#jo夢版ワンドロワンライ
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「ねぇフーゴ〜、見てみて! ブチャラティのマネ〜!」
また始まった……
リストランテ“リベッチオ”の片隅の席で、僕は時折彼女に勉強を教えている。
彼女はリベッチオの隣の隣にあるアパートに住む学生で、組織とは全く無関係。しかし、普通の人とは違う事。それは──
「スティッキー・フィンガーズ! ……ねっ? そっくりでしょう?」
そう言いながら、ペンケースのジッパーを開け閉めしている。そして、ケラケラと笑いながら何度も繰り返している彼女を僕は呆れ顔で見据える。
ブチャラティの〈スティッキィ・フィンガーズ〉の存在を知っている……つまりそう、彼女もまたスタンド使いなのだ。
***
勉強から逸脱してしまっている彼女に、僕はキツく釘を刺す。
「あなたはまた……僕はそんなくだらない遊びに付き合っているほど暇じゃあないんだ! 分かったらさっさとこの問題を早く解いてくださいよね!」
『はいはーい』とやる気のない返事と共に、彼女は渋々教科書と向き合う。
全く……彼女はいつもこんな調子だ。今日も課題で分からないところがあるから教えて欲しい──そう言ってきたから、少しはやる気を出したのかと思いきやこの有様。
しばらくは真面目な顔をして勉強していたかと思えば、また話をし始める。
「ねぇフーゴ、ちょっと目閉じてみてよ」
「え、今度は何です? 遊んでばかりいないで、いい加減早く問題を──」
「いいからやってよ〜、これやったらまじめにするからさ〜」
「──分かりましたよ。これでいいです……?」
理由もよく分からないまま、とりあえず瞳を閉じてみる。
「そうそう、そのままじっとして、動かないでね──」
そう言った次の瞬間──唇に触れたのは柔らかな感触。僕は思わず目を見開く。
「えッ──」
「……」
徐々に彼女の顔が赤みを帯びていく──まさかの展開に心臓がドキリと高鳴る。しかし、僕の反応を確認した彼女がニヤリと口角を上げる。
「今、キスしたと思ったでしょう?」
イヒヒっと意地悪そうな笑みを浮かべ、いかにも面白がっているかのような彼女に、してやられた……と思う反面、このままじゃあしゃくに障るなと思い立ち、負けじと言い返す。
「思ってませんよ! どうせ指かなんかでしょう?」
そう言い放つと、『バレたか』と笑いながら、また素知らぬ顔で問題を解き始める。
そんな彼女の行動はいつものことなのだが……気になるのはさっきの反応──本当のところはどうなのだろうか……?
うかつにも彼女の“茶目っ気”に、いつも翻弄されてしまう僕がそこにはいるのだ。
また始まった……
リストランテ“リベッチオ”の片隅の席で、僕は時折彼女に勉強を教えている。
彼女はリベッチオの隣の隣にあるアパートに住む学生で、組織とは全く無関係。しかし、普通の人とは違う事。それは──
「スティッキー・フィンガーズ! ……ねっ? そっくりでしょう?」
そう言いながら、ペンケースのジッパーを開け閉めしている。そして、ケラケラと笑いながら何度も繰り返している彼女を僕は呆れ顔で見据える。
ブチャラティの〈スティッキィ・フィンガーズ〉の存在を知っている……つまりそう、彼女もまたスタンド使いなのだ。
***
勉強から逸脱してしまっている彼女に、僕はキツく釘を刺す。
「あなたはまた……僕はそんなくだらない遊びに付き合っているほど暇じゃあないんだ! 分かったらさっさとこの問題を早く解いてくださいよね!」
『はいはーい』とやる気のない返事と共に、彼女は渋々教科書と向き合う。
全く……彼女はいつもこんな調子だ。今日も課題で分からないところがあるから教えて欲しい──そう言ってきたから、少しはやる気を出したのかと思いきやこの有様。
しばらくは真面目な顔をして勉強していたかと思えば、また話をし始める。
「ねぇフーゴ、ちょっと目閉じてみてよ」
「え、今度は何です? 遊んでばかりいないで、いい加減早く問題を──」
「いいからやってよ〜、これやったらまじめにするからさ〜」
「──分かりましたよ。これでいいです……?」
理由もよく分からないまま、とりあえず瞳を閉じてみる。
「そうそう、そのままじっとして、動かないでね──」
そう言った次の瞬間──唇に触れたのは柔らかな感触。僕は思わず目を見開く。
「えッ──」
「……」
徐々に彼女の顔が赤みを帯びていく──まさかの展開に心臓がドキリと高鳴る。しかし、僕の反応を確認した彼女がニヤリと口角を上げる。
「今、キスしたと思ったでしょう?」
イヒヒっと意地悪そうな笑みを浮かべ、いかにも面白がっているかのような彼女に、してやられた……と思う反面、このままじゃあしゃくに障るなと思い立ち、負けじと言い返す。
「思ってませんよ! どうせ指かなんかでしょう?」
そう言い放つと、『バレたか』と笑いながら、また素知らぬ顔で問題を解き始める。
そんな彼女の行動はいつものことなのだが……気になるのはさっきの反応──本当のところはどうなのだろうか……?
うかつにも彼女の“茶目っ気”に、いつも翻弄されてしまう僕がそこにはいるのだ。
the END