HOT LIMIT
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
これは、パッショーネのある夏の日の出来事──
第一話【キミ次第】
ギャング組織“パッショーネ”──
その帝王としてディアボロが君臨していたのは、今となっては昔の話──
現在、そのディアボロに成り代わってボスとなったのは、十代の若き青年──ジョルノ・ジョバァーナ。
彼は、自らの夢である“ギャング・スター”になるべく、仲間と共にディアボロを倒し、ついに念願の夢を叶えたのだった。そして今、組織は新たな形へと変貌を遂げつつあった。
その先駆けとして、今回、ジョルノは突拍子もないことを目論んでいた。それは──
***
場所は元 暗殺者 チームのアジト──
「ちょっと、お前たちに話がある」
唐突に口を開いたのは、チームリーダーのリゾット。
「今朝、 ボス から、こんなメッセージが送られてきたのだが──」
リゾットの一声で、近くにいたメンバーが続々と集まってくる。大体が揃うと、リゾットはジョルノから送られてきたメッセージの内容を伝えはじめた。
その内容を聞いて、即座に眉を潜めたのはプロシュートだ。
「あ? 夏休み……?」
「そうだ……“夏休み”だ」
メッセージには、夏休みと称して、“パッショーネのプライベートビーチにて、バカンスを楽しむように”との指令があったようだ。だが、それに対する皆の反応はまちまちだ。
「バカンスだってよォ、夏を満喫しろってことかァ? ったく、しょうがねーなぁ〜」
「なんだか楽しそうですねィ、兄貴ィ!」
「ビーチに行くのか……? 日焼けは許可しない!」
「ディモールト最高の夏休みを過ごせそうだぜ!」
「プライベートビーチなんてあったのかよ!? それより、大体ギャングに夏休みなんてあんのかよ!? 学生じゃああるまいしよォ〜。自分が学生だからって、なめやがって、チクショーがァ!」
「ギアッチョ、それに皆も落ち着け……ジョルノがボスになってから、俺たちに対する待遇はかなり変わった。それはある意味“信頼の証”だと、俺は思っている……だが、こんなふうに羽目を外すというのは、いささか慣れないな……」
初めての処遇を受けて、どうするべきか迷いのあるリゾットに、あっけらかんと物申す人物が──
「えっ、なに迷うことあるの……? 招待されてるなら、みんなで行こうよ!」
そういってリゾットに対し、にこやかに微笑みを向ける一人の女──キアラだ。
かつて、トリッシュの護衛に当たっていたブチャラティチームの元メンバーだ。これまではジョルノの部下として任務していたが、ひょんなことから、この元暗殺者チームに送り込まれた、ある意味刺客というべき人物だ。
「まぁ、お前がそういうのなら──」
「じゃあ決まりね〜! ってか、さすがジョルノだよね〜! ホント、太っ腹!」
「やった〜! オイラ、浜辺でバーベキューやりたい!」
「ディモールト いいな!」
「じゃあよォ、スイカ割りもやろうぜ! 俺なら素手でよォ〜、叩き割ってやるぜ!」
キアラの一言で即バカンス行きが決まり、文字通りペッシ、メローネ、ギアッチョの若者メンバーは、大盛り上がりだ。
その一方で、プロシュートは胸ポケットからタバコを取り出し、紫煙を吹かし始める。その視線は、若干下に向けられている。その様子を察して、彼女が声をかける。
「浮かない顔ね……海は嫌い?」
「あ? 別にそんなわけじゃあねーが──」
「こいつは、日に焼けるのが苦手でよォ、それにビーチではしゃぐようなアウトドアじゃあねーからなァ」
言い渋るプロシュートの代わりに、話に割って入ってきたのはホルマジオだ。
「確かにプロシュートが浜辺でハメはずしている姿なんて……あんまり想像つかないかも」
「そういえばよォ、泊まりなのか?」
「あぁ……日にちからして泊まりだな」
「そうじゃないと夜とか楽しめないじゃん! せっかくなら花火とかもしたくない?」
「泊まりか……」
そう呟いた後に、ホルマジオが口角の端を吊り上げ、不敵な笑みを浮かべる。そして、目を向けるのはプロシュートの方。
「まぁ、別に行きたくねーなら、俺らだけで一夏のアバンチュールとやらを楽しんでくるからよォ。まぁ、季節は夏だ……なにかとんでもないハプニングが起こったとしても──それはしょーがねぇよなぁ……?」
「あ? 誰も行かねーとは言ってねーだろ……? しかもオメー、アバンチュールって……」
「ねぇ、もちろんプロシュートも行くよね……?」
彼女が目を輝かせながら、問いかける。それに対し、プロシュートは、若干目をそらしつつ答える。
「あぁ、俺も行く……それでリゾットよォ、いつなんだ?」
「来週だ」
