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第二話【確信犯】
一方、リストランテ“リベッチオ”でも、同様の内容が皆に告げられていた。
「えっ、バカンス……?」
「えぇ、たまには皆さんと一緒にゆっくり夏休みを──と思いましてね」
「マジかよ!? やった〜!」
「バカンスならよォ、もちろん海だよなァ、ジョルノ〜?」
「ジョジョ、仕事はどうするんです!? 呑気に浮かれている場合じゃあないでしょう!」
両手を挙げながら素直に喜ぶナランャとミスタの傍らで、ピリピリとめくじらを立てているのはフーゴだ。
そこに、外回りの任務を終えたブチャラティとアバッキオが戻ってきた。手には、ちょっとした手土産をぶら下げている。
「今、戻った……ん? どうした?」
「ブチャラティ! あなたは知っているんですか? ジョジョの提案を──」
「提案……? あぁ、バカンスの話か? それなら、聞いている」
ブチャラティはそういいながら、荷物をテーブルに置いて、ゆっくりと椅子に腰を下ろしながら、穏やかな表情をフーゴに向けた。
「お前もここんところ、ゆっくりとした休みも取れていないんじゃあないのか? 仕事の効率を上げる為にも、そういう息抜きは必要だと、俺は思うが……?」
「ですが、ブチャラティ──」
「まぁ、たまにはよォ、そんなのもいいんじゃあねーかァ? オメーもちょっとは羽を伸ばせよ……なァ?」
「アバッキオまで……まぁ、そこまでいうなら──」
フーゴが渋々了承した途端に、ミスタが前のめりに質問をし始める。
「ところでよォ、バカンスって、場所はどこへ行くんだよォ?」
「パッショーネのプライベートビーチですよ」
「えっ!? そんなのあったのかよォ〜、俺、全然知らなかったぜ!」
「えぇ、ついこの間作りました」
「さ、さすがだな、ジョルノ……オメーは本当、やることえげつねーよなァ」
満面の笑みで答えるジョルノに、若干引きつった笑顔を合わせるミスタを横目に、ナランチャが話を進める。
「なァなァ、せっかくだしよォ、アイツも誘おうぜ? 今は元暗殺チームに行っちまったけどよォ、元々は俺たちの仲間だろォ?」
「もちろん、キアラも誘いましたよ」
「よっしゃー! ますます楽しみになってきたぜ!」
その話を聞いていたブチャラティが、一瞬目を見開く。
「やっぱり誘ったのか、キアラも……?」
「えぇ、せっかくですし、人数は多い方が楽しいと思いまして……ダメでした?」
「いや……」
そう呟いたブチャラティは、口元を緩ませ、表情もどことなく穏やかに映る。
「あれ? なんか嬉しそうじゃあねぇか、ブチャラティよォ?」
「別に、いつもと変わらないが?」
めざとく突っ込みを入れるミスタに対して、ゆったりと優しい微笑みで返すのは、さすがは気持ちに余裕のある大人の証。茶々を入れようとしたミスタにはまだない魅力だ。
「そういえば……前から思ってたんだけどよォ、何でアイツをあっちのチームに行かせちまったんだよォ〜、俺、アイツとは気が合うし……ずっと一緒にいたかったのによォ〜」
ナランチャからの問いかけに、ブチャラティは、一呼吸間を置いてから答えた。
「彼ら元暗殺チーム──リゾットらと良好な関係を作るのは、そう容易なことじゃあない。奴らのチームは特殊だ。油断をすれば簡単に消されてしまうだろう。だからこそ、キアラが適任だったんだよ。彼女だから、架け橋になれたんだ」
ブチャラティの視線はどことなく、ぼんやりと遠くを見据えている。ナランチャの素直さが、このときばかりは少し羨ましくも思えているようだった。
「ところでよォ……誘ったのはキアラだけか?」
コソッと問いかけてきたミスタには何も答えず、ジョルノはただ、にっこりと微笑みを返す。その目がどうにも笑ってみえなかったのか──ミスタの表情が一瞬強張る。
「お前、まさか──」
「このバカンス……ある意味、面白いものが見られそうですよ。だって、気になりませんか? 実際、あの二人が鉢合わせたときに、どうなるのか── キアラがいったいどちらを選ぶのか──」
そんな会話を繰り広げるジョルノを横目に、ジョルノ・ジョバァーナ……相変わらず破天荒な野郎だなと、アバッキオは思うのだった。
