離さないと言わんばかりにキツく──
少しばかり苦しいとアイツがそう言うもんだから『黙れ……いや、Ti amo……』そう言って、唇を塞いだ。
***
俺と一緒にいる事が、アイツの未来にとって良い事なのかは、正直分からない。
でも、俺にとってはアイツが傍にいるという事実が、これからの人生において生きる糧となっていく事だろう。
だってそうだろ? いつ死ぬかも分からない──言わば裏社会で生きる俺が、まともな幸せを望むなんて……ちゃんちゃら可笑しいってもんだよなァ。
でも、俺はキアラに出逢って変わっちまった。
ただ側にいて欲しい──アイツがいれば、他には何もいらない……そんな唯一無二の存在。
だから、今日は──
***
今日のデートは珍しく待ち合わせをした。手には108本のバラの花。
贈り物なんざほとんどしない。そんな小細工を使わずとも、女の方から寄ってくるからなァ。
そんな俺がバラの花束とか……王道のプロポーズアイテムを用意したなんて、自分でも笑ってしまいそうになる。
でも、ストレートに想いを伝えたい──そう思った。
時間になり、やって来たキアラへ自然と向けてしまう微笑みに、どうしようもなく惚れてしまっていると自覚させられる。
『今日はどうしたの?』と、問いかけるアイツに、サッと花束を差し出した。
いきなりの事だ。アイツが目を丸くする。そして俺は、最初で最後の告白をした。
「
強気で言い放つも、柄にもなく手が震える。緊張しちまってるな……俺。
しばらくの沈黙の後、キアラが笑顔で頷く。その表情を目の当たりにして、緊張の糸が切れた俺は、人目もはばからずアイツを抱きしめた。それは、もう離さないと言わんばかりにキツく──
少しばかり苦しいとアイツがそう言うもんだから『黙れ……いや、Ti amo……』そう言って、唇を塞いだ。
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俺と一緒にいる事が、アイツの未来にとって良い事なのかは、正直分からない。
でも、俺にとってはアイツが傍にいるという事実が、これからの人生において生きる糧となっていく事だろう。
the END