#jo夢版ワンドロワンライ
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入口扉を開けると、カランカラン──と乾いたベルの音が鳴り響く。店内に一歩足を踏み入れると、コーヒー豆の芳しい香りが鼻をくすぐる。それから俺は店内を見回し、窓際にある二人掛けのテーブル席に腰を下ろした。
開店して間もないからだろうか──店には常連客と思しきやつらが、それぞれの“いつもの”を頼んでいる。俺もやつらと同じように“いつもの”と思い、胸ポケットに手を突っ込んだところで、はたと気付く。あぁ……ここじゃあ吸えねーんだったと。飲食店は、原則屋内禁煙だ。もちろんここも例外じゃあない。
どうにも口寂しいなと思っていた矢先、タイミングを計ったかのように、目の前にお冷やが置かれる。
「お決まりになりましたら、声をかけてくださいね」
いつもの言葉に視線を合わせると、少し恥じらうような笑顔を向けられる。
俺はこれを待っていた。
「あぁ、もう決まってるぜ……あんた……いつになったら俺のもんになってくれんだ? んんっ?」
「またその口説き文句ですか? いい加減、からかうのはよしてくださいね」
「からかってなんてねーよ。俺はいつでも本気だ。オメーが落ちるまで何度でも口説いてやるからな」
冗談混じりにそう言うと、彼女も微笑みながら“ハイハイ”と返事をくれる。
「今日も待ち合わせですか?」
「あぁ……」
「じゃあ、お連れ様は“いつもの”ホットミルクで……お客様は?」
「お客様……ねぇ……なぁ……そろそろ俺のことも名前で呼んでくれてもいいんじゃあねーの? 俺の名前、知ってんだろ?」
「えっ……」
「呼んでくれよ……名前でよォ」
「じゃあ……プロシュートさん」
そう言った後に、視線を外しながら少しだけハニカム彼女を前に、ますますその頬を俺色に染めてしまいたくなった。
連れが来るまでの間、彼女と心を通わせるひと時を過ごす──ここはそんな場所だ。
開店して間もないからだろうか──店には常連客と思しきやつらが、それぞれの“いつもの”を頼んでいる。俺もやつらと同じように“いつもの”と思い、胸ポケットに手を突っ込んだところで、はたと気付く。あぁ……ここじゃあ吸えねーんだったと。飲食店は、原則屋内禁煙だ。もちろんここも例外じゃあない。
どうにも口寂しいなと思っていた矢先、タイミングを計ったかのように、目の前にお冷やが置かれる。
「お決まりになりましたら、声をかけてくださいね」
いつもの言葉に視線を合わせると、少し恥じらうような笑顔を向けられる。
俺はこれを待っていた。
「あぁ、もう決まってるぜ……あんた……いつになったら俺のもんになってくれんだ? んんっ?」
「またその口説き文句ですか? いい加減、からかうのはよしてくださいね」
「からかってなんてねーよ。俺はいつでも本気だ。オメーが落ちるまで何度でも口説いてやるからな」
冗談混じりにそう言うと、彼女も微笑みながら“ハイハイ”と返事をくれる。
「今日も待ち合わせですか?」
「あぁ……」
「じゃあ、お連れ様は“いつもの”ホットミルクで……お客様は?」
「お客様……ねぇ……なぁ……そろそろ俺のことも名前で呼んでくれてもいいんじゃあねーの? 俺の名前、知ってんだろ?」
「えっ……」
「呼んでくれよ……名前でよォ」
「じゃあ……プロシュートさん」
そう言った後に、視線を外しながら少しだけハニカム彼女を前に、ますますその頬を俺色に染めてしまいたくなった。
連れが来るまでの間、彼女と心を通わせるひと時を過ごす──ここはそんな場所だ。
the END