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「クソ寒ィな……」
吐息も白くなるくらいの寒空の下──
俺は首をすくめ、かじかむ両手に息を吹きかける。
冬枯れの街で、俺はある人物を待っている。
腕時計に目を向ける……待ち合わせ時間には少しばかり早かったようだ。なんだか俺だけが浮き足立っているみたいだなと、少し滑稽に思えた。
しばらくすると、後方から名前を呼ばれ振り返る。そこに姿を現したのは一人の女──俺の待ち人だ。
「お待たせ……何? フードかぶるくらい寒かった?」
笑いながらやって来たアイツは、俺の姿を横目に見ながら“可愛い”とかぬかしやがる。
「オメーはよォ、誰に向かってそんな事言ってんだァ?」
言われたアイツは一瞬間をあけ、『誰って……プロシュート──私の恋人……でしょう?』と、また笑みを浮かべながら、上目遣いで俺に問いかける。そんなアイツを思わず“可愛い”と思ってしまう──そんな自分がそこにいる。
全く……本当コイツは俺の扱いを分かっていやがるぜ……
今まで人を待たせることはあっても、人を待つことなんてほとんどなかった俺が、こんな風に想う相手が出来るなんざ──全く予想外の出来事だ。
吐息も白くなるくらいの寒空の下──
俺は首をすくめ、かじかむ両手に息を吹きかける。
冬枯れの街で、俺はある人物を待っている。
腕時計に目を向ける……待ち合わせ時間には少しばかり早かったようだ。なんだか俺だけが浮き足立っているみたいだなと、少し滑稽に思えた。
しばらくすると、後方から名前を呼ばれ振り返る。そこに姿を現したのは一人の女──俺の待ち人だ。
「お待たせ……何? フードかぶるくらい寒かった?」
笑いながらやって来たアイツは、俺の姿を横目に見ながら“可愛い”とかぬかしやがる。
「オメーはよォ、誰に向かってそんな事言ってんだァ?」
言われたアイツは一瞬間をあけ、『誰って……プロシュート──私の恋人……でしょう?』と、また笑みを浮かべながら、上目遣いで俺に問いかける。そんなアイツを思わず“可愛い”と思ってしまう──そんな自分がそこにいる。
全く……本当コイツは俺の扱いを分かっていやがるぜ……
今まで人を待たせることはあっても、人を待つことなんてほとんどなかった俺が、こんな風に想う相手が出来るなんざ──全く予想外の出来事だ。
the END