第8章 Salamander
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(何か変だ……)
場所は暗殺者チームのアジト──
ソファーにドカリと座っているプロシュートを遠巻きに見ながら、ペッシがふと思う。
そう感じるようになったのは、“あの日”からだ。
それは、野暮用があるからと言って珍しくプロシュートだけが先に出かけて行った“あの日” ──
待ち合わせ場所はいつもリストランテ。
珍しく先に着いたのはペッシだった。
ペッシがやたら時計を気にする──いつもなら、もうとっくにプロシュートが来ている時刻だからだ。
(おかしい……兄貴はいつも待ち合わせると5分前には来ているのに……そしていつも自分が遅いと怒やされるのに……もしかしてまさかとは思うが、何かあったんじゃ──ッ!?)
ペッシがそう思った時、プロシュートがこちらにやって来た。
「待たせたか、ペッシ……?」
「い、いや、時間ぴったりですぜ、兄貴! じゃあ、早速行きやすか!」
「あぁ……さっさと終わらせるぞ……」
プロシュートとペッシがターゲットの元へ向かう。
しばらくして──
「チッ……手こずらせやがって……」
「て、手こずる……ですって!?」
その言葉にペッシは疑問を抱 く。
何故 なら、プロシュートの手際は完璧で、手こずってなど微塵 も感じなかったからだ。
「あ、兄貴ィ──」
「なんだ、ペッシ?」
「あっ、い、いや、今日も完璧でしたねぇ!」
「ハンッ、さっさと帰るぞ……」
「へ、ヘイッ!」
先行くプロシュートの後にペッシも続く。
一緒にいる事の多いペッシには、何となく分かった──今日のプロシュートは、何処 か普段と様子が異なる。
アジトへの道中もどことなくプロシュートの様子を伺 うように、ペッシは一歩引いて歩く。
「戻った……」
「ただいま」
「首尾は……?」
リゾットが静かに問いかける。
「あぁ、いつも通りだ……」
「その割には浮かない表情だなァ、プロシュート……?」
「……リゾット……ちょっといいか?」
少し間をおいてそう言うと、プロシュートは別室の方を指差す。
リゾットは黙って立ち上がり、2人はリビングを後にする。
別室でリゾットはプロシュートに向き直り、改めて問いかける。
「何だ? あそこじゃあ言えないことか……?」
「さっき……キアラに会った」
プロシュートが静かに答える。
リゾットは顔色一つ変えず、ただ黙って話を聞いている。
「会ったのは偶然だ……俺の目の前で倒れ込んだあいつを介抱してた……」
「倒れた……だと?」
「あぁ、貧血かなんかだろ? あいつはいつも無茶するからな……」
「心配か……?」
「あぁ!?」
「本当は任務どころじゃなかった……と、そう顔に書いてあるぞ?」
「ハンッ、……まさかだろ?」
誤魔化したつもりだったが、リゾットには図星を指されていた──
俺はキアラに……あの日からずっと会いたい……と、そう思っていた……そして……あの日の理由を──
「まぁ、いい……そう言えば、俺もお前に話があるんだが──」
「──ッ!?おい、それはどーゆー事だ……!?」
リゾットの話にプロシュートの表情が一変する。
場所は暗殺者チームのアジト──
ソファーにドカリと座っているプロシュートを遠巻きに見ながら、ペッシがふと思う。
そう感じるようになったのは、“あの日”からだ。
それは、野暮用があるからと言って珍しくプロシュートだけが先に出かけて行った“あの日” ──
待ち合わせ場所はいつもリストランテ。
珍しく先に着いたのはペッシだった。
ペッシがやたら時計を気にする──いつもなら、もうとっくにプロシュートが来ている時刻だからだ。
(おかしい……兄貴はいつも待ち合わせると5分前には来ているのに……そしていつも自分が遅いと怒やされるのに……もしかしてまさかとは思うが、何かあったんじゃ──ッ!?)
ペッシがそう思った時、プロシュートがこちらにやって来た。
「待たせたか、ペッシ……?」
「い、いや、時間ぴったりですぜ、兄貴! じゃあ、早速行きやすか!」
「あぁ……さっさと終わらせるぞ……」
プロシュートとペッシがターゲットの元へ向かう。
しばらくして──
「チッ……手こずらせやがって……」
「て、手こずる……ですって!?」
その言葉にペッシは疑問を
「あ、兄貴ィ──」
「なんだ、ペッシ?」
「あっ、い、いや、今日も完璧でしたねぇ!」
「ハンッ、さっさと帰るぞ……」
「へ、ヘイッ!」
先行くプロシュートの後にペッシも続く。
一緒にいる事の多いペッシには、何となく分かった──今日のプロシュートは、
アジトへの道中もどことなくプロシュートの様子を
「戻った……」
「ただいま」
「首尾は……?」
リゾットが静かに問いかける。
「あぁ、いつも通りだ……」
「その割には浮かない表情だなァ、プロシュート……?」
「……リゾット……ちょっといいか?」
少し間をおいてそう言うと、プロシュートは別室の方を指差す。
リゾットは黙って立ち上がり、2人はリビングを後にする。
別室でリゾットはプロシュートに向き直り、改めて問いかける。
「何だ? あそこじゃあ言えないことか……?」
「さっき……キアラに会った」
プロシュートが静かに答える。
リゾットは顔色一つ変えず、ただ黙って話を聞いている。
「会ったのは偶然だ……俺の目の前で倒れ込んだあいつを介抱してた……」
「倒れた……だと?」
「あぁ、貧血かなんかだろ? あいつはいつも無茶するからな……」
「心配か……?」
「あぁ!?」
「本当は任務どころじゃなかった……と、そう顔に書いてあるぞ?」
「ハンッ、……まさかだろ?」
誤魔化したつもりだったが、リゾットには図星を指されていた──
俺はキアラに……あの日からずっと会いたい……と、そう思っていた……そして……あの日の理由を──
「まぁ、いい……そう言えば、俺もお前に話があるんだが──」
「──ッ!?おい、それはどーゆー事だ……!?」
リゾットの話にプロシュートの表情が一変する。