第6章 Perfect Days
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
一方──
トリッシュ自身こうなる事は予想はしていた。だが、気持ちはそう簡単には付いてこない。
誰か……誰かに側に居て欲しい……そう思った時に、ふと浮かんだ顔は──
部屋を出てた所でミスタに遭遇した。
「よ、よォ!」
「ミスタ……私、振られたわ。綺麗さっぱりと……」
「……そっか」
「……っっ」
初めは平然を装っていたが、いつの間にか我慢していた感情が溢れ出し、トリッシュの頬を涙がつたう。それを知りながら、ミスタがトリッシュを自分の胸に手向ける。
そして、頭をポンポンと撫でながら話しかける。
「ちょっと、風にでも当たるか?」
トリッシュは黙ってうなずく。
このタイミングで会ったのが、ミスタで良かったとトリッシュは思った……もしかしたらこの男、初めから分かった上での行動か──?
場所を変え、しばらくしてミスタが話し始める
「分かってたんだろ? こうなることは。それを覚悟の上で、お前はブチャラティに想いを告げた……自分の気持ちにちゃんとケリをつける為に……」
「何よ!? 分かった様なこと言わないで!」
トリッシュがキッ……とミスタを睨む。
「でも、図星……だろ?」
「……ッ」
ミスタに見透かされたようにそう言われ、トリッシュが押し黙る。
やっぱりこの男……でも何故──?
「まぁ、初恋ってやつはよォ、大体は報われねーもんよ? だから、こうして俺が慰めに来てやったっつーわけよ? 今は誰もオメーのそのブッサイクな面は見てねーんだからよォ、思い切り泣いたらいい──」
そう言われ、トリッシュはミスタの胸に顔を埋めて肩を震わせた。
今はごちゃごちゃと余計な事を考えるのはやめて、ただこの男の行為に甘えよう……そう思った。
「まぁ、こーゆーシュチュエーションに女は弱ぇんだろ? なんなら、俺に惚れてもいいんだぜ?」
「調子に乗るな……バカ」
ミスタがいつもの調子で軽口を叩く。
それもミスタなりの気遣い……案外この男、女の扱いには拳銃の如く手慣れているのかもしれない。
しばらくして──
「少しはよォ、落ちついたか?」
「うん……思いっ切り泣いたら、なんかスッキリした……私、もう大丈夫だから……」
そう言いながら、トリッシュがぎこちない笑みを見せる。それを見たミスタはやれやれと言わんばかりの表情を浮かべる。
「つーかよォ俺の服、お前の鼻水やら涙やらで大変な事になってんじゃあねぇかよ!?」
「あら、そうだった? でも、別に大した事じゃあないでしょ?」
「大した事だよ! ったくよォ……」
「ミスタ──」
「あ?」
「その……ありがとう……」
そう言われ、ミスタはニカっと笑みを浮かべた。
「ところでよォ、俺には無いわけ?」
「え?」
「え? じゃなくて、チョコだよ、チョコ! 本命とは言わねぇが、義理ぐらいは用意してあんだろ?」
「あっ…….忘れてた」
「……まじかよ……じゃあそれ、俺がもらってやるよ」
ミスタがトリッシュが持っている赤いリボンのかかった小箱を指差す。それはブチャラティに渡すはずだったチョコレートだ。
「でも、これは──」
「チョコに罪はねぇしよォ、どーせ捨てちまうなら勿体ねぇしな! ほれ」
ミスタがよこせと言わんばかりに手を差し出す。
「これでいいの?」
「いいっつってんだろ? まぁ、あれだ! 来年は俺への本命チョコ、期待してっからよォ」
「もう……」
ミスタがまた軽口を叩き、いつもの調子を見せる。
トリッシュもまた、それに対して笑顔を見せる。
「だから、それはありえないってば!」
「何でだよ!?」
そんなやりとりをしていると、タイミングを図ったかの様にピストルズが飛び出してきた。
「ミスタ〜良カッタナァ〜チョコ貰エテヨォ〜」
「デモヨォ、ソレ本当はブチャラティにアゲルハズダッタチョコダロ? ソンナンデイイノカヨォ、ミスタ〜?」
「結果的二貰ラッタ事には変ワリネェンダカラ、ソレデイインダヨ!」
「デ、デモヨォ〜」
「ゴチャゴチャウルセーゾ、No.5!」
「おい、何勝手に出て来てんだよ、ピストルズ! ちょっと大人しくしてろ──ッ!」
ミスタがちょっと慌ててピストルズに声を上げた。
トリッシュ自身こうなる事は予想はしていた。だが、気持ちはそう簡単には付いてこない。
誰か……誰かに側に居て欲しい……そう思った時に、ふと浮かんだ顔は──
部屋を出てた所でミスタに遭遇した。
「よ、よォ!」
「ミスタ……私、振られたわ。綺麗さっぱりと……」
「……そっか」
「……っっ」
初めは平然を装っていたが、いつの間にか我慢していた感情が溢れ出し、トリッシュの頬を涙がつたう。それを知りながら、ミスタがトリッシュを自分の胸に手向ける。
そして、頭をポンポンと撫でながら話しかける。
「ちょっと、風にでも当たるか?」
トリッシュは黙ってうなずく。
このタイミングで会ったのが、ミスタで良かったとトリッシュは思った……もしかしたらこの男、初めから分かった上での行動か──?
