赤を塗って
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今夜もあなたは気まぐれに、私の元に訪れる。
私は口元に勝気な赤を塗って、あなたをそっと部屋の中へと招き入れる。
あなたは気まぐれに、私の髪に触れ、キスをして、そして私を抱いたりするけど、私は普段あなたがどこで何をしているかを知りはしない。
私が会いたい時には会えないし、でも、寂しいなんて重荷になることは言わない。だから、せめて──
***
私を組み敷きながら、時折、艶を帯びた表情を浮かべる。そんなあなたと目が合うたびに深く深く口付けられる。
そう、今は私だけをその瞳に宿して──
あなたとは一夜を共にすることはないけれど、せめて玄関先で見送る私に、別れのキスを落として欲しい──心で思っていても、なかなか口には出せないその言葉。でも、今日は思わずあなたの袖を掴んでしまった。
一瞬目を見開くあなたは、『また連絡する』と言ってキスをくれるから、黙って頷き手を離す私は、単純にまた淡い期待をいだいてしまう。
それは、唇の赤を指でなぞりながら、あなたの背中を見送る夜半の出来事。
私は口元に勝気な赤を塗って、あなたをそっと部屋の中へと招き入れる。
あなたは気まぐれに、私の髪に触れ、キスをして、そして私を抱いたりするけど、私は普段あなたがどこで何をしているかを知りはしない。
私が会いたい時には会えないし、でも、寂しいなんて重荷になることは言わない。だから、せめて──
***
私を組み敷きながら、時折、艶を帯びた表情を浮かべる。そんなあなたと目が合うたびに深く深く口付けられる。
そう、今は私だけをその瞳に宿して──
あなたとは一夜を共にすることはないけれど、せめて玄関先で見送る私に、別れのキスを落として欲しい──心で思っていても、なかなか口には出せないその言葉。でも、今日は思わずあなたの袖を掴んでしまった。
一瞬目を見開くあなたは、『また連絡する』と言ってキスをくれるから、黙って頷き手を離す私は、単純にまた淡い期待をいだいてしまう。
それは、唇の赤を指でなぞりながら、あなたの背中を見送る夜半の出来事。
the END