「じゃあ、早速水着買わなきゃ! 楽しみだね!」
そういいながらはしゃぐキアラを横目に、柄にもなく口元が緩んでしまうプロシュートだった。
第一話【キミ次第】
ギャング組織“パッショーネ”──
その帝王としてディアボロが君臨していたのは、今となっては昔の話──
現在、そのディアボロに成り代わってボスとなったのは、十代の若き青年──ジョルノ・ジョバァーナ。
彼は、自らの夢である“ギャング・スター”になるべく、仲間と共にディアボロを倒し、ついに念願の夢を叶えたのだった。そして今、組織は新たな形へと変貌を遂げつつあった。
その先駆けとして、今回、ジョルノは突拍子もないことを目論んでいた。それは──
***
場所は元
「ちょっと、お前たちに話がある」
唐突に口を開いたのは、チームリーダーのリゾット。
「今朝、
リゾットの一声で、近くにいたメンバーが続々と集まってくる。大体が揃うと、リゾットはジョルノから送られてきたメッセージの内容を伝えはじめた。
その内容を聞いて、即座に眉を潜めたのはプロシュートだ。
「あ? 夏休み……?」
「そうだ……“夏休み”だ」
メッセージには、夏休みと称して、“パッショーネのプライベートビーチにて、バカンスを楽しむように”との指令があったようだ。だが、それに対する皆の反応はまちまちだ。
「バカンスだってよォ、夏を満喫しろってことかァ? ったく、しょうがねーなぁ〜」
「なんだか楽しそうですねィ、兄貴ィ!」
「ビーチに行くのか……? 日焼けは許可しない!」
「ディモールト最高の夏休みを過ごせそうだぜ!」
「プライベートビーチなんてあったのかよ!? それより、大体ギャングに夏休みなんてあんのかよ!? 学生じゃああるまいしよォ〜。自分が学生だからって、なめやがって、チクショーがァ!」
「ギアッチョ、それに皆も落ち着け……ジョルノがボスになってから、俺たちに対する待遇はかなり変わった。それはある意味“信頼の証”だと、俺は思っている……だが、こんなふうに羽目を外すというのは、いささか慣れないな……」
初めての処遇を受けて、どうするべきか迷いのあるリゾットに、あっけらかんと物申す人物が──
「えっ、なに迷うことあるの……? 招待されてるなら、みんなで行こうよ!」
そういってリゾットに対し、にこやかに微笑みを向ける一人の女──キアラだ。
かつて、トリッシュの護衛に当たっていたブチャラティチームの元メンバーだ。これまではジョルノの部下として任務していたが、ひょんなことから、この元暗殺者チームに送り込まれた、ある意味刺客というべき人物だ。
「まぁ、お前がそういうのなら──」
「じゃあ決まりね〜! ってか、さすがジョルノだよね〜! ホント、太っ腹!」
「やった〜! オイラ、浜辺でバーベキューやりたい!」
「ディモールト いいな!」
「じゃあよォ、スイカ割りもやろうぜ! 俺なら素手でよォ〜、叩き割ってやるぜ!」
キアラの一言で即バカンス行きが決まり、文字通りペッシ、メローネ、ギアッチョの若者メンバーは、大盛り上がりだ。
その一方で、プロシュートは胸ポケットからタバコを取り出し、紫煙を吹かし始める。その視線は、若干下に向けられている。その様子を察して、彼女が声をかける。
「浮かない顔ね……海は嫌い?」
「あ? 別にそんなわけじゃあねーが──」
「こいつは、日に焼けるのが苦手でよォ、それにビーチではしゃぐようなアウトドアじゃあねーからなァ」
言い渋るプロシュートの代わりに、話に割って入ってきたのはホルマジオだ。
「確かにプロシュートが浜辺でハメはずしている姿なんて……あんまり想像つかないかも」
「そういえばよォ、泊まりなのか?」
「あぁ……日にちからして泊まりだな」
「そうじゃないと夜とか楽しめないじゃん! せっかくなら花火とかもしたくない?」
「泊まりか……」
そう呟いた後に、ホルマジオが口角の端を吊り上げ、不敵な笑みを浮かべる。そして、目を向けるのはプロシュートの方。
「まぁ、別に行きたくねーなら、俺らだけで一夏のアバンチュールとやらを楽しんでくるからよォ。まぁ、季節は夏だ……なにかとんでもないハプニングが起こったとしても──それはしょーがねぇよなぁ……?」
「あ? 誰も行かねーとは言ってねーだろ……? しかもオメー、アバンチュールって……」
「ねぇ、もちろんプロシュートも行くよね……?」
彼女が目を輝かせながら、問いかける。それに対し、プロシュートは、若干目をそらしつつ答える。
「あぁ、俺も行く……それでリゾットよォ、いつなんだ?」
「来週だ」
「じゃあ、早速水着買わなきゃ! 楽しみだね!」
そういいながらはしゃぐキアラを横目に、柄にもなく口元が緩んでしまうプロシュートだった。
To Be Continued