YOU and I
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それは、数週間前の出来事──
今月はブチャラティの誕生日……プレゼントを用意しようと思ってはみたものの、いざとなるとあれこれ迷ってしまうもので──
あっという間に、誕生日当日になってしまった。
何とか用意したプレゼントを手に、私はいざ彼の元へと向かう。
「あ、あのさ、ブチャラティ──」
「ブチャラティ! 今日はパーティーだからな! さっさと帰って来いよな!」
「あぁ、分かっている」
蚊の鳴くような私の声は、元気いっぱいのナランチャの登場によってかき消されてしまった。
「ん? 今何か言わなかったか?」
「えっ、別に何も……」
すごすごとその場を立ち去りながら、こうなったら、意地でも2人きりになって、プレゼントを渡さないと──そう意気込むあまり、パーティーの最中も気持ちはどこか上の空だった。
そして、皆と楽しく過ごしたパーティーもようやくお開きとなり、やっと2人きりになるチャンスが訪れる。
タイミングを見計らい、私は今度こそブチャラティを呼び止める。
「ブ、ブチャラティ──」
すると返ってきたのは意外な一言。
「やっと……2人きりになれたな」
「えっ……」
まさかの一言に、私は思わず動きを止めてしまう。2人きりになれただなんて──それは私がさっき思った事。
そう驚いている私を後目に、ブチャラティは話を続ける。
「アイツらに誕生日を祝ってもらうは、嬉しいことなのだが……それより俺は、早くお前と2人きりになりたかった……さてと、今から誕生日プレゼントを頂くとするかな」
そう言ったブチャラティにふわりと抱きしめられる。
「えっ、ちょっ──」
「今夜、お前を貰ってもいいか……?」
「わ、私……!? プ、プレゼントならちゃんと用意してあるし……そ、それに──」
いきなりの事に、頭が追いついていない私に向かって、ブチャラティがさらに続ける。
「ん? 物なんて必要ない……俺はお前と一緒に過ごす時間が永遠に続くのであれば、それでいいんだ……だから、俺と付き合ってくれるな?」
「…………」
黙り込む私に、ブチャラティが覗き込むようにして、問いかける。
「返事はどうした?」
「は、はい……ねぇブチャラティ……いつから私の気持ちに気付いてたの?」
「さぁな、お前は俺の気持ちには、一向に気付く気配がなかったがな……まぁ、いい……もっとこっちにおいで──」
言われた私は素直にブチャラティの胸に飛び込む。そして、優しく口付けられる。
***
後ほど私が渡したのは、ブチャラティが好きだと言ったワイン。
「せっかくだ、そのワインは家で一緒に飲もう。そして、今宵──覚悟はしているな……?」
そう言いながら、普段は見せないニヒルな笑みを差し向けられる。
そんなブチャラティにドキリとしながら、私は彼には身を委ねた──
今宵は私にとっても、素敵な記念日となりそうだ。
今月はブチャラティの誕生日……プレゼントを用意しようと思ってはみたものの、いざとなるとあれこれ迷ってしまうもので──
あっという間に、誕生日当日になってしまった。
何とか用意したプレゼントを手に、私はいざ彼の元へと向かう。
「あ、あのさ、ブチャラティ──」
「ブチャラティ! 今日はパーティーだからな! さっさと帰って来いよな!」
「あぁ、分かっている」
蚊の鳴くような私の声は、元気いっぱいのナランチャの登場によってかき消されてしまった。
「ん? 今何か言わなかったか?」
「えっ、別に何も……」
すごすごとその場を立ち去りながら、こうなったら、意地でも2人きりになって、プレゼントを渡さないと──そう意気込むあまり、パーティーの最中も気持ちはどこか上の空だった。
そして、皆と楽しく過ごしたパーティーもようやくお開きとなり、やっと2人きりになるチャンスが訪れる。
タイミングを見計らい、私は今度こそブチャラティを呼び止める。
「ブ、ブチャラティ──」
すると返ってきたのは意外な一言。
「やっと……2人きりになれたな」
「えっ……」
まさかの一言に、私は思わず動きを止めてしまう。2人きりになれただなんて──それは私がさっき思った事。
そう驚いている私を後目に、ブチャラティは話を続ける。
「アイツらに誕生日を祝ってもらうは、嬉しいことなのだが……それより俺は、早くお前と2人きりになりたかった……さてと、今から誕生日プレゼントを頂くとするかな」
そう言ったブチャラティにふわりと抱きしめられる。
「えっ、ちょっ──」
「今夜、お前を貰ってもいいか……?」
「わ、私……!? プ、プレゼントならちゃんと用意してあるし……そ、それに──」
いきなりの事に、頭が追いついていない私に向かって、ブチャラティがさらに続ける。
「ん? 物なんて必要ない……俺はお前と一緒に過ごす時間が永遠に続くのであれば、それでいいんだ……だから、俺と付き合ってくれるな?」
「…………」
黙り込む私に、ブチャラティが覗き込むようにして、問いかける。
「返事はどうした?」
「は、はい……ねぇブチャラティ……いつから私の気持ちに気付いてたの?」
「さぁな、お前は俺の気持ちには、一向に気付く気配がなかったがな……まぁ、いい……もっとこっちにおいで──」
言われた私は素直にブチャラティの胸に飛び込む。そして、優しく口付けられる。
***
後ほど私が渡したのは、ブチャラティが好きだと言ったワイン。
「せっかくだ、そのワインは家で一緒に飲もう。そして、今宵──覚悟はしているな……?」
そう言いながら、普段は見せないニヒルな笑みを差し向けられる。
そんなブチャラティにドキリとしながら、私は彼には身を委ねた──
今宵は私にとっても、素敵な記念日となりそうだ。
the END