一方、リストランテ“リベッチオ”でも、同様の内容が皆に告げられていた。
「えっ、バカンス……?」
「えぇ、たまには皆さんと一緒にゆっくり夏休みを──と思いましてね」
「マジかよ!? やった〜!」
「バカンスならよォ、もちろん海だよなァ、ジョルノ〜?」
「ジョジョ、仕事はどうするんです!? 呑気に浮かれている場合じゃあないでしょう!」
両手を挙げながら素直に喜ぶナランャとミスタの傍らで、ピリピリとめくじらを立てているのはフーゴだ。
そこに、外回りの任務を終えたブチャラティとアバッキオが戻ってきた。手には、ちょっとした手土産をぶら下げている。
「今、戻った……ん? どうした?」
「ブチャラティ! あなたは知っているんですか? ジョジョの提案を──」
「提案……? あぁ、バカンスの話か? それなら、聞いている」
ブチャラティはそういいながら、荷物をテーブルに置いて、ゆっくりと椅子に腰を下ろしながら、穏やかな表情をフーゴに向けた。
「お前もここんところ、ゆっくりとした休みも取れていないんじゃあないのか? 仕事の効率を上げる為にも、そういう息抜きは必要だと、俺は思うが……?」
「ですが、ブチャラティ──」
「まぁ、たまにはよォ、そんなのもいいんじゃあねーかァ? オメーもちょっとは羽を伸ばせよ……なァ?」
「アバッキオまで……まぁ、そこまでいうなら──」
フーゴが渋々了承した途端に、ミスタが前のめりに質問をし始める。
「ところでよォ、バカンスって、場所はどこへ行くんだよォ?」
「パッショーネのプライベートビーチですよ」
「えっ!? そんなのあったのかよォ〜、俺、全然知らなかったぜ!」
「えぇ、ついこの間作りました」
「さ、さすがだな、ジョルノ……オメーは本当、やることえげつねーよなァ」
満面の笑みで答えるジョルノに、若干引きつった笑顔を合わせるミスタを横目に、ナランチャが話を進める。
「なァなァ、せっかくだしよォ、アイツも誘おうぜ? 今は元暗殺チームに行っちまったけどよォ、元々は俺たちの仲間だろォ?」
「もちろん、キアラも誘いましたよ」
「よっしゃー! ますます楽しみになってきたぜ!」
その話を聞いていたブチャラティが、一瞬目を見開く。
「やっぱり誘ったのか、キアラも……?」
「えぇ、せっかくですし、人数は多い方が楽しいと思いまして……ダメでした?」
「いや……」
そう呟いたブチャラティは、口元を緩ませ、表情もどことなく穏やかに映る。
「あれ? なんか嬉しそうじゃあねぇか、ブチャラティよォ?」
「別に、いつもと変わらないが?」
めざとく突っ込みを入れるミスタに対して、ゆったりと優しい微笑みで返すのは、さすがは気持ちに余裕のある大人の証。茶々を入れようとしたミスタにはまだない魅力だ。
「そういえば……前から思ってたんだけどよォ、何でアイツをあっちのチームに行かせちまったんだよォ〜、俺、アイツとは気が合うし……ずっと一緒にいたかったのによォ〜」
ナランチャからの問いかけに、ブチャラティは、一呼吸間を置いてから答えた。
「彼ら元暗殺チーム──リゾットらと良好な関係を作るのは、そう容易なことじゃあない。奴らのチームは特殊だ。油断をすれば簡単に消されてしまうだろう。だからこそ、キアラが適任だったんだよ。彼女だから、架け橋になれたんだ」
ブチャラティの視線はどことなく、ぼんやりと遠くを見据えている。ナランチャの素直さが、このときばかりは少し羨ましくも思えているようだった。
「ところでよォ……誘ったのはキアラだけか?」
コソッと問いかけてきたミスタには何も答えず、ジョルノはただ、にっこりと微笑みを返す。その目がどうにも笑ってみえなかったのか──ミスタの表情が一瞬強張る。
「お前、まさか──」
「このバカンス……ある意味、面白いものが見られそうですよ。だって、気になりませんか? 実際、あの二人が鉢合わせたときに、どうなるのか── キアラがいったいどちらを選ぶのか──」
そんな会話を繰り広げるジョルノを横目に、ジョルノ・ジョバァーナ……相変わらず破天荒な野郎だなと、アバッキオは思うのだった。
To Be Continued