涙がこぼれそう
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「俺、お前の事好きなんだけど──」
それは突然の出来事だった。
アジトでプロシュートと2人きりの時に突然真顔で告げられた。
ソファーに腰掛けながらくつろいでいた私は、思わず飲み物が入ったカップを持ったまま動きを止めてしまう。そして、隣に座るプロシュートを見据えながら、迷う事なくこう答えた。
「あ、あ〜、私も好きだよ、プロシュートの事。仲間として信頼してるし──ってか、いきなりどうしたの? そんな事、わざわざ言わなくても分かってるのに」
私が返した言葉に、彼は眉を潜めて怪訝そうな表情を浮かべている。何か間違った事を言ってしまったのか……そう思っていると、こんな答えが返ってきた。
「あ〜そうかよ……じゃあ、俺とお前の“好き”は違うな……分かった」
見切りをつけたかのように、スッと立ち上がると、そのままアジト出て行ってしまった。その時は、そんな彼の背中を不思議そうに見送っていた私だったのだが──
後日、その言葉の真の意味を知る事となる──
それは、ホルマジオに言われた一言だ。
***
「お前……プロシュートの事、フったんだってなァ、なかなかやるじゃあねーか!」
「……は? フるもなにも……告白なんて──!」
その時ようやく気付かされる。あの“好き”の言葉が告白だったという事に──
しかし、にわかには信じ難かった。まさかあのプロシュートが私の事を──
チーム1……いや、パッショーネ1と言っても過言じゃないくらい、プロシュートは容姿が良い──いわゆるイケメンだ。女性にはもちろん不自由なんてしていないだろうし、引く手数多なのは、言うまでもない。
そんな彼が、自分で言うのもなんだが、チームの紅一点に惚れてしまうなんて──そんなありがちな話を誰が信じると思うだろか。
そう思いながらも、頭の片隅で少しだけ自分の気持ちを改めて考えてみる。
プロシュート本人にも告げたように、“好きか嫌いか”で言えば、もちろん好きだ。チームを同じくする仲間を嫌いなはずがない。でもそれが、恋愛の好きなのかと聞かれると──それはまた別の話だ。私は、プロシュートの事を恋愛対象として見た事は正直1度もない。しかしその事が、逆に彼の妙な闘争心に火をつけてしまったようで……それからと言うもの──
***
「……あ、オメー……今日もbellaだなァ」
「その髪……触れてもいいか?」
「これ……オメーにやるぜ(バラの花束)」
と、まぁ……こんな具合に見かけるたびにあからさまなアピールしてくる様になってしまったのだ。流石はイタリアーノと言うべきなのか…… ある意味開き直ってしまったようだ。
しかし、今更こんな態度をとられても、普段の見慣れたプロシュートを知っているせいか、違和感しか感じられないのは言うまでもない。
だから、そんな彼に言い放つ。
「私に構う暇があるなら、真面目に任務してよね!」
「あ? 好きな女口説いて何が悪ィんだ? それに任務はちゃんとこなしてんだろォがよ? つーか、オメーが無反応過ぎなんだよ!」
「そ、そんな事言われても……」
「それが嫌なら手っ取り早く──とりあえず今夜一回俺と寝てみるか? 身体の相性は大事だからなァ? どうだ、ん……?」
「ちょっ、冗談はやめて──」
プロシュートが顎に手を添えて、口付けようとしたまさにその時、リゾットが現れる。
「プロシュート、それぐらいにしておけ……コイツもいい迷惑だと……困っているだろ?」
リゾットの言葉に、思わぬ邪魔が入ったと、チッと舌打ちを一つこぼしたプロシュートは、それ以上何もせず私から距離をとる。その隙にサッとリゾットの方へと走り寄る。
そんな私に向かって、プロシュートが問いかける。
「じゃあオメーはよォ、一体どんなやつが好みなんだ……?」
「えっ……そ、それは……そうそう! リゾット! リゾットがタイプ! それじゃあ、任務に行ってきます!」
そう言い残し、その場から逃げるように、そそくさと彼女がリゾットと共にアジトを出て行く。
彼女の背中を横目に、後に残されたプロシュートは、1人ドカリとソファーに腰掛けタバコに火をつける。それから天井を仰ぎ見ながら、大きなため息と共に紫煙を吐き出した。
「マジか……まさかのリゾットかよ……さて、どうすっかなァ──」
今までにないこの状況が、恋の醍醐味と言うものなのだろうか……?だとしたら、クソ食らえだと思わざる終えないと、プロシュートは思う。
だが、男のプライドにかけても、どうしてもアイツを手に入れたい。それだけアイツの事が好きなのは変えようのない事実──
さて、次はどんな手に打ってでようか──
プロシュートの次なる策の勝敗はいかに……?
