#jo夢版ワンドロワンライ
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「プロシュートなんて、大っ嫌い! もう、顔も見たくない!」
「あぁ、そうかよ!」
「ち、ちょっと、2人とも落ち着いてくれよ〜」
「今日はもう帰る! ペッシ、報告は明日するって、リゾットにそう言っといて!」
「えッ……!? ちょっと待って! そんな事言わずに──」
場所は暗殺チームのアジト。
プロシュートと女が言い争いをしている傍らで、ペッシがなんとか仲裁を試みているようだが──
「さっさと行けよ? 清正するぜ!」
「ちょっ、兄貴ィ!」
そう言い放つプロシュートを睨みつけた女は、バンッ──と、勢いよく入り口のドアを開けて出て行った。途端に静まり返るアジト。
「おいおい、アイツ出てったけどよォ……もしかしてお前らまた喧嘩してんのか? ったく、しょーがねぇなァ」
「ッチ……黙ってろ!」
入れ違いにやってきたホルマジオにそう吐き捨てると、プロシュートはテーブルを蹴りつけながら、ソファーにドカリと腰を下ろす。そして、苛立ちを抑えるかのごとく、紫煙を吹かし始める。
しかし、内心プロシュートは思う。またやってしまった……と。売り言葉に買い言葉──本心とは裏腹な言葉が口を突いて出てしまう。それに──
“大嫌い”──面と向かって言われると、地味にへこむ言葉……
その時、タイミングを見計らい、ペッシが恐る恐る話しかける。
「あ、兄貴ィ……なんでまたあんな言い方するんですかィ? これじゃあ、この間の二の舞ですぜィ?」
「──おい、ペッシ、ペッシ、ペッシよォォ〜、オメー、随分と偉そうな物言いをするようになったじゃあねーかよ?……んんッ!?」
「だ、だってよォ〜、ありゃあどうみても兄貴が悪ィですぜィ?」
「そんな事よりいいのか、追いかけなくてよォ? アイツまた例の野郎の所に泣きつきに行くぜ、きっと──」
割り込んできたホルマジオの言葉に、プロシュートの眉がピクリと動く。“野郎”と言う言葉が癇に障った様だ。
「確か〜、ブチャラティん所の奴だよなァ? ほら、拳銃使いの──この間もそいつの所に行ってたんだろ? まぁこのままだと、寝取られちまうのも時間の問題だなァ……色男さんよォ……?」
ニヒルな笑みをうかべながら、ホルマジオが問いかける。それ対して、更にペッシが輪をかける。
「兄貴ィ、ホルマジオの言う通りですぜィ? このままアイツが戻ってこなくても、本当にいいんですかィ!? とにかく、早く追いかけてくだせェ!」
そう言われても尚、プロシュートは動こうとはしない。
「しかしよォ、これで何度目だ? 全く……お前ら互いに引かねーからなァ……ったくしょーがねぇなァ、毎回同じ過ちを繰り返してると、仕舞いにはマジで愛想尽かされかねねーぜ?」
「ほっとけ!」
そう言い放ち、プロシュートはタバコを灰皿に押し付けて、ようやくアジトを後にする。
すぐに後を追ったからか……女は公園近くのベンチに座っていた。それを発見したプロシュートは、ゆっくりと彼女の元へと歩み寄る。女もまたその気配に気付き、一瞬顔を上げるも、すぐに顔を横に背けた。
「……何しに来たの?」
「──決まってんだろ? 迎えにに来た……」
「なによ……さっきは出てけって言ったくせに──」
女がそう告げた瞬間、プロシュートがふわっと彼女を抱きしめる。
「悪かったって、言い過ぎた……──ンッ!?」
何が起こったのか……プロシュートが顔を歪めて腹を押さえる……女がプロシュートのみぞおちに一発パンチをお見舞いしたのだ。
「て、テメー……迎えに来てやったのによォ、腹パンする奴がどこにいんだよ…!?」
「──遅い」
そう言った唇がプロシュートと重なる。
ちゅっ……と言うリップ音と共に、唇を離した女がうつむきかげんにポツリと呟く。
「帰ろ……」
「あ? どこに?」
「どこって……アジトに決まってるじゃん?」
「ハンッ、んな所……今更戻るかよ? 行くならオメーん家だろ?」
ニヒルな笑みを浮かべたプロシュートに、勘の働いた女が「バカ……」とだけ小さく告げる。
これで何度目だろうか──?