場所を変え、しばらくしてミスタが話し始める
「分かってたんだろ? こうなることは。それを覚悟の上で、お前はブチャラティに想いを告げた……自分の気持ちにちゃんとケリをつける為に……」
「何よ!? 分かった様なこと言わないで!」
トリッシュがキッ……とミスタを睨む。
「でも、図星……だろ?」
「……ッ」
ミスタに見透かされたようにそう言われ、トリッシュが押し黙る。
やっぱりこの男……でも何故──?
「まぁ、初恋ってやつはよォ、大体は報われねーもんよ? だから、こうして俺が慰めに来てやったっつーわけよ? 今は誰もオメーのそのブッサイクな面は見てねーんだからよォ、思い切り泣いたらいい──」
そう言われ、トリッシュはミスタの胸に顔を埋めて肩を震わせた。
今はごちゃごちゃと余計な事を考えるのはやめて、ただこの男の行為に甘えよう……そう思った。
「まぁ、こーゆーシュチュエーションに女は弱ぇんだろ? なんなら、俺に惚れてもいいんだぜ?」
「調子に乗るな……バカ」
ミスタがいつもの調子で軽口を叩く。
それもミスタなりの気遣い……案外この男、女の扱いには拳銃の如く手慣れているのかもしれない。
しばらくして──
「少しはよォ、落ちついたか?」
「うん……思いっ切り泣いたら、なんかスッキリした……私、もう大丈夫だから……」
そう言いながら、トリッシュがぎこちない笑みを見せる。それを見たミスタはやれやれと言わんばかりの表情を浮かべる。
「つーかよォ俺の服、お前の鼻水やら涙やらで大変な事になってんじゃあねぇかよ!?」
「あら、そうだった? でも、別に大した事じゃあないでしょ?」
「大した事だよ! ったくよォ……」
「ミスタ──」
「あ?」
「その……ありがとう……」
そう言われ、ミスタはニカっと笑みを浮かべた。
「ところでよォ、俺には無いわけ?」
「え?」
「え? じゃなくて、チョコだよ、チョコ! 本命とは言わねぇが、義理ぐらいは用意してあんだろ?」
「あっ…….忘れてた」
「……まじかよ……じゃあそれ、俺がもらってやるよ」
ミスタがトリッシュが持っている赤いリボンのかかった小箱を指差す。それはブチャラティに渡すはずだったチョコレートだ。
「でも、これは──」
「チョコに罪はねぇしよォ、どーせ捨てちまうなら勿体ねぇしな! ほれ」
ミスタがよこせと言わんばかりに手を差し出す。
「これでいいの?」
「いいっつってんだろ? まぁ、あれだ! 来年は俺への本命チョコ、期待してっからよォ」
「もう……」
ミスタがまた軽口を叩き、いつもの調子を見せる。
トリッシュもまた、それに対して笑顔を見せる。
「だから、それはありえないってば!」
「何でだよ!?」
そんなやりとりをしていると、タイミングを図ったかの様にピストルズが飛び出してきた。
「ミスタ〜良カッタナァ〜チョコ貰エテヨォ〜」
「デモヨォ、ソレ本当はブチャラティにアゲルハズダッタチョコダロ? ソンナンデイイノカヨォ、ミスタ〜?」
「結果的二貰ラッタ事には変ワリネェンダカラ、ソレデイインダヨ!」
「デ、デモヨォ〜」
「ゴチャゴチャウルセーゾ、No.5!」
「おい、何勝手に出て来てんだよ、ピストルズ! ちょっと大人しくしてろ──ッ!」
ミスタがちょっと慌ててピストルズに声を上げた。