それは突然の出来事だった。
アジトでプロシュートと2人きりの時に突然真顔で告げられた。
ソファーに腰掛けながらくつろいでいた私は、思わず飲み物が入ったカップを持ったまま動きを止めてしまう。そして、隣に座るプロシュートを見据えながら、迷う事なくこう答えた。
「あ、あ〜、私も好きだよ、プロシュートの事。仲間として信頼してるし──ってか、いきなりどうしたの? そんな事、わざわざ言わなくても分かってるのに」
私が返した言葉に、彼は眉を潜めて怪訝そうな表情を浮かべている。何か間違った事を言ってしまったのか……そう思っていると、こんな答えが返ってきた。
「あ〜そうかよ……じゃあ、俺とお前の“好き”は違うな……分かった」
見切りをつけたかのように、スッと立ち上がると、そのままアジト出て行ってしまった。その時は、そんな彼の背中を不思議そうに見送っていた私だったのだが──
後日、その言葉の真の意味を知る事となる──
それは、ホルマジオに言われた一言だ。
***
「お前……プロシュートの事、フったんだってなァ、なかなかやるじゃあねーか!」
「……は? フるもなにも……告白なんて──!」
その時ようやく気付かされる。あの“好き”の言葉が告白だったという事に──
しかし、にわかには信じ難かった。まさかあのプロシュートが私の事を──
チーム1……いや、パッショーネ1と言っても過言じゃないくらい、プロシュートは容姿が良い──いわゆるイケメンだ。女性にはもちろん不自由なんてしていないだろうし、引く手数多なのは、言うまでもない。
そんな彼が、自分で言うのもなんだが、チームの紅一点に惚れてしまうなんて──そんなありがちな話を誰が信じると思うだろか。
そう思いながらも、頭の片隅で少しだけ自分の気持ちを改めて考えてみる。
プロシュート本人にも告げたように、“好きか嫌いか”で言えば、もちろん好きだ。チームを同じくする仲間を嫌いなはずがない。でもそれが、恋愛の好きなのかと聞かれると──それはまた別の話だ。私は、プロシュートの事を恋愛対象として見た事は正直1度もない。しかしその事が、逆に彼の妙な闘争心に火をつけてしまったようで……それからと言うもの──
***
「……あ、オメー……今日もbellaだなァ」
「その髪……触れてもいいか?」
「これ……オメーにやるぜ(バラの花束)」
と、まぁ……こんな具合に見かけるたびにあからさまなアピールしてくる様になってしまったのだ。流石はイタリアーノと言うべきなのか…… ある意味開き直ってしまったようだ。
しかし、今更こんな態度をとられても、普段の見慣れたプロシュートを知っているせいか、違和感しか感じられないのは言うまでもない。
だから、そんな彼に言い放つ。
「私に構う暇があるなら、真面目に任務してよね!」
「あ? 好きな女口説いて何が悪ィんだ? それに任務はちゃんとこなしてんだろォがよ? つーか、オメーが無反応過ぎなんだよ!」
「そ、そんな事言われても……」
「それが嫌なら手っ取り早く──とりあえず今夜一回俺と寝てみるか? 身体の相性は大事だからなァ? どうだ、ん……?」
「ちょっ、冗談はやめて──」
プロシュートが顎に手を添えて、口付けようとしたまさにその時、リゾットが現れる。
「プロシュート、それぐらいにしておけ……コイツもいい迷惑だと……困っているだろ?」
リゾットの言葉に、思わぬ邪魔が入ったと、チッと舌打ちを一つこぼしたプロシュートは、それ以上何もせず私から距離をとる。その隙にサッとリゾットの方へと走り寄る。
そんな私に向かって、プロシュートが問いかける。
「じゃあオメーはよォ、一体どんなやつが好みなんだ……?」
「えっ……そ、それは……そうそう! リゾット! リゾットがタイプ! それじゃあ、任務に行ってきます!」
そう言い残し、その場から逃げるように、そそくさと彼女がリゾットと共にアジトを出て行く。
彼女の背中を横目に、後に残されたプロシュートは、1人ドカリとソファーに腰掛けタバコに火をつける。それから天井を仰ぎ見ながら、大きなため息と共に紫煙を吐き出した。
「マジか……まさかのリゾットかよ……さて、どうすっかなァ──」
今までにないこの状況が、恋の醍醐味と言うものなのだろうか……?だとしたら、クソ食らえだと思わざる終えないと、プロシュートは思う。
だが、男のプライドにかけても、どうしてもアイツを手に入れたい。それだけアイツの事が好きなのは変えようのない事実──
さて、次はどんな手に打ってでようか──
プロシュートの次なる策の勝敗はいかに……?
the END