The Place Has No Name
name change
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私は名前も知らないその人に、ひと目で惹かれてしまった。
知っているのは、綺麗にまとめられたブロンドの髪、ラファエル色の瞳、黒っぽいスーツに身を包み、このネアポリスを闊歩する後ろ姿──
その出会いはあまりにも唐突過ぎて、今ではよく覚えていない。けれど、一瞬見せた微笑みが、頭にこびりついて離れなかった。そう、それが恋の始まり──
それと同時に私は悟った。名前も知らないその人は、きっと私とは住む世界の違う人間──身にまとう雰囲気がどことなく冷たい。まるで“死”を連想させられる様な空気感だ。
きっとそれは、常に死と隣り合わせにいる事を指し示しているのかもしれない。
そして私には見えていた。彼の側に映し出されたモノ──そう、彼の正体はスタンド使い。
そんな名も知らないその人にもう一度会いたい──会ってちゃんと名前を聞きたいと、そう思うけれど、私には彼に会う方法が見当たらない。彼を探し出す術がないのだ。
昔々に聞いた話──スタンド使いは引かれ合う。もし私にもその能力が備わっているとしたら──その言葉通り、再び巡り合えるだろう。しかしそれは、彼がこの街のどこかで生きていればの話。
だから、やっぱり今の私には、また会えますようにと願うほかないのだ。
知っているのは、綺麗にまとめられたブロンドの髪、ラファエル色の瞳、黒っぽいスーツに身を包み、このネアポリスを闊歩する後ろ姿──
その出会いはあまりにも唐突過ぎて、今ではよく覚えていない。けれど、一瞬見せた微笑みが、頭にこびりついて離れなかった。そう、それが恋の始まり──
それと同時に私は悟った。名前も知らないその人は、きっと私とは住む世界の違う人間──身にまとう雰囲気がどことなく冷たい。まるで“死”を連想させられる様な空気感だ。
きっとそれは、常に死と隣り合わせにいる事を指し示しているのかもしれない。
そして私には見えていた。彼の側に映し出されたモノ──そう、彼の正体はスタンド使い。
そんな名も知らないその人にもう一度会いたい──会ってちゃんと名前を聞きたいと、そう思うけれど、私には彼に会う方法が見当たらない。彼を探し出す術がないのだ。
昔々に聞いた話──スタンド使いは引かれ合う。もし私にもその能力が備わっているとしたら──その言葉通り、再び巡り合えるだろう。しかしそれは、彼がこの街のどこかで生きていればの話。
だから、やっぱり今の私には、また会えますようにと願うほかないのだ。
the END