プロローグ
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そして時は経ち──
場所はとあるリストランテ。
ブチャラティ以外のメンバーが昼食を摂っている。そこに席を外していたブチャラティが戻ってきた。
「ブチャラティ、あんたに客だぜ」
「客……?」
「あぁ。まぁ、あんたはいつ帰って来るか分からねーから断ったんだがよォ、ど〜してもあんたに話があるっつーからあっちの部屋で待っててもらってんだがよォ……あんたも隅に置けねぇなぁ、マジでBellissimaだぜ」
ミスタがニヤリとしながら指差す方には、1人の女の姿が見える。
「あの、ブチャラティ──」
「何だ、フーゴ?」
「一応彼女の素性は調べましたが……おそらくかたぎの女性かと……しかし──」
「ちょっと待て!」
ブチャラティが急に話を遮ぎる。
「どうかしましたか……?」
「さっきから、何か妙にひっかかる……この感じ、前にもあったような気がするが──」
「そうですか? まぁ、気になると言うのであれば、一応念の為俺も近くに──」
「あぁ、頼む」
そしてブチャラティは女の待つ部屋へ足を踏み入れる。
「私に一体どんな用件で──」
呼びかけに振り返った女を見た瞬間、ブチャラティにはそれが誰なのか、はっきりと分かった。
「お前は……ッ!」
「ブローノ・ブチャラティ……私は、あなた達のチームにボスからの指令を伝えに来た。皆をここに集めて欲しい」
女は淡々とした口調でブチャラティに言い放つ。
しばらくして、皆が集まってきた。
「全員揃ったようね」
「俺達まで呼びつけて……あんた一体何様だ?」
アバッキオがギロリと睨みを利かせる。
「そんな怖い顔しないで……私はボスからの指令を伝えに来ただけ……私の事はキアラ……とでも呼んでもらおうかしら?」
「ボ、ボスからの指令だってッ!? と言うことはよォ、パッショーネの幹部かッ!?」
「こんな若い女が幹部だっていうのかよォ!?」
一瞬にしてどよめきが起こり、皆の視線がキアラに集まる。
「ボスからの指令は……トリッシュ、こっちに来て、皆に挨拶を──」
そう言われて現れたのは、ピンクのショートヘアの少女だ。
ただ黙ったまま、そっぽを向いている。
「彼女の名はトリッシュ・ウナ。ボスからの指令は、この子をここで保護する事よ」
「この少女を保護する……だとッ!? 一体何の為に……?」
「おいおい、いつからうちのチームは、子守まで引き受けるようになったんだぁ?」
「本当にボスの指令なのか?」
皆が半信半疑の中、キアラが続ける。
「ボスの思惑が何なのか、今の所全く分からない……でも、この指令を受けているのはあなた達チームだけじゃない……ある特定の選ばれたチームに一斉に出された指令なの。私達幹部はその候補を立てるよう命令を出された。それで、私はあなた達チームに目を付けたってわけ」
「大体分かった……それで、保護と言っても具体的にはどうすればいいんだ?」
ブチャラティが問いかける。
「一定期間、一緒に過ごしてもらう……ただそれだけよ」
「それだけ……?」
「んなもん、楽勝じゃあねぇか!」
「でも、本当にそれだけかしら?」
「どーゆー意味だ……?」
アバッキオが鋭い視線を向ける。
「考えてみて? 同じ任務を任されたチームの中で、自分達だけが任務を遂行できれば、少なからずボスから一目置かれる存在になるのは間違いない……そうなると、自分達以外のチームは邪魔な存在……」
「……」
「と言うことは、他のチームの任務失敗をもくろむ輩が出てきてもおかしくはない……保護とは言え、そう言う輩から護衛もしなきゃならないし、もちろん基本の任務も行ってもらうわ。無論、そのような行為がないように私達幹部が目を光らせているんだけどね」
「で、あんたは?」
「私もあなたのチームに所属させてもらう……いいわね、ブチャラティ?」
キアラがニコリと微笑む。
以前とは違う雰囲気に、ブチャラティは一瞬ドキリとする。
「あ、あぁ」
「話は以上よ……あっ、ブチャラティと……あなたが……初流乃?」
「ん?」
「いや、ジョルノ・ジョバーナ……ちょっといいかしら?」
キアラが場所を変え、2人に話しかける。
「ブチャラティ、久しぶり……って言っていいのかしら? 私の事、覚えてる……?」
「あぁ…」
「2人は以前会ったことがあるんですか?」
「実は──」
ブチャラティは事の経緯をジョルノに話した。
「話は大体分かりました。あなたは僕らの目的を知っている──そして、あなたの目的も僕等と同じ──」
「そう……私はディアボロを倒さなきゃあならない……何があっても、必ず──」
「ディアボロ……?」
「ボスの本当の名よ」
キアラが静かに答える。
「この任務を任されるということは、それなりなりにボスから信頼されている証拠。ボスの正体を掴むには、出来るだけボスに近づかなきゃならない……」
「そうだな……」
「あなたも覚悟を持ってここに来たんですよね?」
「えぇ、そう……だから、私を仲間に──」
こうしてあの約束の通り、キアラが仲間となり……奇妙な共同生活が始まるのだった。