相も変わらず変わらず、俺達は同じ過ちを繰り返す──
これがある意味、“恋の醍醐味”かもしれない……
「あぁ、そうかよ!」
「ち、ちょっと、2人とも落ち着いてくれよ〜」
「今日はもう帰る! ペッシ、報告は明日するって、リゾットにそう言っといて!」
「えッ……!? ちょっと待って! そんな事言わずに──」
場所は暗殺チームのアジト。
プロシュートと女が言い争いをしている傍らで、ペッシがなんとか仲裁を試みているようだが──
「さっさと行けよ? 清正するぜ!」
「ちょっ、兄貴ィ!」
そう言い放つプロシュートを睨みつけた女は、バンッ──と、勢いよく入り口のドアを開けて出て行った。途端に静まり返るアジト。
「おいおい、アイツ出てったけどよォ……もしかしてお前らまた喧嘩してんのか? ったく、しょーがねぇなァ」
「ッチ……黙ってろ!」
入れ違いにやってきたホルマジオにそう吐き捨てると、プロシュートはテーブルを蹴りつけながら、ソファーにドカリと腰を下ろす。そして、苛立ちを抑えるかのごとく、紫煙を吹かし始める。
しかし、内心プロシュートは思う。またやってしまった……と。売り言葉に買い言葉──本心とは裏腹な言葉が口を突いて出てしまう。それに──
“大嫌い”──面と向かって言われると、地味にへこむ言葉……
その時、タイミングを見計らい、ペッシが恐る恐る話しかける。
「あ、兄貴ィ……なんでまたあんな言い方するんですかィ? これじゃあ、この間の二の舞ですぜィ?」
「──おい、ペッシ、ペッシ、ペッシよォォ〜、オメー、随分と偉そうな物言いをするようになったじゃあねーかよ?……んんッ!?」
「だ、だってよォ〜、ありゃあどうみても兄貴が悪ィですぜィ?」
「そんな事よりいいのか、追いかけなくてよォ? アイツまた例の野郎の所に泣きつきに行くぜ、きっと──」
割り込んできたホルマジオの言葉に、プロシュートの眉がピクリと動く。“野郎”と言う言葉が癇に障った様だ。
「確か〜、ブチャラティん所の奴だよなァ? ほら、拳銃使いの──この間もそいつの所に行ってたんだろ? まぁこのままだと、寝取られちまうのも時間の問題だなァ……色男さんよォ……?」
ニヒルな笑みをうかべながら、ホルマジオが問いかける。それ対して、更にペッシが輪をかける。
「兄貴ィ、ホルマジオの言う通りですぜィ? このままアイツが戻ってこなくても、本当にいいんですかィ!? とにかく、早く追いかけてくだせェ!」
そう言われても尚、プロシュートは動こうとはしない。
「しかしよォ、これで何度目だ? 全く……お前ら互いに引かねーからなァ……ったくしょーがねぇなァ、毎回同じ過ちを繰り返してると、仕舞いにはマジで愛想尽かされかねねーぜ?」
「ほっとけ!」
そう言い放ち、プロシュートはタバコを灰皿に押し付けて、ようやくアジトを後にする。
すぐに後を追ったからか……女は公園近くのベンチに座っていた。それを発見したプロシュートは、ゆっくりと彼女の元へと歩み寄る。女もまたその気配に気付き、一瞬顔を上げるも、すぐに顔を横に背けた。
「……何しに来たの?」
「──決まってんだろ? 迎えにに来た……」
「なによ……さっきは出てけって言ったくせに──」
女がそう告げた瞬間、プロシュートがふわっと彼女を抱きしめる。
「悪かったって、言い過ぎた……──ンッ!?」
何が起こったのか……プロシュートが顔を歪めて腹を押さえる……女がプロシュートのみぞおちに一発パンチをお見舞いしたのだ。
「て、テメー……迎えに来てやったのによォ、腹パンする奴がどこにいんだよ…!?」
「──遅い」
そう言った唇がプロシュートと重なる。
ちゅっ……と言うリップ音と共に、唇を離した女がうつむきかげんにポツリと呟く。
「帰ろ……」
「あ? どこに?」
「どこって……アジトに決まってるじゃん?」
「ハンッ、んな所……今更戻るかよ? 行くならオメーん家だろ?」
ニヒルな笑みを浮かべたプロシュートに、勘の働いた女が「バカ……」とだけ小さく告げる。
これで何度目だろうか──?
相も変わらず変わらず、俺達は同じ過ちを繰り返す──
これがある意味、“恋の醍醐味”かもしれない……
the END