いつも通り──最近は、この言葉を心掛けていた。アイツには悟られないように、いつもと変わらない……そんな日々を過ごす。
　でも、いつか別れは訪れるもので──それが今日、やって来ただけの話。

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　心地よい風が、私の身体を通り過ぎていく。陽がまた昇り沈む頃には、星が瞬き始める。それから目を閉じて、また開く頃には、今日とは少しだけ違った朝が、またやってくることだろう。それもやはり、また、いつも通りの日常──
　ただそこに、あなたはいない。ただそれだけ。頬を流れる一筋の涙が、この時、この瞬間に、あなたを思い出させてしまうから……
　解いたブロンド髪に手を伸ばし、優しく触れると、そのかわりに頬に手を寄せ、優しく口付けられる朝。互いを求め合うように、腕の中で絡め合う舌先──そして、ラファエロブルーの瞳に私だけを映し出す白夜までもが、今もなお、鮮明な記憶の断片として、私の中に色濃く残っているから──あなたは本当に罪な人だ。
　でも、例え私との未来にあなたがいなくとも、今を──そして、これから先も、あなただけを愛すのだろう。