場所はとあるリストランテ。
ブチャラティ以外のメンバーが昼食を摂っている。そこに席を外していたブチャラティが戻ってきた。
「ブチャラティ、あんたに客だぜ」
「客……?」
「あぁ。まぁ、あんたはいつ帰って来るか分からねーから断ったんだがよォ、ど〜してもあんたに話があるっつーからあっちの部屋で待っててもらってんだがよォ……あんたも隅に置けねぇなぁ、マジでBellissimaだぜ」
ミスタがニヤリとしながら指差す方には、1人の女の姿が見える。
「あの、ブチャラティ──」
「何だ、フーゴ?」
「一応彼女の素性は調べましたが……おそらくかたぎの女性かと……しかし──」
「ちょっと待て!」
ブチャラティが急に話を遮ぎる。
「どうかしましたか……?」
「さっきから、何か妙にひっかかる……この感じ、前にもあったような気がするが──」
「そうですか? まぁ、気になると言うのであれば、一応念の為俺も近くに──」
「あぁ、頼む」
そしてブチャラティは女の待つ部屋へ足を踏み入れる。
「私に一体どんな用件で──」
呼びかけに振り返った女を見た瞬間、ブチャラティにはそれが誰なのか、はっきりと分かった。
「お前は……ッ!」
「ブローノ・ブチャラティ……私は、あなた達のチームにボスからの指令を伝えに来た。皆をここに集めて欲しい」
女は淡々とした口調でブチャラティに言い放つ。
しばらくして、皆が集まってきた。
「全員揃ったようね」
「俺達まで呼びつけて……あんた一体何様だ?」
アバッキオがギロリと睨みを利かせる。
「そんな怖い顔しないで……私はボスからの指令を伝えに来ただけ……私の事はキアラ……とでも呼んでもらおうかしら?」
「ボ、ボスからの指令だってッ!? と言うことはよォ、パッショーネの幹部かッ!?」
「こんな若い女が幹部だっていうのかよォ!?」
一瞬にしてどよめきが起こり、皆の視線がキアラに集まる。
「ボスからの指令は……トリッシュ、こっちに来て、皆に挨拶を──」
そう言われて現れたのは、ピンクのショートヘアの少女だ。
ただ黙ったまま、そっぽを向いている。
「彼女の名はトリッシュ・ウナ。ボスからの指令は、この子をここで保護する事よ」
「この少女を保護する……だとッ!? 一体何の為に……?」
「おいおい、いつからうちのチームは、子守まで引き受けるようになったんだぁ?」
「本当にボスの指令なのか?」
皆が半信半疑の中、キアラが続ける。
「ボスの思惑が何なのか、今の所全く分からない……でも、この指令を受けているのはあなた達チームだけじゃない……ある特定の選ばれたチームに一斉に出された指令なの。私達幹部はその候補を立てるよう命令を出された。それで、私はあなた達チームに目を付けたってわけ」
「大体分かった……それで、保護と言っても具体的にはどうすればいいんだ?」
ブチャラティが問いかける。
「一定期間、一緒に過ごしてもらう……ただそれだけよ」
「それだけ……?」
「んなもん、楽勝じゃあねぇか!」
「でも、本当にそれだけかしら?」
「どーゆー意味だ……?」
アバッキオが鋭い視線を向ける。
「考えてみて? 同じ任務を任されたチームの中で、自分達だけが任務を遂行できれば、少なからずボスから一目置かれる存在になるのは間違いない……そうなると、自分達以外のチームは邪魔な存在……」
「……」
「と言うことは、他のチームの任務失敗をもくろむ輩が出てきてもおかしくはない……保護とは言え、そう言う輩から護衛もしなきゃならないし、もちろん基本の任務も行ってもらうわ。無論、そのような行為がないように私達幹部が目を光らせているんだけどね」
「で、あんたは?」
「私もあなたのチームに所属させてもらう……いいわね、ブチャラティ?」
キアラがニコリと微笑む。
以前とは違う雰囲気に、ブチャラティは一瞬ドキリとする。
「あ、あぁ」
「話は以上よ……あっ、ブチャラティと……あなたが……初流乃?」
「ん?」
「いや、ジョルノ・ジョバーナ……ちょっといいかしら?」
キアラが場所を変え、2人に話しかける。
「ブチャラティ、久しぶり……って言っていいのかしら? 私の事、覚えてる……?」
「あぁ…」
「2人は以前会ったことがあるんですか?」
「実は──」
ブチャラティは事の経緯をジョルノに話した。
「話は大体分かりました。あなたは僕らの目的を知っている──そして、あなたの目的も僕等と同じ──」
「そう……私はディアボロを倒さなきゃあならない……何があっても、必ず──」
「ディアボロ……?」
「ボスの本当の名よ」
キアラが静かに答える。
「この任務を任されるということは、それなりなりにボスから信頼されている証拠。ボスの正体を掴むには、出来るだけボスに近づかなきゃならない……」
「そうだな……」
「あなたも覚悟を持ってここに来たんですよね?」
「えぇ、そう……だから、私を仲間に──」
こうしてあの約束の通り、キアラが仲間となり……奇妙な共同生活が始まるのだった。
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