あまのじゃく子
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私はプロシュートが嫌いだ。
ブロンドの髪色、深いラファエル色の瞳、スラっと着こなすダークスーツ、むせ返るような紫煙、痺れるほどの低い声色も──彼を取り巻く何もかもが嫌いだ。
しかし、嫌いを口にしながらも、その姿を目で追い、話しかけられると戸惑い、まともに目を見ることもできずに、もし、視線が合わさってしまったら、身動きが取れなくなってしまうことだろう。
ましてや耳元で愛をささやかれてしまったら、もう頷かずにはいられない──人はそれを恋と呼ぶのだろう。
でも、私は認めない! これは断じて恋なんかじゃあない!
*
「ねぇ……!」
「……あ? 何だ?」
私の呼びかけに、彼がゆっくりと振り返る。私はついに面と向かって言ってしまった。
「私はあなたが嫌い……大っ嫌い!」
そう言いながらも彼に歩み寄り、胸元に頭をもたげて擦り寄った。そんな私を、彼はゆっくりと抱き寄せて、頭をなでる。
「嫌いねぇ……オメーは本当に素直じゃあねーなァ」
「……うるさい」
「俺はオメーが好きだぜ? どんなに嫌われてようが構わねぇ……俺が好きならそれでいい……」
彼の口からまさかの言葉に、思わず顔を見上げれば、顔が少し赤らんで見える。でも、それはきっと都合のいい勘違い。顔を背けた彼を横目に見ながら、もし、その言葉が私だけのものだとしたら──。
「なにそれ……? 本当、うそばっかり……誰にでもそう言ってるんでしょう?」
「──ハンッ、バレたか?」
ニヒルな笑みを浮かべる彼だが、その本心はいかに──。
でもそれは、自分自身もしかりだなと、彼につられて、私も同じく笑みを浮かべるのだった。
ブロンドの髪色、深いラファエル色の瞳、スラっと着こなすダークスーツ、むせ返るような紫煙、痺れるほどの低い声色も──彼を取り巻く何もかもが嫌いだ。
しかし、嫌いを口にしながらも、その姿を目で追い、話しかけられると戸惑い、まともに目を見ることもできずに、もし、視線が合わさってしまったら、身動きが取れなくなってしまうことだろう。
ましてや耳元で愛をささやかれてしまったら、もう頷かずにはいられない──人はそれを恋と呼ぶのだろう。
でも、私は認めない! これは断じて恋なんかじゃあない!
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「ねぇ……!」
「……あ? 何だ?」
私の呼びかけに、彼がゆっくりと振り返る。私はついに面と向かって言ってしまった。
「私はあなたが嫌い……大っ嫌い!」
そう言いながらも彼に歩み寄り、胸元に頭をもたげて擦り寄った。そんな私を、彼はゆっくりと抱き寄せて、頭をなでる。
「嫌いねぇ……オメーは本当に素直じゃあねーなァ」
「……うるさい」
「俺はオメーが好きだぜ? どんなに嫌われてようが構わねぇ……俺が好きならそれでいい……」
彼の口からまさかの言葉に、思わず顔を見上げれば、顔が少し赤らんで見える。でも、それはきっと都合のいい勘違い。顔を背けた彼を横目に見ながら、もし、その言葉が私だけのものだとしたら──。
「なにそれ……? 本当、うそばっかり……誰にでもそう言ってるんでしょう?」
「──ハンッ、バレたか?」
ニヒルな笑みを浮かべる彼だが、その本心はいかに──。
でもそれは、自分自身もしかりだなと、彼につられて、私も同じく笑みを浮かべるのだった。
the END